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Football Manager 2024をガンバ大阪で遊んでみた感想を③、ホームグロウンルールの解釈は現時点では問題あり

こんにちは、黄程です。フットボールマネージャー24、通称FM24のアーリーアクセスが開始されているので遊んでみていろいろ感想なり情報なり書いていっております。
今回は現時点での問題点、というか製品版までに改良ないかなーって期待というか希望している点について。あくまでJリーグ視点でこのゲーム全体ではないです。

まず色々と書く前に、旧ツイッター、Xにフットボールマネージャーの公式が日本語でも展開されているのでそちらの文言を紹介させてもらうと。
このようにおっしゃってます。

つまりまだアーリーアクセス中なんでデータとかまだまだ反映されてないよーって。たしかに後で確認したらガンバ大阪だと坂本一彩選手がレンタル移籍リストにいないどころか、移籍先のファジアーノ岡山にすら在籍していなかったりするのと、わりと選手の経歴がグチャグチャだったりしています。
正直なところ、各クラブ1人、ないしは2人程度は情報間違っているのではないでしょうか。
なのでまあ、選手のデータについては気にしないとして、むしろ見つけて報告いれるんがアーリーアクセスなんじゃないかって気はするんで見つけて気になる方はバグレポートなんかに報告していけばいいんじゃないかって感じです。

なので選手データについては笑ってみれるので、それよりも現時点これは何とかした方がいいんじゃないかって思うのが

ホームグロウンルールの解釈の仕方


です。もうね、このままならヤバイ、少なくとも自分はこのまま製品版いくのならJリーグは情報画面だけ眺める程度でやることはないです。やるだけ無駄なんでやる必要がない、って感じです。MODで対応するよ!って言われても知らん。いやMODで対応されたらやるかもしれん笑

ホームグロウンルールとは何ぞや、っていうと自クラブで育成された選手をトップチームに登録しよう、っていう育成に力いれてね、ってルールです。
イングランドなんかでもあるしUEFAチャンピオンズリーグでも導入されている地元(自国)育成枠、ですね。
UEFAの場合は選手登録25人の内、自国で育成された選手8人、そのうち4人が自クラブで育成された選手って感じだったかな。
イングランドのルールは自クラブというよりイングランドとウェールズのクラブ(協会に加盟しているクラブ)で育成された選手なんで、正直自国の選手は9割がたホームグロウンの選手であることが多いので、だいたいのクラブは問題なく対応できたりします。イングランド5部のクラブで遊んだけどホームグロウンルールに困ったことはないなー。
むしろチャンピオンズリーグに参加したりするプレミアリーグの有力クラブの方が外国人選手の比率が多くなったりしてホームグロウン選手の確保に苦労していると思う。トッテナムでやったけど大変でした笑

そんなホームグロウンルール、Jリーグもたしか2019年?から開始したのでフットボールマネージャーもJリーグに導入してるんですがアーリーアクセス版では現時点でこうゆう解釈しております。


画像みれない、って方に説明すると。
・試合登録メンバーにはクラブ内育成選手を4名以上入れる必要があります。
って書いてます。クラブ内育成選手なんで自クラブの下部組織、または21歳まで自クラブで過ごした選手を4名以上入れろっていってる。
試合登録メンバー?在籍していたらいいんでしょ?って思うかもしれませんが、これはベンチ入りです。

つまりスタメン11人、ベンチ入り7名の計18名の中に16歳から21歳までの間に自クラブおよび自クラブの下部組織で育った選手を4人入れないといけない


という下手したら世界トップクラスに厳しいホームグロウンルールがここに生まれたんではないでしょうか。おまけにアーリーアクセスだから経歴ぐちゃぐちゃだしカオスだった。
これを毎試合厳守できるクラブってどれだけあるだろうか?スペインのFCバルセロナなんかだと対応できそうではありますが。
ちなみにJリーグはベンチ入りではなく選手登録?在籍?ぐらいのニュアンスです。確認のため、サンプルとして10月28日の横浜FCー札幌戦の横浜FCのホームグロウン選手の確認をしましたが1人だけベンチ入りだけでした。
横浜FCは2023シーズンのホームグロウンは4人だけなので参考に使いました。
Jリーグのって具体的にどんなの?って話なんですが、Jリーグの公式サイトから抜粋するとこうなっております。

12歳の誕生日を迎える年度から21歳の誕生日を迎える年度までの期間において、特定のJクラブの第1種、第2種、第3種又は第4種チームに登録された期間(以下、本条において「育成期間」という。)の合計日数が990日(Jリーグの3シーズンに相当する期間)以上である選手を、本条において当該Jクラブのホームグロウン選手という。

Jリーグ公式サイトより

12歳から、まあざっくり言うとジュニアユースから21歳にかけて自クラブに3年間いた選手ってことですな。
でもフットボールマネージャーの世界は選手の経歴がだいたい16歳からなんでジュニアユース時代の経歴はホームグロウン対象となりません。
少しだけMLSの選手眺めたけどMLSは16歳からの経歴でないようにみえたけど向こうのルールに対応していった結果ということかね。
たとえばガンバ大阪だと東口順昭選手もJリーグのルールならホームグロウン選手ですが、フットボールマネージャーの経歴だとホームグロウンとしてカウントされません。大変。
そもそも日本だと16歳~18歳の間に選手の移動、移籍なんてかなり少ないわけで。おまけにBチームやU-21チームを発展させることもなく18歳~22歳からは大学に頼りっきり(個人的には大学サッカーを衰退させないためにあえてやってるぐらいに思ってる)ので日本の事情でこのホームグロウンルールの解釈だとかなり致命的に感じるんですよね。
J2やJ3のユースなんて機能していないクラブなんて珍しくなくて2023シーズンでもホームグロウン選手が0人のクラブが7つもあるわけで・・こんな状態でホームグロウン導入したJリーグがそもそもどうなんって思いますが。

もっともこのへんはフットボールマネージャーの世界に3年ほどひたせばある程度解消するのかなと思いますが笑。遠慮とかねーからこの世界は。

ちなみにこれ対応できなかったらどうなるのって話ですが、試しにホームグロウン選手が0人のJ3・奈良クラブでやってみました。ちなみにJ3は2人登録必要です。

画像の通り、ホームグロウンルールに対応できないクラブはベンチ入りの枠減らせってさ。なのでJ2・J3だとホームグロウンルールに対応できてないクラブは常時ベンチ入り2枠減らす状態になります。
今はあまりJ2やJ3の試合見てないからわからんがひと昔前のJリーグだとアウェーの時はJ2やJ3のクラブは経費削減のために遠征メンバー減らしてベンチ入りメンバーを絞っていたのでアウェーだとベンチ入り人数少なくても違和感ないんだけれども笑。まあホームの試合までベンチ枠減らされるのしんどいわな。

制作側からの配慮ってわけではないですが、対応できないクラブは架空で契約もしていない能力の低いホームグロウン選手が用意されているのでそれをベンチ入りさせるか選べってよ。
架空選手が登場するのは前作からある仕様ではありますが。

無論、J1だって対応できないと最大で4枠ベンチ入りの枠が減らされます。
実際のJリーグだとベンチ入りではなくA契約の枠を減らされるので、まあそのまんま試合登録メンバーってことでベンチ入りの枠を減らしてきたってことですわな。鬼やなと。これはないなあって正直思う。ルールに対応するために時間が必要だし、ホームグロウンの選手をレンタルに出せないじゃん。現行のルールでも対応できないクラブがあるのにベンチ入りはしんどいって。
日本サッカーにそこまでの下地があるなら別にいいけどそんなのはないって断言できるよ。なので自分は製品版もこのままならJリーグはスルーです。

しかしアーリーアクセスとはいえどうしてこんな着地になっているんでだろう?思うに日本独自のA契約、B契約、C契約っていう契約条件の導入とかに苦戦したかまだ折り合いついてないかとかではないだろうか。
ぶっちゃけわかりにくいもんね。
Jリーグの選手登録って基本的に制限ないけど、年俸に上限ないA契約は25人って決まってるんだけどACLに出るクラブは2枠増えるとか、下部組織出身選手はA契約枠に含まれないとか、C契約の選手が条件満たしてA契約に移行したシーズンはA契約枠内に含まれない、とかまあ複雑なわけで。それをゲームのシステムに落とし込むのはなかなか大変なのかなーって。
そこにホームグロウンとかいうルールまで加わってもう大変ですわ。

ちなみにフットボールチャンネル、というサイトでフットボールマネージャーの制作の方がインタビューうけてるんですが、こうおっしゃっております

――選手だけでなくリーグ特有の契約体系なども、ゲーム上で再現されるのでしょうか。例えば日本には、新人選手の契約年俸の上限が480万円に設定されているC契約などのルールが存在しています。
「現時点で、日本固有のルールに関して、何をどこまで導入するかのリストが手元にないのでお答えできません。ただ例えば隣国の韓国だと、兵役でサッカーから離脱する期間があるなど、ローカルなルールもゲーム内に導入しています。ですので日本固有のルールも可能な限り導入していきたいと考えています」

フットボールチャンネルより

マジで韓国の兵役まで対応していて引きました。本当に恐ろしいゲーム。
要はギリギリまで日本独自のルールも導入しようと尽力したけど、うまく折り合いつかなくてアーリーアクセス時にはこうゆう着地になったのかなーとポジティブに解釈してる。これはフットボールマネージャーが悪いというより、日本の事情が独自すぎてクセがありすぎなのかなとも思いましたね。

ちなみにJリーグのA契約といった契約システムについては撤廃の動きがあるので、導入するの諦めてガン無視していいんじゃないかって思う。


これ発売までにうまいこと折り合いつけていい着地点を見つけれるでしょうか。ちょっとこのままではこのゲームの日本市場開拓は厳しいように思う。
そもそもサカつくが一定の市民権を得ている日本でこのゲームが流行ることはあんまりないかなーって感じますね、情報量膨大で神ゲーなのは間違いないですが。流行って欲しい気持ちはあるけどね。

個人的には他の国のリーグみたいに開幕前に選手登録25人とか登録させて、そのなかにホームグロウン枠4枠って感じでいいんではないだろうか。
アーリーアクセス時では選手登録って概念がJリーグになかったので、そのへんにまだ希望を持っているのですが笑
それかホームグロウンの解釈を曲げて自クラブではなく自国育成枠にするとか。あとはベンチ入りの人数を捻じ曲げるとか?
大学サッカーとかいう日本独自の事情に対応するんならU-23の選手までは登録の必要なし、ぐらいの緩いルールでいいんではないだろうか。一般的にはU-21とかだけどね。
まあ大学サッカーとか別にそのへんの配慮の必要はないと思うけどね、長くなったので次の記事で話すけど日本独自の事情なんてフットボールマネージャーの世界では小事なんではないかと思うんで。

今後どうなるかわかりませんが、状況が改善することを望みます。

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