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#2「''よく考えてプレーしろ''~ドイツの現場では聞かない言葉~」

このnoteは、
stand.fmの放送を薄っぺらく書き起こしたものです。
ラジオもお聴きいただけます。↓

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初めまして、吉本遼です。
大阪体育大学浪商中学校ハンドボール部でコーチをしたり大学の職員として働いたりしております。


本日は「”よく考えてプレーしろ”~ドイツの現場では効かない言葉~」というテーマでお話していきたいと思います。


この、「”よく考えてプレーしろ”~ドイツの現場では効かない言葉~」っていうのは、実際にドイツでサッカーの育成年代の指導をしている日本人の方の言葉です。


この方は、

「サッカーのプレーにおいて選手に求められていることって何だと思いますか?」

という問いを様々なサッカー指導者にしているんですね。

私だったら、
「ハンドボールのプレーにおいて選手に求められていること」

この「プレーにおいて選手に求められていること」っていうのが、自分の中ではすごく記憶に残っています。
その人がおっしゃるに、3つの求められていることがありますと。



#ハンドボールのプレーにおいて選手に求められていること


①自分が置かれている状況を理解すること
例えば、自分や相手のプレイヤーの位置関係、味方の位置関係、その他にも自分が今ボールを持っているのか持っていないのか。それとも次の瞬間ボールが自分に来そうなのかどうかっていう。様々な状況を理解する事。


②その状況の中で複数の選択肢から適切な判断をすること
例えば、自分がボールを持っている時、自分の前にDFがいない場合、どんな選択肢があるか。その中で一番適切な判断する。


この時にポイントだなーって思うのは、”複数”の選択肢っていうところ。複数の選択肢がない選手のプレーって、やっぱり自分がただただしたいプレーであることが多いと思う。その結果、やっぱり相手に読まれやすいです。

もっと言えば、
「この状況のこの場面だと、この選手これしかないよね」
「こんだけスピード乗ってたらこの選手もカットインしかないよね。だから寄ってチャージもらおう」
って対策されやすいかなと思います。

やっぱり、複数の選択肢(カットインもあればディスタンスもある、パスもあるしフェイントもある)があるから相手はどうしようかなって迷う。
だからプレーが成立しやすくなるのかなと思います。


③その判断を最適なタイミングと最適なポジショニングで行うこと
例えば、ポストパスを例にとってみても、味方のポストが空いてると思ってパスを出そうとしても、そのパスコースに相手が入ってたらパスはできない。パスのタイミングを変えるのか、それともパスの出所を変えるのかパスの種類を変えるのか。要するに、相手ありきのプレーがハンドボールには多くある。(相手がこうするから。自分はこうする)


この、
①自分が置かれている状況を理解すること
②その状況の中で複数の選択肢から適切な判断をすること
③その判断を最適なタイミングと最適なポジショニングで行うこと

が、できてるかできていないかっていうのが凄い大事だなと思っていて、私自身この①②③をひたすら確認します。


選手にもしつこいぐらい…ちょっと度が過ぎてしまって、ちょっとやりすぎたなって反省する時もあるんですけどそれぐらいめちゃめちゃ大切にしてます。


「得点したからナイスプレー」とか「得点できなかったから悪いプレー」
「失点を防いだからナイスプレー」とか「防げなかったから悪いプレー」
ではないと思う。


やっぱり、選手が①②③の過程がちゃんとできているのか。
たとえ、できていない場合でも、分かっていることが大事。
「ここで、自分間違えたな」
「原因は、これだな」
って分かっているというのが大事。



#「よく考えてプレーしろ」っていうのは便利な言葉

とりあえず「考えてプレーしろ」って言ってたら、なんとなく指導が成立している感じがする。


でも、それを受けて、
選手なりに”よく考えた結果のプレー”のほとんどが、指導者が思っている”考えたプレー”ではない現象が起こっていると思います。
結局、選手は、何を考えたらいいか何も分からず毎日プレーしていることが多々あります。(地図も何も持たされず、「目的地に行け!」って言われているようなもの)


やっぱり、普段の練習から指導者が①②③を意識的に、選手に伝えているかどうか、考えさせているかどうかっていうのが背景としてあるんじゃないかなと思います。
(選手たちもこの①②③というのを考えてプレイしないといけない)


#まとめ

皆さんも、
①自分が置かれている状況を理解すること
②その状況の中で複数の選択肢から適切な判断をすること
③その判断を最適なタイミングと最適なポジショニングで行うこと

を基に、指導者は選手と。選手は指導者と。普段の練習から会話してくださいね。

最後までありがとうございます。
引き続きよろしくお願いいたします。

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