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【おうち診療所神山】のスタッフ紹介始めます!#1

8月診療所開設に向け、現在準備中の【おうち診療所神山】。
この記事では、どんな人が働いているのか、メンバーの紹介をしたいと思います。

■自己紹介をお願いします。

佐々木春奈(ささきはるな)です。みんなからはササって呼ばれています。
東京都出身の26歳です。今年の2月に神山町に移住しました。趣味は、旅行や登山、野球観戦です。
家にいるよりも、外で活動的に動いてる方が好きですね。

■経歴を教えてください。

大学で横浜に出て、そのまま横浜の大学病院に就職しました。消化器外科病棟に配属され、主に手術や化学療法をするがん患者さんの看護をしていました。

■神山町に来たきっかけを教えてください。

一言でいうと、運命を感じたからです。

病院で、がん患者さんとの関わりを通して、ACPや終末期看護、緩和ケアに興味を持ちました。緩和ケアのリンクナース(*1)として活動したり、急性期病棟におけるACPについての論文を書いたり、終末期の患者さんの受け持ちをさせてもらったことで、ACPや終末期看護への関心はさらに深まりました。

(*1)リンクナースとは、医療施設のなかで、専門チームや委員会(感染制御チーム、褥瘡対策チームなど)と病棟看護師をつなぐ(リンクさせる)役割を持つ看護師のことである。各病棟から1名ないし複数名がリンクナースとして、専門チームや委員会と連携する。看護師と他職種とをつなぐ(リンクさせる)という役割をもつ。

私が勤めていたのは急性期の病院なので、患者さんは治療が終わるとすぐに自宅退院か転院となります。退院後、患者さんが亡くなったことを文面で知り、退院後患者さんがどのような生活をしてどのような最期を迎えたのかが分からず、患者さんと最期まで関われないことへのやるせなさを感じることがありました。また、病棟での終末期の患者さんとの関わりのなかで、「私はちゃんと寄り添えていただろうか」「もっとあの時かけれる言葉があったんではないか」と自責の念に駆られることもありました。

"人生の最期をどのように過ごしたのだろう?"
病院では、在宅移行後の生活に関わることができなかったからこそ、その人の人生に最後まで関わりたいと思いました。

正直、学生の頃や働き始めたときは、看護師としての志はこれといってありませんでした。しかし、病棟で色々な経験を積み、患者さんや先輩看護師など様々な人と関わっていくなかで、私は看護師として、患者さんの人生、とりわけ人生の最期に関わっていきたい、と気づきました。
3年目になり、看護師としてのキャリアを考えたときに、"今のままじゃだめだ"。そう感じました。

そんなことを思っていたタイミングで、たまたま徳島県出身の友だちに出会い、徳島に遊びに行きました。その時徳島で参加したイベントで"神山町"の存在を知りました。
イベントで出会った方々に看護師をしているという話をすると、その時すでに「神山在宅医療プロジェクト」を進めていた武久さん、前川さん、安東さん(平成医療福祉グループの3人)を紹介してもらいました。同じイベントに参加していた3人から「神山在宅医療プロジェクト」の話を聞き、おもしろそうだなぁ、とその時は他人事のように思っていました。その時はまさか自分が神山に住むことになるなんて思ってもいませんでした。

数か月後に安東さん(陸人)から連絡が来て、「神山在宅医療プロジェクト」の説明会・ツアーに参加することとなりました。"今のままじゃだめだ”と思っていたタイミングで神山に来て、「私が関わりたいこと、やりたい看護がここでできるかもしれない」とごく自然にそう思ったのを今でも覚えています。

■神山町に来て、何か感じましたか?

徳島に遊びに行った時は、ちょうど5月で気持ちの良い時期でした。大粟山に登ってちょっと汗をかいて、小川に足をつけながらすだちスカッシュを飲んで、、、。自然がすぐ近くにあるこんなところに住めたらいいな、というのを漠然と感じました。

■神山町の好きなところを教えてください。

自然が近いところと、町の人たちの優しさです。おじいちゃんおばあちゃんが色々な知恵を教えてくれたり、自分で作った野菜をくれたり、自分で言うのも変ですが、可愛がってもらってるなと思います(笑)。移住者のみなさんももちろん優しい人ばかり。色んなことができる人たちがいて、日々新しい学びに溢れています。そういうところも大好きです。

■意気込みを教えてください。

意気込みって難しいね、うまく言葉にできないけど、やる気あります!ハートが燃えています!って感じかな(笑)
看護師としてのやるせなさ、不甲斐なさが今の私を動かす大きな原動力になっています。これから、神山でやろうとしていることこそが、今までのやるせなさや不甲斐なさを払拭し、乗り越えるきっかけになると思っています。ここでは、そんな思いは絶対しないし、させないぞ!と意気込んでいます。
根拠のない自信と言われればそうなのかもしれません。ですが、ここ神山で、このチームだったら、患者さんの自分らしさを支え、患者さんの心に真に寄り添うことができると信じています。
不安がないと言えば噓になりますが、私はおうち診療所神山の可能性を信じて歩んでいきます。

2024年7月19日
話し手:佐々木春奈(ササ)
聞き手:藤本優希(ゆっきー)