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徳島県神山町で診療所はじめます【おうち診療所神山】

はじめまして。
おうち診療所神山のゆっきーこと藤本優希です。

このnoteでは、2024年8月に診療所をはじめるにあたり、私たちの紹介や日頃の活動をお伝えしていきたいと思います。

看取りのできる町へ

「このまちに必要な最後のピースのひとつは、看取りのできる在宅医療ではないか」。
と考えたのは、平成医療福祉グループ代表・武久敬洋さん。軽井沢で「ケアの文化拠点」を育むほっちのロッヂの運営・プロデュースを担う藤岡聡子さんらとともに、「神山在宅医療プロジェクト(仮称)」を立ち上げようとしています。

平成医療福祉グループHP

始まりは2022年、平成医療福祉グループ代表・武久が神山町に移住したことがきっかけでした。
神山で暮らし、この町に愛着を感じた武久は、「この町のために何かしたい」と思うようになりました。

徳島市内から車で40分。霧が広がる神秘的な山々、町の真ん中に流れる清流、春には桜でピンクに染まり、夏は緑にあふれ、山間部に点在する家々が風景となる、人口約5000人の小さな町です。
そんな徳島県神山町は地方創生のロールモデルとしてたびたびメディアにも取り上げられ、多くの移住者が集まってくる、ちょっと変わった田舎です。
2023年には神山まるごと高専も設立されました。(国内で高専が設立されたのは約20年ぶり。)

そんな活気あふれる神山町ですが、実は町内では限られた医療サービスのために、生まれること(出産)も、最期まで家で暮らすこと(在宅医療)も難しい状態なのです。病気や障害によって一定以上のサポートが必要な状況になれば、町外に出るほか選択肢がありません。そこで、武久は看取りのできる在宅医療を担えないかと考えました。

「その人らしく」いられる医療を

武久は平成医療福祉グループの掲げるミッション、「じぶんを生きる を みんなのものに」を実現するため、数ある取り組みを行う中でも、病院内で身体抑制ゼロを目指すことに代表されるような、医療現場の意識の変容に取り組み続けてきました。

また、武久が拠点作りについて考え始めた時に出会ったのが、藤岡さんが共同代表を務める長野県軽井沢町「診療所と大きな台所があるところ ほっちのロッヂ」でした。

「ほっちのロッヂ」は「症状や状態、年齢じゃなくて、好きなことをする仲間として出会おう」を合言葉に掲げ、「ケアの拠点」を育む「大きな台所のあるところ」と表現しています。人を”患者”ではなくその人として扱い、仲間として出会い、必要なケアを提供する「ほっちのロッヂ」。武久にとって「自分がやりたいことを実現している場所に最も近い」と思ったのでした。そうして藤岡さんと武久は以降共にチームづくりなど色々な形で協働してきました。

最後まで安心して暮らせる町に

病気ではなく、人を診たい。
そんな思いに共感した医師、看護師たちが集まりました。
自分の町で暮らし続ける選択肢を持ち、自分らしさを忘れずに最後まで。
グループのミッションである『自分を生きるをみんなのものに』に併走できる診療所であり続けたいと思っています。

一緒に準備しているメンバーたち。
楽しむ気持ちを大切に!

2024.7.12
書き手:藤本優希(ゆっきー)