僕のアイドルの消費の仕方② 150119

 うん。アイドルに対する僕の目線は、女性に対するそれでなく、可愛らしいもの、ファンシーなものに対する目線というものの延長線上にあるなーと思ったよ。 お花とか、お菓子とか、雑貨とか、小動物とか。 だから水着も、アンダーコートや太ももが剥き出しになるようなダンスも、困惑しちゃうんだな。
 それか、完全に大人として自覚的に動いてるグループなら、プロフェッショナルとしての仕事ぶりに対する共感や敬意(大袈裟!)でもって、感情移入して眺める事が出来るんだよな。エリボンとかポッシとか。 昨日観たせのしすたぁやLa PomPonは前者だね。裏方の方に感情移入して見ちゃうなー。
 庇護下にあるか、共同作業者かの違い…って言い換えても良いのかな? 別に、若いから主体的に動けてないとか言い切るつもりもないし、大人と呼ばれる年齢でも主体的に動けてないケースもあるだろうけど、それはひとまず僕の観察外のお話だからさ。僕の見てる、狭い世界の中ではそれで良し。問題なし。
 庇護下にあるかどうかなんてのも、僕の偏見に基づく主観なんだけどさ。 で、そういうグループだと、どんなに技芸として優れていようと別に自分の感想を演者に話に行きたいとは思わないんだよな。 ほら、可愛いものを消費するのって、自分の中で完結する行為じゃない? 眺めてるだけで良いよ、僕は。
 対してさ。共同作業者としての側面を持ってるグループなら、ごく稀にだけど何かしら感想を伝えに行きたいなーと思うケースが出てくるんだよな。 それは、気の利いたごはんやお酒を作ってくれた人に対し、「これはこういう意図かなと思った。とても素敵だった」って声かけたいってのと一緒なんだよな。

 まあ、どちらにしても、女性として観てる訳じゃないのは一緒なんだけどね。演者なんだから。女優の人格とその演じたキャラクターを同一視して、恋をするなんていうのと同じに感じてしまう。 だから、いまいち、疑似恋愛と頻繁な接触イベントベースのアイドル応援っていうのが分かってないんだよなあ。
 以上、握手券を知り合いにあげて「なんで行かないの?」とびっくりされる事の多い僕なりの考察でした。 まあ、惚れてないのに応援してるっていうのは、随分と間の抜けた事だと僕も思ってるんだけどさ。 そういう、冷たい人間なんですよ。本質的に。アイドルを人間として見てないんだよなあ、きっと。
 チラシ配りとか含めて接触するのをついつい避けちゃうのは、受け取ったり言葉を交わしたりする事は、相手と向き合わなきゃいけないって事だからさ。 そうすると、こっちのモードを変えなきゃいけないんだよね。 すると、僕は単純な人間なのですぐ剥き出しになっちゃうんだよな。それが恥ずかしくて。
 そして僕の場合、剥き出しの自分というのは、好奇心を満足させる為に、あれやこれや一方的に質問したり、そこから得られた仮説に興奮したりする趣味の持ち主なんだよ。 それに対して的確に答えたり、うまく冗談に紛らせて応えられる人っていうのも、まあいるだろうけど、アイドルには少ないよね。
 完全に大人として振舞ってるバーテンダーでも、それに対応出来る人の方が少ないもんね。(ちなみに、僕の楽しみ方はバーの客としての正道ではありません) プロの大人でも難しい注文を、まだ子供のアイドルにぶつけてじゃあどうなるよ?という自覚はあるので、それで接触を避けている部分もあるよね。
 バーテンダーの場合はまだ、込み入った質問受ける事もあるだろうから、そういう意味では訓練を受けてるケースもあるだろうけどさ。 アイドルの受けてるトレーニングはダンスとボーカルな訳で。「曲調とグループのコンセプトのズレは、意図的なものか?」なんて質疑応答は、相手の想定外の話だからさ。
 A「○○ちゃん、さっきのダンス格好良かったよー」
 B「ブログに載せてたケーキ、美味しそうだねー」
 C「ベイマックス俺も観たよー」
 僕「メイジャーになるのは、現在のインディーズって立場と本質的にどう違うの?君たちが変わるの?客が変化するの?」 …って感じかな?(実際は聞いてないよ)
 それもこれも、究極的には僕に審美眼や価値に対する絶対的な基準が無いせいでもあるんだけどね。君と僕…という世界入り込めないくて、いっつも相対的な事を考えちゃうよ。 ステージ上のパフォーマンスや、楽曲への愛着だけで昂りを覚えられる感性が僕にあれば、そんな野暮な事考えなくて済んだのに!
 まあ、演者が直接タッチしてない件で質問ぶつけたところで意味が無いことは百も承知だからね。 それに、僕も別に評論やジャーナリズム目指してる訳じゃないし、 今後もぼんやりステージ眺めて、「これはあれかなー」なんて感じたぼんやりした感想を適当に書き連ねれば良いやー、みたいに思いました。

 実は僕も、twitterで応援のリプライ送ったり、ブログのコメントしてみたり、接触でループしてみたり、そういうのは試みにやった事ある。ただ、僕は楽しめないんだよなあ、あれ。 みんな律儀で立派だなあと思ってるよ。毎日毎日コツコツと。支えるぞ!って心意気が無いとやれる事じゃあないよ。
 これは、思いやりの差であるとも言えるんだよね。 相手に伝わる話題で、相手に伝わる言葉で話す。そのために、皆さんいろいろ下調べとかしてる訳じゃない? ”そうやって気を遣ってもらえる自分には価値があるのだ”と感じさせられるとしたら、花や服やアクセサリーにも勝る素敵なプレゼントだよね。
 『顔の見える人(比喩表現)』に\がんばれー!/って言ってもらえるの、嬉しいじゃない。 特にアイドル稼業ってのは、発注と受注という形式での仕事とは違うからね。 売上枚数とかライブの入場者数とか、そういう数字で表せるものもあるけどさ。それを肉付け出来るのはファンの応援だけなんだよね。
 …なんだけどね。なんだけど、僕は、飽きっぽいのと面倒なのとで、続かなかったねえ。僕には向いていない。向いてない事はやらない主義です。 なのでこれからも、行けるタイミングで行こうと思える時にフラフラと遊びに行って、楽しめるところだけ楽しんで、またフラフラと帰って行こうと思いますよ。

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