関税率表 第57.01項

第 57 類 じゅうたんその他の紡織用繊維の床用敷物

57.01 じゅうたんその他の紡織用繊維の床用敷物(結びパイルのものに限るものとし、製品にしたものであるかないかを問わない。)
5701.10-羊毛製又は繊獣毛製のもの
5701.90-その他の紡織用繊維製のもの

結びパイルのじゅうたんその他の紡織用繊維の床用敷物は、きつく張ったたて糸のまわりで、パイル糸が、少なくとも 1 本のたて糸の回りを完全に 1 回転して結び目又は絡み目を作ることにより構成される。このパイル糸はきつく織り込まれたよこ糸の間に挿入され、所定の場所に保持される。この結び目又は絡み目があることがこの項の物品の特徴である。
最も一般的に使用される結びパイルには、次のような物品がある。
(1)Ghiordes knot 又は Turkish knot:パイル糸を2本の隣接するたて糸の上におき、2本のたて糸のまわりを完全に1回転するように巻きつけ、その二つの端を2本のたて糸の間から引き出すと(第1図参照)、パイル糸の両端が上面に出て、じゅうたんの表面を形成する。

第1図省略

(2)Senna knot 又は Persian knot:パイル糸を1本のたて糸のまわりに巻きつけ、次のたて糸の下を通して引き出すと(第2図参照)、パイル糸の両端が上面に出て、じゅうたんの表面を形成する。
Ghiordes knot 及び Senna knot は、パイル糸が4本のたて糸にわたって結び目を作ることもある。

第2図省略

(3)Single warp knot:各々のパイル糸がそれぞれ1本のたて糸のまわりに結び目又は絡み目を作るもので、各パイル糸をそれぞれたて糸のまわりに1回半巻くと(第3図参照)パイル糸の両端が上面に出て、じゅうたんの表面を形成する。

第3図省略

このような一連の結び目が隣接し、しかも完全にお互いが独立して基布の幅全体を覆うことにより、じゅうたんを形成している。
この項にはまた、ゆるく織った基布(woven backing)にパイル糸を結びつけることによって作られたある種のじゅうたんを含む。
結びパイルのじゅうたん、じゅうたん地及び敷物は手織りのものが多く、異なった色に着色し、パイル糸で模様を作り、直接使用する寸法に織り上げられる。ただし、機械織りのものもあり、それらは、一般に手織りのものに比べて、耳が平行で、均一に織り上げられている。パイル糸は、通常、羊毛又は絹であるが、モヘア又はカシミヤ山羊の毛が使用されることもある。基布には、手織りのじゅうたんの場合、一般に綿、羊毛又は繊獣毛が使用されるが、機械織りの場合では、綿、亜麻、大麻又はジュートが使用される。
この項の物品は、通常、床用敷物として使用されるが、他の室内用品(例えば、壁掛け、テーブルカバー)として使用されることもある(この類の総説参照)。
これらのじゅうたんは、房で縁どりされ(製織工程に作られたもの又は製織後に付けられたもの)又は特定の用途のためにその他の仕上げが施されていても、この項に属する。
これらの物品は、主に東洋(イラン、トルコ、トルキスタン、アフガニスタン、パキスタン、中国、インド)又は北アフリカ(アルジェリア、チュニジア、モロッコ、エジプト)で作られている。
この項には、パイル糸を巻きつけることなしで、単にたて糸の下にループ状に通しただけのもの(第4図及び第5図参照)は含まない(57.02)。


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