関税法基本通達 63-16
関税法基本通達63-16(輸出又は積戻し貨物の運送)
輸出又は積戻しの許可を受ける貨物について、保税運送しようとする場合は、前記 63―5 の規定によることなく、当該貨物の輸出又は積戻しの申告の際にこれと併せて保税運送の申告を行うことができるものとし、この場合における取扱いについては、次による。
(1) 「輸出申告書(積戻しする場合は積戻し申告書)」(C―5010 又はC―5015―2)又は後記 67―2―3(Air Waybill 等による輸出申告)による場合は「航空貨物簡易輸出申告書(搬出入届・運送申告書)」(C―5210)の「保税運送」の欄に運送についての所要の事項を記入し運送申告書の提出に代えるものとする。
(2) 上記(1)の申告に際しては、通常の輸出申告又は積戻し申告の際の提出部数により行うこととし、到着証明用の運送申告書については、輸出許可書又は積戻し許可書をもって代用する。
(3) 保税運送の承認をしたときは、輸出許可書又は積戻し許可書の「保税運送」の欄にその旨チェックするとともに運送期間を記入する。
(4) 輸出又は積戻しの許可後の事情変更により、輸出許可書又は積戻し許可書記載の積込港以外の港に運送のうえ積込みをすることとなった場合においては、その運送承認について新たな手続を要することなく上記(1)から(3)までに準じて処理する。この場合の運送承認月日は、便宜、その輸出許可の日として処理して差し支えない。
(5) 輸出又は積戻しの許可と運送の承認とを併せて受けて運送された貨物が船積港で全量又は一部不積になり運送を承認した税関に返送される場合においては、便宜、新たな運送手続を要することなくその旨を記載した適宜の様式による申出書に輸出許可書(運送承認書兼用)又は積戻し許可書(運送承認書兼用)を添付して提出することとし、運送を認めて差し支えない。この場合における申出書の提出部数は、2 通(原本及び到着証明用)とし、運送を承認したときは、輸出許可書(運送承認書兼用)又は積戻し許可書(運送承認書兼用)に「不積返送扱い」と注記して処理する。
(6) 輸出又は積戻しの許可と運送の承認とを併せて受けて運送された貨物が運送先に到着後、事情の変更により、更に他港に運送のうえ積み込むこととなった場合においては、新たな運送手続を要することなく、便宜、到着地税関において「船名、数量等変更申請書」(C―5200)2 通に輸出許可書又は積戻し許可書を添付して提出することとし、船名変更の手続又は積込港変更の手続により処理するとともに、必要に応じ運送期間を延長し、変更後の積込港まで運送を認めて差し支えない。この場合においては、その申請書の 1 通を輸出又は積戻しの許可(運送の承認)をした税関に送付する。
(7) 輸出(積戻しを含む。以下この項において同じ。)の許可を受けた貨物を、輸出申告時の蔵置場所からコンテナー埠頭内又はコンテナー埠頭外にある CFS まで一旦運送し、当該 CFS でコンテナー詰した上で船積予定船まで運送する場合の保税運送については、輸出申告時の蔵置場所から当該 CFSを経由して船積予定船までの間の一貫した保税運送(以下この項において「一貫保税運送」という。)として承認することとして差し支えない。この場合における取り扱いは、次による。
イ 一貫保税運送の申告は、当該一貫保税運送に係る貨物の輸出申告書の下段の「個数、記号、番号」欄の最下部に、当該貨物がコンテナー詰するものである旨(CARGOS TO BE CONTAINERIZED)及び当該貨物をコンテナー詰する場所(VIA ○○○○ HOZEI WAREHOUSE)を記載することにより、当該輸出申告と併せて行うものとし、当該一貫保税運送の申告を受理した通関部門においては、当該申告に係る CFS が保税地域であることを確認した上で、輸出許可と併せて一貫保税運送の承認を行うものとする。
ロ 一貫保税運送の承認を受けて運送された貨物が、当該承認に係る CFSへ到着後、事情の変更等により、他の CFS でコンテナー詰されることとなった場合には、便宜、「船名、数量等変更申請書」(C―5200)2 通に必要事項を記載させ、輸出許可書を添付して当該他の CFS を所轄する税関(以下この項において「到着地税関」という。)の通関部門に提出するものとする。なお、到着地税関の通関部門においてコンテナー詰場所の変更を認めた場合には、当該「船名、数量等変更申請書」1 通を輸出許可をした税関の通関部門へ送付するものとする。
ハ 上記により一貫保税運送の承認を受けた貨物が、コンテナー詰場所である CFS に搬入され、当該貨物をコンテナー詰した後に CY に向けて搬出されたときは、当該 CFS において貨物を管理する者に、 当該貨物に係る輸出許可書の写し、 ドック・レシート(B/L Instructions を含む。)の写し、及びコンテナー詰タリーシートの写しをセットして保管することにより、当該貨物の搬出入事績の記帳に代えて差し支えない。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?