関税率表 第11部号注2(抜粋)

第 11 部 紡織用繊維及びその製品

関税率表第11部号注2(A)号注
2(A)第 56 類から第 63 類までの物品で二以上の紡織用繊維から成るものは、第 50 類から第55 類までの物品及び第 58.09 項の物品で当該二以上の紡織用繊維から成るものの所属の決定に際してこの部の注2の規定に従い選択される紡織用繊維のみから成る物品とみなす。

関税率表第11部
号注
1 この部及び適用可能な場合にはこの表において次の用語の意義は、それぞれ次に定めるところによる。
(a)「漂白してない糸」とは、次のいずれかの糸をいう。
(i)構成繊維固有の色を有するもので、漂白、浸染(全体を浸染してあるかないかを問わない。)及びなせんのいずれもしてないもの
(ⅱ)反毛した紡織用繊維から製造したもので、色を特定することができないもの(グレーヤーン)
漂白してない糸には、無色の仕上げをしたもの又は一時的に染めたもので単にせっけんで洗浄することにより染めが消失するものを含むものとし、人造繊維の糸にあっては、つや消し剤(例えば、二酸化チタン)により全体を処理したものを含む。
(b)「漂白した糸」とは、次のいずれかの糸をいう。
(i)漂白工程を経たもの、漂白した繊維から成るもの又は、文脈により別に解釈される場合を除くほか、白色に浸染し(全体を浸染してあるかないかを問わない。)若しくは白色の仕上げをしたもの
(ⅱ)漂白してない繊維と漂白した繊維とを混合したものから成るもの
(ⅲ)マルチプルヤーン又はケーブルヤーンで、漂白してない糸と漂白した糸とから成るもの
(c)「着色した糸(浸染し又はなせんした糸)」とは、次のいずれかの糸をいう。
(i)浸染したもの(全体を浸染してあるかないかを問わないものとし、白色に浸染したもの及び一時的に染めたものを除く。)、なせんしたもの又は浸染し若しくはなせんした繊維から成るもの
(ⅱ)異なる色に浸染した繊維を混合したものから成るもの、漂白してない繊維若しくは漂白した繊維と着色した繊維とを混合したものから成るもの(単糸杢(モク)又はミキスチュアヤーン)又は一以上の色で点状の模様をなせんしたもの
(ⅲ)なせんしたスライバー又はロービングから得たもの
(ⅳ)マルチプルヤーン又はケーブルヤーンで、着色した糸と漂白してない糸又は漂白した糸とから成るもの
(a)から(c)までの規定は、単繊維及び第 54 類のストリップその他これに類する物品に準用する。
(d)織物との関連で「漂白してないもの」とは、漂白してない糸から成る織物で、漂白、浸染及びなせんのいずれもしてないものをいうものとし、無色の仕上げをしたもの及び一時的に染めたものを含む。
(e)織物との関連で「漂白したもの」とは、次のいずれかの織物をいう。
(i)織った後に漂白したもの又は、文脈により別に解釈される場合を除くほか、織った後に白色に着色し若しくは白色の仕上げをしたもの
(ⅱ)漂白した糸から成るもの
(ⅲ)漂白してない糸と漂白した糸とから成るもの
(f)織物との関連で「浸染したもの」とは、次のいずれかの織物をいう。
(i)織った後に単一の色で均一に浸染したもの(文脈により別に解釈される場合を除くほか、白色に浸染したものを除く。)又は織った後に色付きの仕上げをしたもの(文脈により別に解釈される場合を除くほか、白色の仕上げをしたものを除く。)
(ⅱ)単一の色で均一に着色した糸から成るもの
(g)織物との関連で「異なる色の糸から成るもの」とは、次のいずれかの織物(なせんした織物を除く。)をいう。この場合において、織物の耳又は端に使用する糸は、考慮しない。
(i)異なる色の糸から成るもの又は同色で濃淡の異なる糸から成るもの(構成繊維固有の色のみを有するものを除く。)
(ⅱ)着色した糸と漂白してない糸又は漂白した糸とから成るもの
(ⅲ)単糸杢(モク)又はミキスチュアヤーンから成るもの
(h)織物との関連で「なせんしたもの」とは、織った後なせんした織物をいい、異なる色の糸から成るものであるかないかを問わないものとし、ブラシ、スプレーガン、転写紙、フロックプリント、ろうけつ染め等により模様付けをした織物を含む。
(a)から(h)までの規定の適用に当たりマーセライズ加工は、考慮しない。
(d)から(h)までの規定は、メリヤス編物及びクロセ編物に準用する。
(ij)「平織り」とは、各よこ糸が交互にたて糸の上下を通過し、各たて糸が交互によこ糸の上下を通過する織物組織をいう。
2(A)第 56 類から第 63 類までの物品で二以上の紡織用繊維から成るものは、第 50 類から第55 類までの物品及び第 58.09 項の物品で当該二以上の紡織用繊維から成るものの所属の決定に際してこの部の注2の規定に従い選択される紡織用繊維のみから成る物品とみなす。
(B)(A)の規定の適用については、次に定めるところによる。
(a)関税率表の解釈に関する通則3を適用する場合には、同通則3により当該物品の所属を決定する部分についてのみ(A)の規定を適用する。
(b)基布とパイル又はループの面とから成る紡織用繊維製の物品については、基布を考慮しない。
(c)第 58.10 項のししゅう布及びその製品については、基布のみを考慮する。ただし、基布が見えないししゅう布及びその製品については、ししゅう糸のみを考慮する。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?