フリーランスになって1年

今月で派遣(正しくはマネキン紹介)でアパレルの仕事をするのを辞めて、フリーランス(業務委託契約)でアパレル販売員をする仕事の仕方に切り替えて1年。

この選択に間違いはなかったと日々感じている。

毎月毎月「来月、仕事あるかな」と不安になる時期があるし、

3ヶ月後の収入が分からないという状態を常に過ごしているけれど、なんだかんだで以前より短い労働時間で、以前よりも収入がUPしているのが現実なので、
やっぱりこの流れに乗ってよかったなと。
(決断した!!というよりは流れ、向こうからやってきたラッキーに乗っかった感覚の方が強い)

良かったと思う点は労働時間と収入のことだけではない。

販売する商品の単価が上がったことも、自分のスキルアップにとって本当に良かったと思ってるので、そのことを綴ります。

以前いたショップはファミリー向けショッピングモール内のショップで、モールのターゲット層が、ファッション感度がそこまで高くなく、手軽な価格であることを重視する層がメインだったので(かなりディープな地域のモール。笑)、在籍していたショップも、プチプラではないけど、どちらかというとリーズナブルなショップで、お客さまも価格重視の方の比重が多め。といった感じ。

モール内の他のショップと比べるとやや高め設定、品質も他ショップよりは上だったし、価格と品質のバランスは良いブランドだと思うけど、いつも何かしらセールしてたり、安さで売る施策が多かったのと、モール自体が「安い物好き」な人が多いため、そうせざるを得ない。。みたいな悪循環。

今は、ミドルプライスの価格帯〜ハイブランドまではいかないけど、少し高価格のアイテムを取り扱うショップでの仕事が多め。

30代前半もそれくらいの価格帯のブランドで仕事してたことはあったけど、ブランクがあったのと、低価格帯のショップに訪れる方と毎日接していたのと、自分自身もプチプラやメルカリなどを上手く活用しながら服を買うことが多く、ミドルプライスのショップの服はたまにしか買わないタイプでもあるのもあって、

高単価のもの販売することが、「こんな高いものすすめて大丈夫か!?」とか、「こんな高いもの、買う!?」「高いもの売ろうとしてるって思われる!?」なんて気持ちが結構あって、緊張があったのだけど、数こなしていくうちに慣れていくというか、その思い込みから逃れることができるというか、それが以前ほど気にならなくなっていた。

上記の通り、以前もミドルプライスのブランドで仕事をしてたので、感覚を取り戻した。という方が当てはるかも。

でも、以前は自分が若く現在よりもさらに未熟だったのもあって(生活がカツカツで自分自身が現在よりもっと値段重視&お金の使い方が今より下手くそだったのもあり)、この価格帯のブランドでお買い物をされる方々の金銭感覚、値札より重きを置いていることを、知識で入れてるだけで理解しきっていなかったなと、今になれば思う。

今も理解しきっているかというとまだ至らぬとこはあると思うが、30代前半の時心がけていた「高価格のものも恐れず紹介する」スキルをアップデートして取り戻したという感じ。

ショッピングモールの時は、コートが2万超えてたら「高っ💦」って反応を示す人が多かったから、その感覚が世間の大多数、スタンダートと思ってしまっていた。

が、全然そんなことはない。

5万だろうが、7万だろうが、20万だろうが、それ以上だろうが買う人は買うのだ。

そして、いいもの買えました。いいお買い物ができました。
と言ってくださったりする。

そんなの一部の上流階級の人よ。って思う人もいるだろうけど、大事なのはそこではなく、「いくらだろうが、買う人は買う」というその事実の部分。

こんな高いもの、買う人いないんじゃない!?は主観的な思い込みで、客観的には真実ではない、言うなれば嘘であるということ。

もう、最近では商品がいくらかなんてあまり関係なく、お客さまにはこれ!!って思うものをそこまで躊躇なく紹介している。
(客単価を上げるために、下げないためにある程度は把握したほうがいいけど)

あと、単純に単価が低すぎないお店に来られる人の方が、価格重視の人が少なく、真っ先に値札を見る人が少ない傾向があるので(あくまで傾向です)
提供側、販売側のストレスも少ない。

つまり気持ちがいいお客さまも、ミドルプライスのブランドの方がやはり多い傾向にある。
(こだわり多めクセ強さんはどこにでもいるが😂多分私も客側の時、その人種)

価格重視の人々を毎日数相手するのって、結構なストレスなのだ。
(余談だが、低価格ショップの方が圧倒的にクレーム、返品が多い)

「買う人は買う」この感覚をアップデートできたことも本当に大きい。

1番は、

目の前の人の金銭感覚やお財布事情をこっちが決めない。

この考えに、以前以上に納得できる自分になれたこと。

収入はその人の金銭感覚を大きく左右するものであるのは確かだけれど、年収が300万未満でも、30万以上、年収の1/10くらいのお買い物することもあるでしょうし、そもそも、目の前の人の収入や年収なんて知らないし分からないから、私が決めつけて、勝手に心配することではないのである。

そして私の個人の金銭感覚も相手には全くもって関係のない話。

なんなら余計なお世話だっての。って話。

予算に上限がある場合は、その中での最適解を擦り合わせたらいいんだし、最初から「安い方が嬉しいだろうな」なんて提供側が思い込んでたら、安い方が嬉しい人にしか販売できなくなってしまう。
(無意識にセールストークで値段の話を重点的にするようになるから)

価格は、ユーザーが感じる価値の一つではあるけど、一つであるだけで全てではなく、優先順位が1番じゃないことも多々。

自分の悩みが解決できるか
いい未来が手に入るか
これを持つことで内なる自信が湧いてくるか
妥協しなくて良かったと思えるか

こっちの方をはるかに優先している人が、たくさんたくさんいるということに今まで以上に気づけたこと。
(そして年齢もあまり関係がなく、若い方でも上記のことの方が優先順位高い人はたくさんいる。)

以上、フリーランス販売員に転向して良かったなと感じることのお話でした。

そしてこの感覚は、販売員ではなくこれまたフリーランスでやっているパーソナルスタイリストの仕事にもそのまま活かすことができると思うので、この1年でそれを更新することができて本当に良かった。

パーソナルスタイリストの仕事も、1年前は、買いに行く服もスタイリング料金も「安い方がみんな誰しも嬉しいだろうし、重視するのはそこだろう」って思っていたのだけど、今はそんなことないでしょって思うし、
今後、どんな人と関わっていきたいかって言われたら、「なんでも値段重視の人」ではない人たちであるのは明白。

この数年、パーソナルスタイリストをするする詐欺をしてしまっていたけど、この感覚、考えを以前より研ぎ澄ますための準備期間だったんだと思うことにする。













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