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#UTYOASOBIライブレポート〜魅せて、誘う感動へ〜

いつからだろう、この二人の音楽に心を鷲掴みにされたのは…
前回のライブでは、二人の熱量で心を熱くさせられた、さて、今回は…。

まずは、二人が待つオフィスの会場へドローンが誘う

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このユニクロのUTシャツのコラボアーティストとして選ばれたのがYOASOBI。
しかし、それがこんな魔術を使った大掛かりなライブに繋がり、しかもそれが無料ライブになったのは今でも信じられない。AYASEが作った、新しいSEに乗ってドローンカメラが私たちの意識を画面の中へ誘い、YOASOBIの二人が待つ最初の会場へ誘ってくれた。

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「三原色」の彩り豊かな音の世界

この曲は、歌詞に意識を合わせれば、3人の若者立ちの人生が絶妙に織りなす機微が描かれている。しかし、そのストーリーをネガティブにしないためにダンサブルな音に乗せている。AYASEのパカーションが鳴り響くと、MVの切なさの匂いがした。

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ハルジオン 花言葉時は「追想の愛」

ハルジオンが流れると、切ない愛のメロディが流れ始める。 IKURAの声はなぜこんなに切なさをプラスさせるのだろう。女性の過去の恋愛を20歳の彼女がこんなに感情豊かに歌えるのは、才能だけでは説明しきれない。追憶の日々を思い出しながら、未来へ進む女性像が目に浮かぶ。

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もう少しだけ…寄りそう気持ちを織り込んだ「らしい」歌

「もう少しだけ」は、今年のフジテレビの「めざましテレビ」テーマソング。押し付けがましくない寄り添い方を意識してこの曲は完成した。YOASOBIの曲の中では、終始ポップな感じがする珍しい名曲。

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「たぶん」僕たちは何度も何度も思い返すだろう、この恋を…

切ない別れの歌。何回も後悔する遠い日の恋の思い出。「あの日、あれを言わなかったら…」、「あの日、あれをしなかったら」を何回も繰り返しながら人は人生を歩いていく。
この曲を歌うIKURAの感情移入が凄かった。体から出る、悲しみが観て、聴く者へ確かに届いていた。

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指を鳴らすと「怪物」が夜の帳を切り裂いた

IKURAが指を鳴らすと、一転してオフィスが暗い雰囲気になり、「怪物」のイントロが流れる。海外のファンもこの曲を好きな人が多いようだ。「自分が何者なのか?」問うのは怪物=人間ではないか。AYASEのワードセンスが光り、この曲をテンポよくIKURAは哲学的な問いを、実存的な問いを投げかけながら歌い切った。

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明日世界が終わるとしたら、人が願うのは「アンコール」かもしれない。

私が、YOASOBIの曲で一番好きな曲は、この「アンコール」。「明日世界が終わる」というテーゼに対して、終わるのなら「好きな音を鳴らそう」というのが福音としての答え。MVもマイナーのメロディーと共に悲壮感溢れる映像が流れる。しかし、IKURAの歌とAYASEの歌詞と曲は常に救済がある。
それをこのライブでは非常に上手く表現していた。表出ではなく、表現である。
ここで、一縷の涙が自然と私の頬を伝った…。

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何も説明することはないから「夜に駆ける」

何も説明は必要ない、大ヒット曲。しかし、それゆえにドローンの演出など映像としての魅せ方が秀逸。IKURAの歌唱力を余すことなく詰め込んだAYASEは天才の称号にふさわしい作曲家。しかもライブで二人はこの曲を完璧に歌い、演奏し切った。言葉では表現できない、筆舌に尽くし難い感動が心を熱くした。

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AYASEが作ったSEに乗ってさらに移動した先に見えたのは、「ハルカ」遠くからきた青春を謳歌する若人たちだった。

ドローンが誘う先には、なんと172人の大阪桐蔭高校吹奏楽部の生徒たちが待ち構え、YOASOBIの二人と「ハルカ」にイリュージョンを吹き込んだ。旅立ちの不安などを歌った曲だが、IKURAは希望に目を向けるように諭すよう歌っているように見えた。オトナになる君のそばにいられる幸せ。愛が溢れでる音楽を吹奏楽部の演奏がさらに彩りを加えてくれた気がする。

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あとは「楽しむだけだ」と「群青」色に音を染めた

この曲も私の好きな曲の一つだ。今回は、172人の声がそっと鮮やかな青にさらに彩りを濃くしてくれた。不安になっても積み上げてきたことが武器となる…好きなことに向き合う痛みは、誰もが感じることだろう。しかし、紙吹雪舞う中でIKURAが明るく歌いAYASEがしっかり演奏し切る。それは、172人へのエールであり、ライブを見た24万人に向けた諦めない勇気を持ち続けようという、二人からのメッセージだったのかもしれない。
「群青」はこの壮大な感じが実現してこそ生きる名曲でもある。


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このライブは、世界へ向けた希望の轍である。

このライブは、45分間と短い時間の中にギュッとYOASOBIの魅力を凝縮したものであった。生歌で歌い切ったIKURA(歌詞を間違えたりしたのは、ご愛敬)、自分のパソコンから出た楽曲をコントロールし切ったAYASE。天才✖️天才=∞の感動を生み出す。
まだまだ、成長が楽しみなYOASOBI。次のROCK IN JAPANではロック好きたちを飲み込んでしまうだろう。


#UTYOASOBIライブ

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