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扁桃炎になった

こないだ足のイボのことを書いて、また病気の話なのだが、扁桃炎になった。
今はもう治ったのだが、やっぱ病気はつれえわ。
健康がいいよ。時代は今健康。不健康はダサい。
健康最高!健康最高!オマエも健康最高と叫びなさい!

ある日、バイトから帰ってきて昼寝をかまして起きたら、なんか喉が痛かった。変やなと思って熱を測ると、熱はなかった。
喉が痛いを検索窓に入れると、サジェストにはもちろんコロナの文字が。ついにきたかと思った。ワクチン3回打ったのにな。家族とバイト先に迷惑かけちゃうなと。やだなあと思った。
近くの病院はもう閉まってたので、次の日の朝にPCRを受けに行った。まだ熱は出ていなかった。喉が痛いせいか、唾液が無茶苦茶出た。PCR受ける時に酸っぱいものを思い浮かべて無理矢理唾液を出すみたいなことを聞いていたが、そんな必要もなくドバドバ出た。今回の一件で、喉が痛かったことの唯一のメリットだった。
喉が痛いんですというと、風邪用の喉の薬を処方された。PCRの結果が2日後に出るまでは、お医者さんも何も診ることができない。薬をもらえただけでも僥倖と思って帰った。

風邪じゃなくて扁桃炎だからなのか、この喉の薬の効果が全然わからないくらい病状が悪化し続けた。PCRの結果が出るまでの2日間の間に熱が上がってきて、ワクチンの副反応のために買っておいた解熱剤でどうにかする毎日。喉の腫れは大きくなって、飯は物理的に喉を通らない。痛い痛いと思いながら毎食ウイダーみたいなゼリーを無理して飲んでいた。ゼリー食で全然腹膨れてる気しないのに、ほんとに食後薬飲んでいいのか?と思いながら薬を飲み、効いてる気しないわ〜と思いながら自宅で擬似隔離の日々。
時間ができて頭も回らなくて、俺はまたハチワンダイバーを読み直した。ネトフリで新しいドラマとか見るんじゃなく、大好きなハチワンダイバーを読み直していた。大好き再確認。全員好きだけど、やっぱり右角。菅田もいいけど、右角と凛。ぶっちぎりのロックンロールとラブ。柴田ヨクサル最高。

PCRの結果が出て、俺は陰性だった。もうわけがわからなかった。じゃあ俺の熱と喉の痛みはなんなんだと大いにビビった。
改めて病院に行って、ようやく対面で診てもらえた。とは言っても熱があるから他の患者さんとは別室で、俺のためだけに防護服を着た先生がわざわざ来てくれるのである。コロナ禍の病院はなんて大変なんだと思った。お医者さんは優しく、コロナじゃなくてよかったねと言ってくれた。俺はコロナじゃない喜びよりもコロナじゃないなら原因なんなんだよという不安の方が勝っていたので、いいから早く病気の名前を教えてくれと思っていた。自分勝手な男で本当に情けない。
喉を触られて明らかに痛い部分があった。これは扁桃腺が腫れてるねと言われた。病名確定。扁桃炎。
お薬出すのと別に、扁桃炎の原因を調べるために血液検査をしますと言われた。PCR検査の次は血液検査である。

家に帰り、自主隔離は終了。2日ぶりにリビングでゆっくりテレビを見た。リラックスして見るバラエティ番組以上の喜びはないと思った。ゼリー食を2日やったら多少は体重減ってるだろと思って体重計に乗った。全く変わってなかった。人生はゼリーほど甘くはなかった。
ゼリー食を続けていたが、薬はみるみる効いた。俺の体はとても素直なのである。3日もすればようやく痛みなく普段のご飯を食べられるようになった。5日ぶりにいつもと変わらない食事をした。美味い飯以上の喜びはないと思った。ゼリー食を5日もやったのだから流石に少しは体重減ってるだろと思って体重計に乗った。全く変わってなかった。俺のデブは食生活が原因でないことがハッキリした。

普段通りの食事を始めて、熱も下がって、改めて病院に行った。大体治ったと思うけど、まだ油断できないからと追加で薬を処方された。
ついでに血液検査の結果も伝えられた。どうやら俺の扁桃炎は細菌性のものだったらしい。今までの薬で合っていたようだ。じゃあ仮にウイルス性だった場合は今までの薬は無駄だったのか?とか思ったけど、まあ良かったならいい。うん。
そんなわけで俺の扁桃炎は治った。やはり薬というものを作る人は偉大。それを適切に処方する、俺の体の異常を的確に見抜くお医者さんも偉大。コロナ禍での医療現場の大変さを垣間見た今回の一件だった。喉で熱あったらコロナだろうなという現状で扁桃炎になる大変さは2度と味わいたくない。PCR検査ってだいぶ出費としてでかいし、理由もわからず辛い状態のままいるのは苦しいだけじゃなく少し寂しさもある。

それで、血液検査でついでに分かったのだが、俺はγ-GTPの値が平均値よりだいぶ高い、なんなら異常値だった。γ-GTPとは肝機能の指標で、大体酒の飲み過ぎを表す数値である。
そんなわけで酒をドクターストップされてしまった。
もう2週間は酒を飲んでいない。酒がないとこんなに日々の楽しみは薄れるのかと悲しくなっている。俺はもう酒の虜になっているのだ。旨さを知ってしまっているのだ。美味い酒飲みてえよ〜。
…こんなこと考えてるからγ-GTPが基準値を超えちゃうのである。
しかし、禁酒を2週間も続けているのだからいよいよ体重も減ってるだろと思って体重計に乗った。全く変わってなかった。でしょうね、と思った。

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