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タモリ俱楽部終了の報を聞いて

タモリ俱楽部が終わる。
タモリさん、新しい戦前にタモリ俱楽部はいらないんですか。
タモリ俱楽部では戦争を止めることはできない。
戦争にタモリ俱楽部はいらない。
戦争に使われるくらいなら先に辞める。
そういうことですか。
違いますか。そうですか。

タモリ俱楽部は、大塚家の団欒の真ん中にいた。
これは大マジである。
単身赴任が多い我が家では、家族が集まるのが一か月に一度になることもあった。そのたびに、溜めておいた録画を一気見するのが大塚家だった。
他の番組ではなく、絶対にタモリ俱楽部だった。
大塚家全員が一致して好きな番組なんて、タモリ俱楽部しかない。
バラエティ番組全般見ない兄も、タモリ俱楽部は録画が出来ていないと怒った。
さんまのお笑いは下品だと言っていた母も、空耳アワーの下ネタは爆笑していた。
そんな番組が無くなるのは、とても悲しい。

無くなるとなって、急に胸の中で爆発した感情がある。
「出たかった」という欲求だ。
タモリ俱楽部は素人がばりばり企画の真ん中にいることが多い番組である。
早稲田大学の役に立たない機械とか、架空の町作ってますとか、変な鉄オタとか、まあもろもろ。
何かを極めている人限定だが、そういう面白い人が出る場所。
中学生くらいの時は「いつかは出るぞ!」と思っていたことを、急に思い出した。
大学生になって、お笑いをちゃんと見るようになったら、「芸人になって売れたら回す側で出れるなあ」とか思っていた。
そんな気持ち、さっぱり忘れていた。
今の俺、何も極めてないし、芸能人でもないし。出られるわけもない。
けど、出たかったんだよなあ。そういえば出たかったんだよ。俺。
タモリ俱楽部に憧れてたんだよ俺。

覚えている回といえば、
二十三区で唯一区歌がない江東区の、非公式ソングをつくる回。マキタスポーツとレキシが真面目にやってて面白かった。
あと、音響に凝っててマイ電柱を持ってる人の家行く回。宇多丸が出ていた。
みうらじゅんのマイブームを聞くだけの回とか、大好きだった。最シンスは今でも探している。
企画より人で覚えてるなあ。
トリプルファイヤー吉田なんて、大好きになったもん。
早稲田祭で見た、怪獣同盟のヒーローが空耳アワー出てたり。
電車回も好きだったな。色んな路線でタモリ倶楽部特別電車を走らせるやつ。MCの芸人は別に電車好きじゃないから、あんまり乗り気じゃなかったりしたやつ。市川紗椰なんてタモリ電車倶楽部で好きになった人しかいないんじゃないの。

タモリ俱楽部で一番好きなエピソードは、
いつかの空耳アワーの最初に安斎が言ってたんだけど、
母子2人組に「いつもタモリ俱楽部見てます~!」って声かけられたら、
5歳ぐらいの娘がおもむろにスカート脱いで
「ピーマンモリモリ♪」(もちろん、Short Shortsの節回しで)
って言いながらお尻振ったっていう話。
可愛くって、最高じゃないですか?

3月で終わりってことは、もう新しいの撮らないでしょう。
あと1か月分なんて、終わってるか撮影決まってるみたいなやつでしょう。
あっけなく終わってほしい。あっけなく終わるんだろうと思う。
最後、空耳アワー特集とかで、過去の名作大放出!とかっていって、YouTubeのまとめで全部見れるようなやつだったら、嫌だなあ。
でも、特番とかで復活はしないでほしい。
スペシャル感なんて、タモリ俱楽部とは最も縁遠いものだから。
今まで本当にありがとう。永遠に愛しています。

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