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自宅警備隊♪

この作品は、リレー小説企画『片想い~l'amour non partage~』の16話目②です。

企画詳細: https://note.mu/muturonarasaki/n/nb994a7209d23

15話目②:MA3さん | アタックの女 | note https://note.mu/etsukomami/n/ndbb11d1f8e3e

マガジン『片想い~l'amour non partage~』(登場人物全員片想い。)

( https://note.mu/muturonarasaki/m/m336ee66c2ea7 )

※次の人がイメージしやすいよう、最後に登場人物の設定を記載しています。

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表紙:https://www.pakutaso.com/20151053280post-6177.html

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ピンポーン

「は~い。今開けまあ~す」

お家で一人お留守番しているさやかちゃんがお友達を迎い入れた。

「おじゃましまあ~す」

お家に入ったお友達がキョロキョロとお家の中を誰かを探すかのように見回す。

「あれ?さやかちゃんのママはいないの?」

僕は斉藤 健(さいとう たける)8歳。この家には何度もおじゃましている。

「うん。今日からパートなんだって、だから今日からさやか一人でお留守番するの」

さやかちゃんってたくましいなあ。

「よ~し!僕もお留守番手伝うよ!さやかちゃんのママが帰ってくるまで帰らない!」

えっへんと胸を張ってみせた。

「え!いいの?遅くなるかもしれないよ」

さやかちゃんも喜んでくれてるみたいだし

「大丈夫だよ」

さやかちゃんのママに合うまでは帰らないぞぉ~。

「何して遊ぶ?」DS持ってきたけど、何して遊ぼうかなあ~。

さやかちゃんのママが帰ってくるまで、戦うにはもっといっぱい遊ばなきゃ!

「さやか遊ばないよ。お留守番のお手伝いするんだから」

「お留守番のお手伝いって何するの?楽しいの?」

「お手伝いはお仕事なの。だから楽しくないことだってするんだよ」

「へ~、僕はお留守番のお手伝いのお手伝いするよ」

「じゃ、さやかが隊長ね」

「うん。隊長なの?」

「いいの。隊長なの。隊員は隊長の指示に従うこと。わかった?」

「え~。僕が隊長がいいな~」

「じゃ、帰って!健くんは自分のお家警備隊やればいいよ。ここはさやかのお家なんだから」

うわっ。帰されちゃう。さやかちゃん凄く怒ってる。プイって向こう行っちゃった。どうしよう。

「もお、わかったよ。さやかちゃんが隊長で僕が隊員ね」

「もう知らない!」

「ごめんね~。一緒に遊ぼうよ~」

「だ~か~ら~、遊ばないって言ったでしょ。お留守番のお手伝いするの」

「敬礼!隊長!お留守番のお手伝い隊員一号参りました!」

「隊員一号、じゃDS貸して」

「え~~~~~」

さやかちゃんのママが来るまでの辛抱だ。

斉藤 健は、心のなかにグッと思いを閉めこんだ。

ガチャ

「ただいま。あら、さやか帰って来るの早かったのね。あっ健くん。こんにちは」

「こんにちは~」

天使が帰ってきた♪

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【片想いされてる人】

長岡貴美子32歳

主婦。10歳のさやかちゃんのママ。夫は総合商社のサラリーマン。

夫婦仲は悪いわけではないが、釣った魚にエサはやらないタイプの男で、貴美子としてはちょっぴり不満。自分がお手伝いさんのような感覚が拭えない専業主婦だったが、2年前から隣町の自家焙煎アタックにパートにでる。自分で稼いだお金で、化粧品や洋服をたまに買ってモチベーションをあげる。子煩悩なので、パート代の半分は子供の為にヘソクリ中。

【片想いしてる人】

斉藤 健(さいとう たける) 10歳

さやかちゃんのお友達。さやかちゃんの家を守る自宅警備隊隊員一号だ。隊長のさやかちゃんにこき使われているが、さやかちゃんのママに合うために日々努力している。2年経過した。

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