リレーゲームブック小説3

リレーゲームブック小説(手助けする)

まあ、いいか。僕は暇だ。

この人は王女じゃないからクリアしても、僕のミッションにポイント付かないけど。

「どうしたらいいですか?」

僕は、手助けしてみることに決めた。

「ちょっと困ったことになっちゃって、私を見つけて欲しいの?」

え?どういうこと?

「私、どうやら迷子みたいで、お家に帰れなくなっちゃった」

え?どういうこと?

「あ~、意味分かんないか~」

はい。分からないです。

僕の頭の上には「?」マークが出ている。僕にはそれが見えないが、彼女には見えているのだろう。

脳内の状態を自動的に視覚化しているアバターはある意味で隠し事ができない。

感情が直ぐに表に現れてしまう。

素直といえば素直なんだが、それがちょっと玉にキズだ。

感情で操作する機能を追加してから、隠し事は出来なくなってしまった。

「あっ、もしかしてあなたも感情デバイスで操作してるのね?素直は良いことよ♪」

僕はこれで大分友達無くしましたけどね。

「なんかね。私、ログアウト出来なくなっちゃったの」

え?そんなことあるの?

「へ?いつからですか?」

肉体は大丈夫なの?感情デバイスでログアウト出来ないって、感情だけ仮想現実に居るの?

それとも、両方に意識があって、普通に生活は出来ているの?

「リアルの感覚がないから自分がどうなったのか分からないんだけど、だから私を見つけて欲しいの。私って今、どうなったの?」

なんかヤバイ感じなんですけど……


#それでも手助けする

#無理無理こんなの無理

ここから先は

0字
この記事のみ 残り10/10 ¥ 250
期間限定 PayPay支払いすると抽選でお得に!

いつもサポートありがとうございます♪ 苦情やメッセージなどありましたらご遠慮無く↓へ https://note.mu/otspace0715/message