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ディベロッパー8.5

こちらは青空ぷらすさんの「ディベロッパー」リレー小説の続きです♪

ディベロッパー7
https://note.mu/purasu/n/n67e4f97d145c

ディベロッパー7.X
https://note.mu/yukirnoff/n/nfa221aa28037

お誘いですよ。(企画へのお誘いとルール)
https://note.mu/purasu/n/n6fe82cd24082

目次(過去ログ・参加作品はこちらから)
https://note.mu/purasu/n/nbc86a0a04957

ディベロッパーキャラクター説明
https://note.mu/purasu/n/n15dd6fabeaba

マガジン(全参加作品が収納されてます。)
https://note.mu/purasu/m/m11133cae80d6



リッキー・ブリッジス捜査官が用意した高級マンションにぞろぞろと謎の軍隊が侵入した。

「一足遅かったようだな。あそこに転がっている2体は遺体か?」

「いえ、まだ息があるようです」

白衣を着た人物がシャンパンの匂いを嗅いだ。

「おそらく、漢方を飲まされたようです」

ドクター・プロトコルはニヤリと口を曲げた。

「これも使おう」

「ティム!ティム。起きろ!」

アルフ・テイラーが、横に寝ているティム・ホワイトを叩いたり揺さぶったりしながら何とか起こそうとするも、ティム・ホワイトには起きる気配がない。

それどころか血の気が失せているように見えた。

死んでいるのか?脈がないわけではない。死んでいるようで、生きているかのようだ。

薬の影響なのだろうと、アルフはティムを起こすのを諦め、周りに耳を傾けた。

ここはどこだ?

外は騒がしい。あれからどれぐらい眠っていたのだろう?

ここには窓もなく、外の雑音も僅かに聞こえる程度だが、尋常な状態ではないことだけはわかった。

「急げ!」「でも、まだ最終調整が……」「そんなのは後だ!今は上の方がやばいんだよ!」

扉の外では誰かの話し声が走り去りながら、階段を駆け上がる音が響いてくる。

ここは、牢獄か?もしくは実験部屋なのだろうか?

嗅いだことのない匂いが部屋中に充満し、嗚咽感を感じた。

慎重に周りの音を聞きながら、誰の音も聞こえないのを確認すると扉に手をかけ、ガチャ……

ガチャガチャガチャ。

ダメだ。開かない。

アルフは周りを見渡し、使える道具がないか見つめる。

部屋にはティムしかいない。ティムはまだ起きそうもない状態だ。

早くこの部屋から出なければ、そして俺もリッキー・ブリッジス捜査官にひと泡吹かせてやる。

こんな事になったのは、全てリッキー・ブリッジス捜査官のせいだから!

あいつは、俺の手で……

ズキンズキンと頭が割れるような痛さに見舞われながら、徐々に意識を取り戻した。

ティム・ホワイトは頭を強く叩かれたような痛みを感じながら、瞳孔が開いて焦点の合わない目を凝らして周りを確認し始めた。

誰かが扉らしき前でガンガンと音を立てて暴れている。

その音が響くたびに、頭には割れるような痛みがズキンズキンと響いている。

「ちょ、や、やめてくれないか……」

胸を少し浮かせながら声を出したが、扉を叩く音が部屋に響いているため、その人物にまで届いていないようだ。

少しずつ視界が開けてくると、トスンと腰を下ろして床に座った。

扉の前で暴れている人物は、アルフ・テイラーだ。

どうやら俺よりも先に目覚めて、この状況から脱するために、扉を攻撃しているのだろう。

この状況?周りをゆっくりと確認する。監禁されている。外が騒がしい。

とにかくこのままここにいるのは、まずい。

なるほど、そういうことか。

「アルフ。アルフッ!」

ゆっくりと腰を上げて、扉を叩き壊そうとしているアルフの蹴りに合わせて思い切り蹴りをぶち込んだ。

ガチャ~ン!勢いよく扉が吹き飛ぶと二人は互いにハイタッチをと、思って振り上げたティムのハイタッチが宙を舞った。

「おい!アルフ!そりゃないだろう」

アルフはティムを見ると行こうと目配せをした。

「病み上がりなんですが……」

ティムは軽い冗談を交わしたつもりだったが、アルフは笑いもせずに周りを注意深く見渡し階段を駆け上っていく。

やれやれだぜ。ふっと息を吐き出した。

アルフの後方にティムは、周囲を注意深く観察しながら階段を駆け上がる。

これからどうする?ここは一体どこで、いま何が起きているんだ?

このまますんなり表に出られるとは限らない。アルフの後を着けて行くだけじゃ、駄目だ。

いや?何故だ?アルフ??何故お前には。まるで出口がどこにあるのか。この騒ぎがどこで起きているのか。分かっているかのように先へと?

アルフ。お前は、本当に……

つづく

クライマックスへと続くいつかどこかで何かが動いてしまっていました的な感じになってます。どうかこの二人使ってやってください(^-^;


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