鬼の地へ

鬼がキーワードとなる
北陸ご神事の旅の前に
「開栓作業が必要」と
海巫女に指示され向かったのが

群馬県 鬼石神社
埼玉県 鬼鎮神社


開栓作業で呼ばれたのは鬼鎮神社だが
先に、鬼石神社の狛犬が呼んでいるので
そちらから向かうことに



東京から片道2時間の小旅行


高崎線 本庄駅からバスで向かったのだが
車内で急に気持ち悪くなり、頭が重くなる


この日の朝に亡くなったハムスターと
対話していると大分楽になってきたが
織茂(バス停)で降り境内へ向かうと
再び気分が優れなくなってきた…


鬼石と書いて「おにし」と読む



本殿下には鬼が投げたとされる石がある



呼んでいるという狛犬との
会話も集中できない…


これは、今日鬼鎮神社まで回るの厳しいかも?


そんなことが頭をよぎるも
とりあえず境内を一周することに。


なんというか、摂社や末社が
たくさんある割に、どこか殺伐とした雰囲気



さらに神社の真隣で掘削工事が行われていて
「本来」のエネルギーとかけ離れている
印象が拭えなかった


お稲荷さんのところで太陽を浴びながら
しばし休憩をしていると少し動けるように


ここだけ空気感が違った。今、ついてくれている三柱のキツネたちの名前をふと思い出す。



事前に「気になる」と海巫女と話していた
岩の前に立った瞬間…
再び気持ち悪さが襲ってきた



本来、ここにいるべきものではないもののエネルギーを感じる


その瞬間に「破魔矢」の鈴を鳴らしながら
岩の周りを3周まわるビジョンが見えて
とりあえずやってみることに


破魔矢を取り出した瞬間
勝手に手が動き五芒星を空中に描かされる


それからビジョン通りの動きをして
岩の正面に戻り意識を合わせると
どうやら「異物」の正体は
「閉じ込められた鬼」であるようだった


「元の場所に帰りたい」
と言うので、その場所はどこか?と問うと
向かいにある山だと言う


そこからも手が動くまま破魔矢を動かし
鬼を岩から引き抜き、山へと飛ばした


その瞬間、気持ち悪いのが消え
太陽が出始めた



狛犬のところへ戻ると
今度はたくさん話をしてくれた



がんばって笑っている印象の狛犬
「無理して笑わなくていいよ」
そう声をかけると背負っている
たくさんのものが伝わってきた


この土地を守る(均衡を保つ)には
僕だけでも笑ってないとだめなんだ。

人が神社に入ってきて、まず目に入るのが
僕たち狛犬でしょ?

少しでも安心できるように和むように…


僕だけじゃなくて、ほかの神社にも
狛犬だけでなく、そうやってなんとか
頑張ってる存在たちが多くいるんだよ。


さっき感じた気持ち悪さ、
それがその土地の「歪」だよ。
でも、彼ら(鬼)も決して悪い存在ではないんだ。


元々、彼らの住む場所に人が
住み着いたこともある。
それなのに、追い出されるのは
悪者にされるのは、いつも鬼なんだよ。


もちろん、悪さをするやつもいるけど
優しい鬼だっているんだ。



だから、僕は「わかるよ。大丈夫だよ。」
って笑うことで彼ら(鬼たち)に伝えてきたんだ。



「歪」を抜いたら、風がすごく通るようになったでしょ?
この土地が本来のエネルギーに戻ったからだよ。


助けを必要としている土地や存在が
たくさんいるから、それをお願いしたいんだ。

狛犬ハクが語ってくれたこと


確かに、鬼を山へ返してから
境内を通り抜ける風、そしてエネルギーの変化を
肌で感じていた。



「必要なときは力を貸してね?」


そうハクに伝えると
(狛犬が名前を教えてくれた)

「うん!一緒にいく!」

と、着いてきてくれることになった笑


狛犬のハク



最後に本殿でご挨拶をすると


「バスの時間まで(1時間に1本)
そこで(本殿横の広いスペース)舞ってほしい」

と言われたので、コートを脱ぎ
祝魂歌を唄いながら舞った。


そういえば、あれだけうるさかった
工事がお昼休みなのか?
岩での儀式をする頃からパタっと音が止まり


ハクとの会話、舞が全て終わると同時に
どこからか境内に人が数人現れたのだった。



バス停へ向かう道、ハクが尻尾をふって
右前を歩くのを感じ愛らしくて思わず笑った。



そこから2時間かけて、次は
埼玉県 鬼鎮神社へと向かうー。



つづく

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