《東北編 金華山前半》 金切り鬼となった女神

瀬織津姫が「天津織姫」として
本来の姿を取り戻した翌日、
金華山へと向かったー



美しい地球で、この場所(金華山)を
見つけた時のわたしに戻ろう。




そう言って、天との繋がりを思い出し
戻られたこともあり、わたしの中では
すっかり金華山=瀬織津姫、
という構図が出来あがっており


解放された美しき姿の天津織姫(瀬織津姫)と
美しい島、金華山でゆっくりお話できるんだ♫
と非常に楽しみにこの日を待っていたのだが…



まさかの展開


金華山へ行く当日の朝、すっきりしない天気。
なんなら、雨までパラついている。


どんより分厚い雲の中、
女川港から40分ほど船に乗って
金華山へ向かった。
ちなみに船は週1回しか出ていない。




離島、そして無人島という場所であることもあり
三年連続、お参りをすると
一生お金に困ることがない
とされている場所であるためか




島に近づくにつれ、重い…
頭も痛くなってくる…



(晴れやかな展開を期待していたのに
あれ?瀬織津姫の解放がしきれていなかったのか?)




本殿をはじめ、八大龍王や弁財天のもとに
参拝するが空気は重たいままで、すっきりしない。





「よく来たね」
とは言われるが、なんだかいつものように
会話は弾まない…



???



唯一、整っていると感じたのは
天照大御神と豊受さんがいるところだった。






海巫女から
「ここにピンクの鬼がいる」と言われており
その解放が今回のミッションだが…



事前に調べたところ
女人禁制の島に泳いで入ろうとして
神の怒りに触れ石にされた
「亀」という女性がおり
それが「亀石」とされている。


と、書かれていたので
その場所へ向かった。




解放をしてみるものの
(確かにそこはそこで必要だったのが…)



なんだか、「カチっ」という音がせず
瀬織津姫の一回目が終わった時より
後味が悪いというか、すっきりしないのだ。



来た時から感じていた、島全体が
寂しい感じ、そして「枯れている」印象が
ずっと引っかかっており海巫女にも連絡をした。



すると、そこからまさかの展開となった…





クレーム電話


現代における、クレーム電話が
鬼と化した女神から海巫女宛に入った。




「お前ら、余計なことしやがって!!
瀬織津姫、瀬織津姫って!

瀬織津姫の解放なんかするから
またそっちにしか
目が行かなくなるじゃねーか!!」



声の主は、御祭神として
金山毘古かなやまびこと共に祀られている
金山毘売かなやまひめであった。


その女神が怒り狂い、金切姫かなきりと化し
海巫女にアクセスしてきたのだ。




「わたしって一体なんなの?!

わたしなのに…
わたしなのに…

瀬織津姫、瀬織津姫ってそっちばっかり見て!


存在すら認識されていないのに
名前に「金」がつくからって
御祭神にされてるけどさぁ!!」




と…。



たしかに…
金山毘売かなやまひめの記述はほとんどない。



伊邪那美が軻遇突智かぐつちを生んだ時に
ほとを火傷し、苦しみながら
巻き散らかした汚物から金山毘古かなやまびこが生まれ

同じタイミングで生まれたのが金山毘売かなやまひめ
あることから、「夫婦」として考えられているが調べていくと
どうやらそうでもないらしい。



たしかに自分という存在が生まれたのに、
他者と同じくくりにされ、
「個」を認識をされていない神であった。



そしてまた、わたしたちも
金華山に来る前に、弁財天=瀬織津姫であり
御祭神の金山毘売かなやまひめ
元を辿ると瀬織津姫だったんだね


と結論づけていた。



たしかに、瀬織津姫の要素は
誰しもが分霊で持っているが
その「大元」ばかりを見ており
「個」を見ていなかったのだ…



「イコールで結ぶのは人間の勝手だけど
それで個をなくすんじゃない!
この宇宙はワンネスだけど、
はじめから一括りにしていたら
個々で生きている意味がないじゃないか!」




お怒りはごもっともだった。



その怒りや悲しみが積もり積もって
縁切りならぬ、金切り姫に
なっていたのだった。




そして、そこからもう一段階
金山毘売かなやまひめの正体を探ることになる。



金山毘売かなやまひめの正体


金華山

金、華

こん はな

このはな?



木花咲耶姫?!
と、海巫女が仮説を立て
改めて金華山を調べると

頂上に鎮座する奥院大海祗神社には
御祭神/木綿津見神・市杵島姫神(仏号・辯財天)他二柱が奉祀されました。

https://www.miyagi-jinjacho.or.jp/jinja-search/detail.php?code=310030810


大綿津見神ではなく
わざわざ「木」がついている。

ということは、大海神と同一視されることの多い
大山津見、つまり木花咲耶姫の父なのではないか?


さらに、詠まれた歌に

すめらぎの御代栄えんと東なる 
みちのく山に黄金花咲く

http://www.toyoma-date.jp/zuihitsu/txt71.html

「花咲く」と書かれている…



これはもう、木花咲耶姫ではないか…


そこまで、海巫女が解き明かしてくれた上で
金山姫との対話を引き継ぐこととなった。



つづく




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