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<レビュー>ギター文化館モーニングコンサート#1

2023年6月11日(日) 10:45開演
東京労音ギター文化館(石岡市柴間431−35)

ギター文化館モーニングコンサートがスタートしました。
自然豊かなギター文化館でコンサートから始まる日曜日。贅沢な時間になりました。

シリーズ第1回目となる今回のコンサートは、ユーフォニアム奏者 美濃部夏美さんとピアニスト 清水新さんによるデュオ。

コンサートの幕開けは、美濃部さんの独奏(無伴奏)で「3つのファンタジア / G.Pテレマン」。
ギター文化館特有のホールの形状がユーフォニアムの響きをより豊かなものにしてくれます。美濃部さんの持つ芯のある音色が上から降ってくる不思議な感覚を1曲目から存分に味わうことができました。

2曲目はピアニストの清水さんも加わり「ファンタジー / J.N.フンメル」
まるでお二人が会話しているような演奏に魅了されます。
美濃部さんのまっすぐで曇りのないフレーズに、清水さんのおちゃめな一面がにじみ出ているような演奏で、楽しく聴くことができました。

続いて清水さんのソロで「練習曲作品25-1 / F.ショパン」
別名「エオリアン・ハープ」または「牧童の笛」と呼ばれる、
とてもテクニカルかつ優美な作品。
あれだけの音数の中で旋律を聴かせるのはとても難しいはずなのですが、
清水さんの手にかかると音符が魔法のように流れていきます。

4曲目は「ファンタジア(G.ジェイコブ)」
私も管楽器奏者なので分かります。この曲は本当に難しい‼(笑)
音域も広く、様々な演奏技術が求められる楽曲ですが、美濃部さんは低音域から高音域まで音にムラが全くなく、音符をいとも簡単に操ってしまう。
そして清水さんと作り上げている世界観がとても素晴らしかったです。

アンコールの声に応えての演奏曲は「ニュー・シネマ・パラダイス」
とってもドラマティックな演奏で、「あ~もう終わってしまう(泣)」と名残惜しさを感じるほど、最後の一音まで堪能させていただきました。

様々なホールで演奏を聴いてきましたが、ギター文化館のもつ独特の響きは、他では味わうことのできないものだと感じました。
日曜日の朝に素敵な音楽をあびる贅沢をあなたも味わってみませんか?

当日配付されたプログラム

次回のおとのわは?
~モーニングコンサート#2

第2回は矢城純平トリオによるJazz Liveをお届けします!
ギター文化館×Jazz、楽しみです♪

イベントレビュー / 中村 由香利(なかむら ゆかり)
洗足学園音楽大学卒業。トランペット、テナーホーン奏者。

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