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今、話したい誰かがいる。

今回のテーマは

「森保五輪代表について(守備編)」

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目次

1.きっかけ

2.僕のこと、知ってる?

3.いつかできるから今日できるわけではない

4.そんなバカな・・・

5.ひと夏の長さより・・・


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1.きっかけ

森保ジャパンの評判が日に日に悪くなっている。
日本代表の試合の日のTwitterのTLはため息と罵声で溢れ、森保監督に対して「無能!解任!」と叫ばれている。
ネットで「森保」と検索するとご親族の方は泣きそうな内容だらけでした。。

また兼任の是非も問われている。(今回はこれも取り上げると長くなる上に論点が増え過ぎるので今回は割愛。)
今年は五輪イヤーという事でW杯代表予選を挟みながら、最近は五輪に向けての選考や試合が続いている。

自分も森保ジャパンに対して悶々としている一人ではある。
しかし、無能とか解任だという結論は一先ず置いといて監督として必ず考えがあるはずだろうし、まずそれを知りたいなと最近自問自答していて、一人のサッカー好きとして森保監督の意図を知りたい探究心が湧いてきていた。

その中で1/9に行われたAFC U-23選手権のサウジアラビア戦を見て、サウジが3-4-2-1の布陣で来た事と何人かの方とTwitterでやり取り出来た事で森保監督が3バック時に何を狙いにして戦ってるのか自分なりに理解出来てきたので誰かに話したいっ!

という訳で今回noteに書いてみる事にした。

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2.僕のこと、知ってる?

まずは簡単に森保五輪代表について簡単に確認していこう。
A代表との大きな違いは

A代表は4バックシステム
五輪代表は3バックシステム(2シャドー)

という点だろう。

その違いについて森保監督はインタビューで

「A代表は私が昨年のロシアのワールドカップでコーチとして経験させてもらった中で、まずは西野(朗)監督がやられていたこと、そして色々な選手にも合っている」
「変に急いで次のオプションを作っていくよりも、ベースを固めながらオプションを作ることを考えていければ」と、毎回招集メンバーを入れ替えながら4バックでの戦い方を浸透させることに力を注いできた。

「五輪代表はまず自分がこれまでやってきたことをやって、ベースを作り、そこからまたオプションとして4バックを試合中に試してみたり」という方向性で基本システムを3-4-3にして戦ってきた。」

とあり、サンフレッチェ広島でミシャから受け継いだ3バックシステムに自分の信念、哲学もある事が受けて取れる。
ミシャを受け継いだだけと揶揄もされているが、それでもこの部分は変わらないだろう。
A代表もW杯が近付いてくれば3バックシステムに移行するかもしれない。
それも含めてオリンピックは大きな試金石になっている。
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3.いつかできるから今日できるわけではない

では森保五輪代表は主にどんな戦い方をしてるのだろうか?

攻撃に関しては起用される選手によってビルドアップや崩しの形も毎試合大きく変化し、再現性もあるが、その時の選手の個人能力によって可能性を感じる時の差が激しく、自分の中でまだココで取り上げるのは難しいと感じた。
カウンターへの守備の対応も攻撃の配置が悪くネガトラも悪いまま進むので、攻撃自体に問題がある様にも見えた。

ただ守備に於いて森保3-4-2-1の中で全試合一貫した決まり事みたいなのを感じたので今回はその守備について重点的に取り上げようと思う。

3-4-2-1が守備ブロックを作る時に簡単に2つに分けると
5-4-1でリトリートして守備の堅いブロックを作る
or
簡単に5バックにならず高い位置から圧力を掛けて攻撃的にいく
になる。

広島時代にミシャ式と言われ攻撃的な試合を受け継いだ森保監督は後者を信念に置いている。

代表ではどうだろうか?
これが面白い。
5-4-1にはならないが
5-2-2-1のブロックを作り2シャドーが高い位置で中間ポジションを取っている。

これが森保監督が3バックでのほぼ全ての試合でキックオフ時から採用している。
なので森保監督の明確な決め事であると同時に前線から制限かけてサイドに誘導。
そして攻撃的な姿勢で臨もうとしているかもしれないと仮定出来る。

そしてCFは最終ラインからセンターレーンのパスコースを消す事が第一選択で、そこからボールホルダーにカバーシャドウにいくかは主に個人判断に委ねられている様に見えた。
2CHは相手の立ち位置に合わせて変化するのが主。

前線がそういったプレスにいく場合、基本は最終ラインは前と連動する事が多い。
そうしないとライン間に大きなスペースを空けて前後分断になると同時に11人が守備で意思統一されないチグハグな状況が生まれるからだ。

では森保五輪代表ではどうだろう?
今のとこバックラインが押し上げる連動守備は積極的に行っていない。
見る限り相手の働きかけにより出来ないのでは無く自発的にやってない様に見えた。

ただ相手WGやWBなどが高い位置にいる場合、そこに入ったボールにはWBが明確に対応しやすい状況なのでプレスにいっている。
今の段階で日本のWBの守備での質的優位の有無が試合の大きな流れになっているのはココに関係している気がする。
(割愛するが攻撃面も一緒)

最近の数試合でよく見られたのがサイドに誘導しても相手チームのゾーン2辺りにいるSBの選手にボールが渡った時はWBが対応出来ずシャドーも時間が掛かりフリーにさせて、そこを起点に攻撃され、またボール保持が出来ない時間を作る要因にもなっている。

また昨日のサウジアラビアは前半特に前線に多くロングボールを送り込み、日本の前後分断し大きく空いたスペースで2シャドーがセカンドボールを回収してスピードに乗ったドリブルから決定機を演出し、先制点もそのスペースを利用したものと言える。

では何故森保監督は敢えて前後分断状態の守備を行なっているのだろうか?
自分は見ていて、これなら5-4-1のブロックを作る方がチーム全体の守備意識が統一されスペースとギャップを少なくし、逆にスピードあるカウンターに移行出来るのになと思って見ていた。
実際に畠中選手は自身が出場した試合後のインタビューで
「守っていて後ろでブロックを組んだ方が良い時があると感じた。」
と感想を述べていたのを読んで、選手も感じていたんだなと思った。

しかしこれも多くの監督や選手が述べる通り3バックは難しい。というか時間が掛かる。
後ろも連動してスライドしていくには選手同士での意思統一、コミュニケーション、練度、スピードが要求されるからだ。
もしコレが乱れると最終ラインに大きな綻びを生み、一気に失点シーンに繋がるからだ。

代表チームはクラブチームと比べ集まって練習する時間も少ない上に、全ポジションが選考段階の今はそのステージにはまだいけないだろう。

ただシャドーの中間ポジションの守備を貫いているのを見ると、ある程度メンバーが固まった時点で訓練、練習を重ねて練度を上げていく方針でいると感じたし、ゾーン1の相手に制限かける事でミスを誘発させれればという思惑は今の段階でも取り組んでいるのだろう。
(本番に間に合うか、実際に取り組むか、練度が上がるかはわからないが。。)

今のとこは前線は高い位置でのプレスを掛けながらも、最終的な失点を防ぐ為のリトリート5バックを併用した折衷策で臨んでいる。
と自分は推測した。
違ったら恐ろしい結末を迎えるだろうが。。

因みに過去の日本代表でも本場前に似た様なケースはある。
一番近くでも西野監督就任したW杯前の強化試合で乾が高い位置で中間ポジション取るが後ろが連動しない現象があった。
ただこれは乾のリーガで学んだ守備スキルの実践と後ろとのコミュニケーションが取れてなかった理由だったらしく、本番が近付くにつれて改善していった。

この様に個人判断が引き起こすケースはあれど、今の森保五輪代表の様に誰がシャドーに入っても同じ現象が起こるのはなかなか興味深い。

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4.そんなバカな・・・

そう考えた一つに最初に述べたサウジアラビアの戦い方にヒントがあった。
この日サウジアラビアはそんなバカな・・・と言うべき日本と同じ3-4-2-1の布陣かつ日本と同じ様な守備構築をした時間があった。
前半、サウジアラビアは日本と同様な前線のプレスと後方守備によりこちらも前後分断してライン間に広大なスペースを作った。
日本がボックス内に人数を用意出来ずCFの小川を孤立させてしまった事もあるが、サウジアラビアの最終ラインはそれぞれが高い守備能力を持ち、強固な5バックを形成して小川にはシュートを打たせず、結果として食野の一点に抑えた。
サウジアラビアは前後分断しながらも堅い5バックで最後はやらせなかったのだ。

今の段階で森保監督が守備の中で最終ラインに求めたい部分かもしれない。

サウジアラビアは一点取った事もあり、後半からは前線のブロック位置を下げてライン間を狭める修正をした。
攻撃でも前半にロングボールを多用し苦しめた事も含め、現時点で日本より完成度が高いチームだと言える。

ただサウジアラビアと日本とではこの大会に対する目標が絶対的に違う事も頭に入れておく必要がある。

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5.ひと夏の長さより・・・

だが森保監督の采配を擁護している訳では全く無い。
選手起用や相変わらずの試合中での修正の無さに首を傾げる事も多いし、不安も多いに感じている。

ただ夏の東京五輪の本番が行われる期間は短いがその為に色々な準備、練習を行う。
そしてプロであり日本サッカーの為に凄まじい重圧が掛かる仕事をされている方に対して、ど素人の自分がたいして検証や考察もせずに無能だの、解任だの言うのはどうしても嫌だったからである。

正直、これで本番はちゃんとやりますよ!
とはとても確信持っては言えない。
ただ個人的に掘り下げて考えてみる価値があるかもしれないと思ったし、これからの試合も注視して見ていきたい。
だいたいの方は無理やりだなーと感じるだろう(笑)

さて今回は守備の事を書いたので必ずどこかのタイミングで攻撃の事も書こうと思う。
今の段階の自分の実力では攻撃部分をnote記事にするとこまでいかなかったけど、サウジアラビア戦で良い面も沢山あった事は収穫だった。

何より攻守が目まぐるしく変わり四局面で見ていかなければいけないサッカーというスポーツに於いて、攻守を分けて考える事自体ナンセンスである。
なのでこの記事に意味があるかは分からない。
ただ書きたかった。

きちんと全体を考察して記事にします。
ではまた続きで!!


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