【低温調理】豆花(トウファ)

低温調理器で最初に作ろうとしたもの。豆花(トウファ)。

ほんのり甘くて、ほんのり温かいお豆腐のような、罪悪感なく食べられるスイーツです。
毎日でも食べたいけれど、お店で頼むと結構な金額になってしまうのが難点。
(私がトッピングを頼みすぎなのも原因なのですが……)

そんな豆花が、低温調理器を使うと、わずか30分で作れてしまう!
毎日食べるのも夢じゃなくなる!

そう思っていたのですが、どうにもうまくいかない。
全く固まらなかったり、ボソボソになったり……。

今日こそは豆花と呼べるものを作りたいと思います!

失敗の原因

実験を開始する前に、今までの失敗の原因を推測します。

・にがりの種類
・豆乳の種類

この2点が重要です。

にがりの種類

初めて豆花を試みた日。
ワクワクしながら30分待機。
そして出来上がったのは、熱々の豆乳でした。

もしかしたら、冷えると固まるのかしら、と思い、粗熱をとって冷蔵庫にイン。
……しかし2時間経っても固まる気配は見られませんでした。

おかしいと思い、レシピをよくよく読むと、にがりの濃度について書かれていました。

筆者が購入したにがりには
・100mLあたりマグネシウム950mg
と表示されていましたが、

レシピには
・100mLあたり5,000mgと書かれています。

5分の1以下の量でした。固まらないのも納得です。

ちなみに、にがりのパッケージには「にがりの飲み方」や「ご飯の炊き方」が書かれており、そもそも豆腐作り用ではないのかもしれません。
駅前の小洒落たスーパーで買ったのですが、マグネシウム補給のためににがりを飲用する小洒落た人向けの商品なのでしょうか。

マグネシウムの含有量が少ないのが原因であれば、にがりの量を増やせば固まるかもしれない。

そう思い、先ほどの温めたり冷やしたりした豆乳に、にがりを小さじ4杯投入し、低温調理器に投入しました。
※「とうにゅう」が多い文章ですが、許してください。

低温調理で30分後。ついに固まった豆乳が完成しました。
冷蔵庫で冷やしてから食べてみましたが、残念なことにザラザラとした食感でした。

ザラザラとした食感の原因は、にがりのせいなのか、2度加熱したからなのか。
見極めるために、今日は「100mLあたりマグネシウム4,600mg」のにがりを用意しています。
※小洒落感ゼロのスーパーで取り扱っていました。

豆乳の種類

豆乳には
・無調整豆乳
・調整豆乳
があります。

豆花には「無調整豆乳」が適しているらしいのですが、パッケージに「特濃」と書かれた「調整豆乳」を使ってみたことがあります。
その時の私は「特濃」=「大豆の量が多くて固まりやすい」と思ったのです。

結果は、カッテージチーズのような固まりが混じった、甘ったるいホット豆乳ができました。
固まらないばかりか、グラニュー糖を入れすぎたようです。
一気に500mLも作りましたが、頑張って飲み干しました。

調製豆乳は、飲みやすいように糖分や油が加えられているようです。
たとえ「特濃」であっても、(ちょびっとしか)固まりません。
これからは迷わず「無調整豆乳」を選びたいと反省しました。

実験開始

用意したもの

豆乳(2種類)
・大豆固形分10%以上のスゴみのある豆乳(以下「10%豆乳」
・大豆固形分12%以上の豆腐がつくれるにがり付き豆乳(以下「12%豆乳」

にがり(2種類)
・100mLあたりマグネシウム950mg(以下「1gにがり」
・100mLあたりマグネシウム4,600mg(以下「5gにがり」

砂糖
・豆乳100mLにつき、大さじ2分の1
グラニュー糖は甘味が強かったので、素焚糖にしてみました。

アイラップ
・6枚

作り方

豆乳の量は全て100mL。2種類の豆乳を使用しました。

にがりの量は3パターン。
・1gにがり5mL(マグネシウム47.5mg)
・1gにがり10mL(マグネシウム95mg)
・5gにがり1.25mL(マグネシウム57.5mg)

低温調理器の設定は85℃。調理時間は30分。
アイラップに入れて口結んでお湯の中へ投入。

結果

10%豆乳×1gにがり5mL
10%豆乳×1gにがり10mL
10%豆乳×5gにがり1.25mL
12%豆乳×1gにがり5mL
12%豆乳×1gにがり10mL
12%豆乳×1gにがり10mL(固形物)
12%豆乳×5gにがり1.25mL
12%豆乳×5gにがり1.25mL(固形物)

考察

にがりに関しては、マグネシウムの量で考えると倍近いはずなのに、
1gにがりよりも5gにがりのほうがよく固まりました。

マグネシウム以外の要素が固まる力に影響しているのでしょうか。
※筆者の計算が間違っていたらごめんなさい。

1gにがりでも量を増やせば固まることはわかったので、次回は10%豆乳100mLに対して1gにがりを大さじ1杯入れてみようと思います。

どれも温めて冷やしてまた温めたようなざらつきはありませんでした。

豆乳に関しては、シンプルに12%豆乳のほうが固まりました。
さすが「豆腐もつくれる」と謳っているだけあります。
風味も豆腐に近いです。なので10%豆乳のほうが好み、という方もいると思います。


豆乳の量ですが、今回は実験用に100mLずつアイラップに包みました。
参考にしたレシピは500mLなのですが、小分けにしたのも固まりやすい要因だったのかもしれません。

100mLだと物足りない気がするので、今後は1人前200mLずつで作ろうと思います。

レシピ

【材料】
・豆乳(大豆固形分10%以上の無調整豆乳。「豆腐が作れる」と買いてあるものだと安心)
……200mL

・にがり(パッケージに「豆腐の作り方」が買いてあるもの。100mLあたりマグネシウム5,000mg程度のもの。)
……2.5mL(小さじ2分の1)

・砂糖(素朴な味わいのもの)
……大さじ1

・黒砂糖・水
……それぞれ大さじ1

【作り方】
・アイラップに材料を入れる。

・低温調理器で85℃・30分に設定したお湯にアイラップを入れ、空気を抜きながら口を縛る。豆花ができる。

・黒砂糖と水を鍋に入れ、軽く煮詰める。黒みつができる。

・豆花は温かいままでも冷たくしても美味しいです。

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