先手右玉対策

新規棋譜34手

ここを基本図とする。右玉対策なので盤面は反転させて載せることにする。①右玉の玉を移動するだけの待機策と、②銀をぶつけてくる積極策の対策を考える。

ここでの後手の工夫は△7四歩をついていないことだ。これによって右玉からの攻め筋を消して、穴熊に行く。右玉が後手番だと飛車のコビンを開け4五桂速攻を見せた駒組をするので安全に穴熊にしにくい。

待機策

先手番なのに待機策をする人はいないが、後手番の理想形を紹介するために先手には待機していてもらう。


新規棋譜56手

新規棋譜52手

これらの形が理想形である。右辺の形に違いはあるがどちらも桂馬が跳ねた後に角の打ち込む隙のない形をとっている。左辺の囲いこそ角換わり用の穴熊であり2筋を交換させないようにしている。

新規棋譜72手

新規棋譜74手

歩をつき捨てて桂馬を跳ねていけば攻めは繋がるが、自陣も3四の傷を持ってるので甘い手を指すと形勢は悪くなるが、攻めてる展開なので不満はないだろう。右辺の違いはあれど同じ攻め筋でいけると思う。

積極策(本線 普通こっちになると思う)

新規棋譜38手

基本図から△9四歩 ▲9六歩 △4三銀と進んだ。

ここで考えられる右玉の指し手は①3八玉 ②7七桂だろう。

①▲3八玉

これには△8六歩が成立する。▲同歩 △同飛

新規棋譜42手

右玉はこういった飛車先交換された瞬間に単に受けるa▲8七歩以外にも、b▲7七桂 c▲9七角などがある。

a▲8七歩

新規棋譜46手

▲8七歩 △7六飛 ▲7七桂 △6三角が狙いの一手だ。

▲5五銀 △3五歩 ▲6四銀 △3六角 (このあと△7四飛 ▲5五銀となると何のために銀が出たのか分からないので)▲6五角 △7四飛 ▲同角 △同歩 ▲6五桂 △1八角打 のド派手な手で優勢だ。

新規棋譜56手

b▲7七桂

新規棋譜44手

▲7七桂 △8七歩と進める。

ここで右玉の対処は▲8九歩 ▲7五角などがある(▲8九飛は△8八歩成 ▲同金 △7八角の手筋だ。)

▲8九歩と弱気に受ける手には△9五歩から攻められる。

▲7五角には△8二飛 ▲8五歩 △6三金 ▲5五銀 △6二飛 ▲8七金 △5四歩 ▲6六銀に△1二香と穴熊に囲えば十分に戦える。

新規棋譜54手

c▲9七角 

新規棋譜45手

これは良くある手筋だが7三の歩をついていないこの形では不成立。

②7七桂

この場合△8六歩はお勧めしない。互角の流れにはなるが、先ほどの変化に比べて桂馬が跳ねている分得になる。つまり右玉に対して6六銀 7七桂の形に飛車先を交換しても歩交換をして終わりになる。別に不満はないが飛車先を交換するなら桂馬が跳ねる前のほうがいいだろう(今回は▲6六銀のタイミングで5二の金が浮き駒であるため飛車先が交換できなかった)

なので△7四歩とついて右玉の動きをみる。

新規棋譜40手

ここでの右玉の指し手はA▲5五銀 B▲3八玉 C▲8九飛があるだろう。

A▲5五銀

新規棋譜45手

▲5五銀の意味は放っておくと▲4五歩から攻められるということなので、△5四歩 ▲6六銀 △3七桂と進み▲5五歩が争点となるようにした。

△同歩 ▲同銀と7筋が手薄になった瞬間に△7五歩と反撃して十分である。

新規棋譜58手

△5五同歩 ▲同銀 △8六歩 ▲同歩 △7五歩 ▲6四銀 △7六歩 ▲7三銀成らず △5七歩 ▲同金 △7七歩成 ▲8二銀成らず △7八と と殴り合いで有利になる。

B▲3八玉

C▲8九飛

これらには△1二香から穴熊に囲えると考えている。

隙あらば穴熊の格言通り隙があれば穴熊にするのが方針である。しかし穴熊に囲わなくてもそれなりに固いので39手目▲3八玉の時などは積極的に行こう。

変化は多いのでほんの一例だが参考になればうれしい。

▲9六歩保留もそのうち書くかも。

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