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湿り気の強いオンナ

あれよあれよと年も明けまして2月の半ばです。恐ろしいことです。

ちまちまと小さな仕事をこなし
休みらしい休みが無かった、と言いながら
先日やっと連休を過ごした。
脳みそがフリーズするので時々頭を使わない日も必要。人にも会わないので感情もゼロで過ごす。

ダラダラしている中、急に現実の世界に戻って来たのは
とても悲しい知らせによるものだ。

私はとても湿っぽいやつなので
心配症で不安で悲しい時には体いっぱい全てが悲しくなる。
ウジウジした性格なのでツライ時はもうツライ以外なにものでもない。

ご存知の通りか私のお店は小さく
立地も悪く店主の口も悪く
初期はもっと、にっちもさっちもな店だった。

そんな時にパルシネマさんをきっかけに沢山のお客様が来て下さり
少しずつお客様が増えてきた、というところ。
そのうちのお一人にとても物静かで
優しく『乙さんのよろしいと思うようになさい』といつも言ってくれる方がいました。
私の悪ノリにもよく笑ってくれる楽しいお客様。

最後にお会いした時には体調が少し悪そうだと思っていたのだが
信じられないことにそれが最期の姿になってしまった。

温かくなれば、元気になれば
また『こののり弁が楽しみ!』と言って会えると信じていたので突然の訃報は驚くよりほかなかった。

そしてだんだん、本当に会えないのかと理解しようとしている。

お弁当屋にとってはそれ以上仕方のないこと、ではあるけれど
少しの時間、人生の僅かの時間向き合った人がいた
自分を応援してくれる方を失ったというのは
とても悲しいことだ。

ほとんどの人が自分と交わりのない人生を過ごすのに
心を通わせた人がこの世にもういないというのはとても寂しいことだ。

ふとした時に生前よりも顔が浮かぶ。

それでも日常はやって来るし、別れは初めてでもない。
大人だから日々を暮らして行くのだけれど
そんな時に限って馴染のお客様が連続で駆けつけてくれて

心配をして覗いてくれたのか
たまたま今日、皆が重なったのか
それは分からないけれど勝手にジーンとしている。ありがとうございます。

くよくよするな、またバカなこと言って笑ってなさいと
お客さまがくれたギフトかも知れない。

頑張ろう。頑張りますね、わたし。


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