オータツBLOG 第25回「250kWオイルフリーコンプレッサーのレンタル」
大規模工場の稼働に重要な設備である既設オイルフリーコンプレッサー（＝CP）の不具合があり、この先エア量が足りず製造への影響が危ぶまれる為、急遽仮設CP x 3台の導入検討がなされました。
仮設と言っても大型CP故の念入りな出荷前点検、受入れるお客様側の配管（エア・冷却水・ドレン水）、高圧電源の準備、その間に技術打合せを断続的に行い、大凡1ヶ月後に納入し稼働運転に漕ぎ着けました。
何故ここまで時間と労力、常設に近い設置作業コストを掛けて準備をしたか、それは不具合機の修理が長引き、想定しているレンタル期間が数ヶ月では終わらない可能性がある。また、その他の類似の既設CPも老朽化してきており、今後も同じ様な事案が発生する可能性があるかも知れないという想定も考慮されての事だと考えられます。
このブログでは、お引き合いから本運転まで、その間お客様が慎重に事前確認されていた事や懸念されていた事、特に、荷姿・荷下し、設置に伴う各部の取り合い、試運転調整内容に焦点を当ててご紹介します。
★ レンタル納入したコンプレッサーの仕様
メーカー：日立プラントテクノロジー
タイプ：オイルフリー、水冷、屋内仕様
型式：SDS-U250K
吸込風量：33.0m3/min
吸込条件：大気圧、30℃（温度）、75%（湿度）
吐出圧力：0.69MPa（設定範囲：0.39〜0.69MPa）
主モーター：3,000V、公称250kW（リアクトル起動盤搭載）
概略寸法：W4.1m x D1.7m x H2.4m
概略重量：7,300kg
★ 荷姿・荷下し、据付（車上渡し条件）
天板四隅に吊りピース穴有り（2.5t長シャックル x 4個付属、吊りワイヤーはお客様範囲）
★ 設置に伴う各部への繋ぎ込みの取り合い（お客様対応範囲）
１、電源関係
（主モーター仕様書別途事前に提示）
２、配管関係
★ 試運転調整内容（オータツ対応範囲） ステップ1〜11
✅ ステップ１
圧縮機スクリューローター軸固定ボルト解除
運送中の振動で公差の許容を超え運転不具合を防ぐ為の軸固定ボルトです。
✅ ステップ２
機側電圧計で入力電圧確認
✅ ステップ３
機内制御電源（AC200V）電圧測定、確認
✅ ステップ４
水冷水フローゲージで流量目視確認（下記写真の配管接続型が1個/台付属）
水量333L/min、入口水温：32℃以下、温度上昇値：10℃
水質：工水（事前に水質基準値別途提示）
✅ ステップ５
試運転の為の放風用のバルブ付きサイレンサー（弊社用意）を取付けます。
✅ ステップ6
吐出エア開閉バルブ（お客様範囲）が全閉であるか確認後、コンプレッサー起動→アイドリング暖気運転をさせます。
注意：機内配管にはエア逆支弁が装備されていますので、お客様範囲の配管上に追加の逆止弁を装備されますと必ずハンチングの不具合が発生しますのでご注意下さい。
✅ ステップ7
サイレンサーのバルブを少しずつ開き、圧縮エアをサイレンサーから大気放風させます。
これによりCPを無負荷状態から少しずつ負荷運転させ、圧縮機内ローターの回転軸のクリアランスを安定させます。
これら一連の大気放風調整運転は約1時間/台掛けて行います。
✅ ステップ8
機内各部振動測定
✅ ステップ9
警報信号出力結線確認
✅ ステップ10
圧力調整後、本運転開始
✅ ステップ11
現場試運転報告書提出
🙏お客様の周到な事前打合せと事前準備のお陰で、試運転調整ステップ1〜11迄を順次3台行い、予定通り、所要時間は9~17時までの1日で終える事が出来ました。
★ オプション対応可：専用クーリングタワーのレンタル
★ コンプレッサー管理状況＠ヤード
オータツは、ユーティリティー設備全般において、その課題に合った仮設機材やシステムをレンタルで多岐に渡り対応できる様、現調、簡易設計、調達、現場SVまでトータルでコーディネートします。💪
ご入用、お困り事がございましたら何でもお気軽にお声掛け下さい！！
次回のブログレポートもどうぞお楽しみに！
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製造プラント向け レンタルソリューションのオータツ
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