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Monsieur Fのフランス語り その6【必ず体感してほしいメトロの路線や区間】

パリに行けば、必ず利用するあのメトロ、楽しんでほしいこんな路線・区間。

先日、オンラインカフェのお題はパリのメトロでした。ということで、ぜひパリを訪れたら、必ず体感してほしいメトロの路線や区間を挙げさせていただきます。

① 6号線「Passy =Bir Hakeim」間
6号線は左岸を中心に、パリ南半周を通っていますが、大部分は地上です。坂道の多い「Passy」 駅で地上に出て、「Bir Hakeim」に向かってセーヌ川を渡ります。左手にはエッフェル塔がそびえ立ち、バトームッシュが行き交う風景は、お上りさんなら、シャッターチャンスと携帯を向けたくなる風景です。おっと、観光客狙いのスリには十分お気を付けください。ちなみに、「Dupleix」から「La Motte-Picquet-Grenelle」までの間の高架下にはマルシェがあり、確か日曜日も開いていたはず。ほとんど閉まってしまうパリを有効活用できる場所です。

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② 2号線「Barbès – Rochechouart=Nation」間
2号線は右岸、すなわちパリ北部を半周するのですが、こちらも「Barbès- Rochechouart」からは高架線になります。フランス革命直前に建設された壁に沿って建設されたようですね。眼下には運河やカフェ等、どちらかというと下町風景が広がっています。それにしても駅名に「Rome」とか「Stalingrad」とか、パリらしからぬ地名が並んでいるのを不思議に思ったものです。ちなみに「Rome」近くには楽器、楽譜を扱う店がならんでいて、ミュージシャンの姿を良く見かけます。「Stalingrad」は、大戦中激戦となったことに由来して改名されたそうですが、サンマルタン運河も近く、「北ホテル」等の往年の名映画の舞台でもよく使われているところです。

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③ 4号線「St-Michel=Odeon」間
4号線はパリを南北に貫く路線。パリ北駅、東駅とモンパルナス駅を結んでいるので、乗換で利用する方も多いでしょうが、シテ島とか、サンジェルマン・デ・プレとかを通りますので、観光的にも見逃せない地区を通ります。左岸に入ってからはカーブ区間が続き、タイヤ式のオンボロ車両が左に右に大揺れして、いささかスリルを味わえます。もっともここ数年ですっかり車両も新しくなり、プラットフォームに自動扉も設置されるなど、往年の雰囲気には乏しくなってしまいました。

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とかく治安のことばかり喧伝されて、敬遠されがちのメトロですが、駅間距離は300m程しかなく、ちょっと歩き疲れた時に利用できる便利な乗り物です。エキナカの店舗やパリには珍しい自動販売機も整っており、意外に使いがいがあります。次回パリ訪問の際には、ぜひ違う目で乗ってみてはいかがでしょうか。

【今日の一曲】
メトロといえば、ルイ・マルのコメディ―映画「地下鉄のザジ」が思い出されます。パリのおじさんのところへ、メトロに乗ることだけを楽しみにしていた少女のお話。生き生きした笑顔が忘れられません。
https://www.youtube.com/watch?v=JxTUXPHrFc0


書いた人:Monsieur F

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