世界で一番優しい君へ
”君へ”とは言ったものの、この文章が本人に届いてほしいわけじゃない。
むしろ彼にはオタクのこんな感情を知らずに、もう何の悩みもなく過ごしてほしい。
私は元々オカルトや宗教を信じる質ではないが、彼は今きっと幸せに私達に見えないどこかで身を休ませていると信じている。
じゃあ何故こんなタイトルを付けたのか、こんな文章を書こうとしたのか。
それはただ、自分の気持ちを整理したいから。今日この日にこんな内容でnoteを書くなんて、閲覧数稼ぎや同情を誘いたいだけだと思われても仕方ない。
事実、誰かにこの文章を読んでこの複雑な心中を分かってもらいたいという気持ちもある。
だが、それよりも「そろそろ綺麗事じゃない、自分の素の気持ちをどこかに吐き出したい」と思ってしまった。
書き出したり、話したりすることで悩みや暗い気持ちが晴れることはよくある。しかし、こんな重暗い念を誰かに直接話してしまっては、その誰かまで重暗くさせてしまうだろう。
だから、こうしてデジタルの媒体で書き連ねることを許してほしい。
ここからは本当に嘘偽りのない、今の気持ちを書いてみたい。とても綺麗とは呼べない、自己中心的で黒い感情もある。
不愉快になりそうだったらそっとブラウザバックをして頂けたら、と思います。
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「どうしてこんなことになってしまったんだ」
ひたすらの困惑。これがあの出来事を受け入れて一番最初に浮かんだ感情だった。
報道から半日経ち、やっとそれが事実だと認識し、涙が溢れてきた。そうしてずっと困惑した。
「なんでジョンヒョンが？」
「何が理由で？」
「こないだ日本に来るって決まったじゃん」
「活動休止とかもなかったじゃん」
私は分からなかった。なぜ彼がそんな選択をしたのか。もちろん、SNSを見る勇気なんて無かったし、周りから「アレが原因なんでしょ？」と証拠もないネットで見ただけの噂を聞かされる度に吐き気がした。
悩みに悩んで、涙と声が枯れるほど泣いた。そして呆れとも怒りとも呼べるものに包まれた。
「どうしてそんな選択になったの？」
「他にも救済はあったのに」
「私達はこれから
ずっと苦しまなきゃいけないの？」
自分で自分を終わらせるということの最大の罪は、親から授かった命を無下にするでも無く、残りの人生を棄ててしまうことでもなく、
”遺された者を永遠に負の鎖で縛ってしまう”
ことだと思う。
彼の場合、私達=ファンと言うよりも、家族やメンバー、ずっと彼の側にいた友達がより重いその鎖の犠牲者となってしまった。
その鎖はどんどん周りに呪いのように伝染していき、最後には縛られた者がまた誰かに鎖を巻き付けてしまう結末にもなり得る。
専門用語でこれをウェルテル効果と呼ぶらしい。
私は自分がその鎖に縛られてしまったことに気付いた時、全てがどうでもよくなってしまった。
もう彼はいない。なら私もいなくなればいい。
何度も彼の選択をなぞろうとした。
彼の本心なんて、彼がそうした本当の理由なんて誰にも分かりっこないのに。
そうして私は後悔と自責の念に追われることになる。
鬱という不安定で巨大な影は誰にでも覆い被さる可能性がある。
何度も何度も考えて目を腫らして一睡もせずに朝を迎える生活を続けていると、私自身も簡単にそれに飲み込まれた。
普通の人にとっては「たかがアイドルがそうなったくらいで」と思うことかもしれない。
けれど私にとってはされどアイドル。されど彼だった。恩人だった。
そして自分がそうなって初めて気付いた。
「こうなったら救いなんてない」
「誰の言葉も届かない」
「誰にも頼れない」
「どうして彼に怒りを向けてしまったんだろう」
「きっと彼の負担だったのはこんな私達だ」
彼がそうするに至った直接の原因は些細なことだったかもしれない。
けれど鬱になってしまうと、些細なことが発散出来ずにジワジワと底に溜まっていき、ある地点で一気に溢れ出てしまう。
後になって考えてみると、彼はもうとっくの昔にそれが溢れ出て川のように流れてしまっていたのではないか、と思えた。
他人からの評価を毎日浴びて、良いものを作れば更に品質の上がったものを求められ、何かを発言すれば誰かに揚げ足を取られて袋叩きにされる。彼に限らず、有名人は何年も何十年もそんな生活を送っている。
中にはストレスやネガティブな思考を上手く消化して、さっぱりした気持ちで次を迎えることができる人もいるだろう。むしろ、そのくらいでないと芸能人は続かないと言われる。
芸能人だけではなく、損得で人を切り捨てることが出来て、自分の視界に入り込んでくる悪いものは見ないフリをしてスルーできる人間は随分と楽にこの世の中を生きていくことができる。
彼は違った。
彼は誰よりも優しかった。優しすぎた。
周りに馴染めずに「変わった子」というレッテルで見られている子の側に寄り添い、顔も見えない相手から送られてくる悲しいメッセージに心を痛めて涙を流し、他人の幸せを願って自分を犠牲にすることができる人だった。
だから、自分に届く、どす黒くて重い言葉でさえもまるっきり受け止めて、消化しようとしていた。
他の人だったら、目もくれず捨てるようなものを彼は真摯に受け止めた。
そしてそれが既に溢れてしまっているものを更に悪化させた。周りが異変に気付いた時にはもう、どうしようもなくなっていた。
自分が薬を飲んだり、通院したりするようになって彼が遺した言葉の意味が分かった。
薬は気休め程度にしかならないし、反動もある。
勇気をだして周りに苦しいことを相談してみれば、軽くあしらわれ、「君が深く考えすぎなだけだ」「世の中にはもっと大変なことがある」と逆に説教を食らう。
彼の言葉の意味が分かった時、すっと何かが落ちた気がした。
「確かにこんな世の中、苦しみながら過ごしていても意味が無いよね。君が過ごすにはもっと辛い場所だったよね。気付けなくてごめん。」
彼に送るメッセージにはいつもこの言葉を添えるようにしている。
私達は彼の優しさに甘えすぎていた。
彼が苦しんでいることなんか知らずに、彼に全てを任せた。
ファンから重くて暗い話を他のアイドルより遥かに多く聞いていた、優れた感性の持ち主だと持ち上げられて次の作品に期待を抱かれた、弱音を吐くと「らしくない」と笑われた
彼が日常的に体感していたそれは、あの選択をするのにあまりにも十分すぎるものだったはずだ。
今でも心が落ち着かなくなると、重い相談をしてしまった自分を恨む。
彼から優しくて秀悦な答えを貰って、私はそれで救われた。けれど、彼はただ悲惨な話を聞かされただけだ。きっと私の話も彼を不安にさせる要素の一つだった。
ファンだけじゃなく、多くの人間が彼に何かを求めすぎていた。
明るくてお調子者で賢い彼。歌が上手い彼。毎度のように優れた作品を世に送り出す彼。
その全てに答えようとして、彼はどんどん負の部分を溢れさせてしまった。
私は多分、自分と、彼を追い詰めた要因である大衆の期待を一生許せない。
だから、近年多く見られる、特定のグループや人物に理想の女性像や、自己の確立を過剰に求めて、「〇〇は△△を体現している！先進的だ！」等と囃し立てるあの風潮が大嫌いだ。
これこそ、彼の件から学ぶべきことだと思っている。誹謗中傷を止めよう、という時だけいつまでも彼の話をしているようでは負の連鎖は止まらない。
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本当に綺麗事無しで言うと、
私は今のSHINeeを見るのも少し辛い。
当然の事ながら、グループ挨拶をしているそこに彼はいない。
みんなでワチャワチャ騒いでいても、彼の声が聞こえることは無い。
公式のホームページやグッズにも、もう彼の名前は無い。
それは私達より遥かにどん底に沈み、苦しんでいた彼らが少しずつ前に進んでいることの証明であり、”SHINee”というグループを残してくれている彼らや関係者の意思表明でもある。
けれど、新しく作られていくSHINeeに形としての彼はいない。もちろん、メンバー達は絶対に彼のことを忘れないし、私達だって忘れることはないだろう。
ただ、彼の名前も声も姿形もそこには存在しない。
見える形でそれが分かってしまうのが、どうしても割り切れなく苦しい。
メンバーは何も悪くない。いつまでも負の感情に囚われて、全てを悪い方向に考えてしまう私自身が悪い。
幸いにも今の私の周りの人達は「それでもいい」「無理に立ち直らなくていい」と言ってくれる。
この醜い感情はずっと拭いきれないと思うけど、苦しくなったら吐き出せる環境がある。
それだけでとても気が楽になる。考えすぎ、だと笑わずに話を聞いてくれる人がいることは当たり前じゃないということも、彼から学んだ。
SHINeeを見るのが辛いとは言ったものの、メンバー各々のイベントやコンサートには足を運んだ。
どれも心の底から楽しんだし、素敵な思い出になった。
”SHINee”という場所に彼がいないのを見るのが怖い。SHINee自体が怖いわけじゃないのだ。
いつかまた、4人のSHINeeのコンサートに行けるようになったらその時は(形として)彼がいないことに少し傷ついてしまうかもしれないけれど、また心からの笑顔と歓声でコンサートを楽しめるようになっていたいと思う。
メンバーやファンはきっといつまでも彼を思い続ける。私は彼を忘れないことが、人々の心の安定や彼の幸せに繋がると信じている。
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深夜に泣きながら書き殴ったものなので、文脈もクソもないし、誤字脱字もあると思う。
今回のこの文章は前述の通り、人に読んでもらうものではなく、ただ自分の気持ちを整理するために書いたものだから、多めに見てもらえるとありがたい。
もし、ここまで読んでくれた人で私と同じようなことに苦しんでいる人がいたら、私のマシュマロでもDMでもここのコメントでも良いから、気持ちを吐き出してほしい。
どこでもいい、とにかく気持ちを外に出して客観視してみると少し心が安定する。
今日や、彼とグループの誕生日はきっと気持ちが大きく荒れてしまうこともあると思う。それは悪いことじゃないし、あまり自分を責めすぎてはいけない。
同じような悩みを抱えている人は沢山いる。
彼のような誰か一人に重いものを背負わせるのでは無く、同じ悩みを抱えた人間同士で少しずつ分け合って支え合えばいいんじゃないか。
私は彼を被害者だとか、悲劇の人物だとは思わない。
彼にとってはあれが最善の選択で、それを私達が変えることなんて出来なかったはずだ。
ただ、私達は彼から学んだことが沢山ある。
それを活かすことが彼を記憶の中でずっと生かすことにも繋がるんだと思う。
私はキムジョンヒョンが大好きで、
SHINeeが大好きだ。
少し形が変わろうともそれは一生変わらない。
大好きな人が言っていた。
「人は必要な時に必要な人と出会う」
少しクサイかもしれないけど、私の本心、一番大きな感情はこれだったりする。
世界で一番優しい君へ
私と出会ってくれてありがとう。
貴方に出会えたから私は今こうして生きていると言っても過言じゃないです。私以外にも沢山の人を救ってくれてありがとう。
一日の終わりに貴方を思い出して泣くこともあります。逆に貴方がくれた言葉に支えられて明日を生き抜く勇気を貰うこともあります。
でももう、優しすぎる言葉や心情で他人を救おうとはしなくても良いと思う。もっと自分に優しくなってほしいと思います。
今はそんなこと気にせず、楽に過ごせてるといいな。
生まれ変わりとかは信じないタチだけど、もし次の人生を送ることがあったら今度は自分に優しい貴方でいてね✌️
本当にありがとう。お疲れさま。
ここまで読んでくれてありがとうございます🥺
2020/12/18 前を向きたいATM
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