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年に10試合以上同じチームを見る人のためのサッカーの楽しみ方。

年に10試合以上同じチームを見るって人、これからここ鹿児島でも増えてくると思うので書いておきますね。
めっちゃ簡単ですんで。

ではいきなり結論。

「監督や選手を簡単に事後的に批判しない」。

これ、ひとつだけです。これだけ守っとけば充分楽しめますんで。ほんと、だまされたと思ってやってみてください。これだけで全然変わってきますから。ほんとに。

サッカーって、批判しようと思えばいくらでもやれるんです。そもそもが失敗ばかりのスポーツ。そして考える余地はふんだんにある。だからつい、批判してわかった気になってしまう。監督の采配とか選手のパスミスとかをあげつらうとかね。
ところが観客と監督で見てるところが違うってのはなかなか観客でいるとわからないんです。

何が違うかというと、観客は起きたことを事後的に評価するのに対し、監督は5分後10分後の未来を予測して判断してるってこと。ここ、すごく大事な違いなんです。


普通、人間ってのは「1+2=○」って考えようとしてしまうんですよね。だから「あそこは選手を変えたほうがよかった」とか「あの場面はもっとこうするべきだった」とかって考えると振り返ったときに腑に落ちやすいんですよ。勝っても負けても。
でも監督ってのはそんな風に考えない。「5分後こういう展開にしておくにはこうしておこう」とか「10分後こういう展開になってるのだけは避けたいから手を打っておこう」って感じで逆算して考えてる。さっきの計算問題で例えるなら「○+△=5」みたいな感じなんです。

じゃあ、どうやったらこの「批判しない」ってことができるか。


これも実は簡単でして。正解は監督や選手が持ってる、って仮定で全てを考えるんです。
例えばある選手がパスを出すだろうと思ったところでドリブルを仕掛けて失敗したとします。そこで普通の人だと「ほらアイツはドリブルよりもパスがいいんだからパスだせばよかったんだよ」とかって批判してしまいがち。でもそこで「アイツはドリブルよりもパスが上手いのにあえてドリブル仕掛けた。失敗したとはいえ何か考えがあったはずだ。なぜだろう。もしかしたらアイツ、ドリブルのほうが自信があるのか? パス出してはいけない何かを自分は見落としてたんじゃないか?もしかして好きな子が見に来ててカッコつけようとしたんじゃないか?(笑)」って風に勝手に解釈していくんです。こうすることでどんどん拡がっていくんですよ。それがいい。

年に10試合も見るような人なら、どの選手は背番号何番とか利き足どっちとかどんなタイプとかそういうのは自然と覚えます。そして勝つこともあれば負けることもあるし、勝ち負けに一喜一憂してるだけではサッカー観戦がもったいないです。考えれば考えるほど面白いですから。

例えば昨日の鹿児島ユナイテッド対シエロ。ユナイテッドは前半数分でポジションチェンジを行いました。監督がベンチから指示出してましたよね。

あれ、別にやらなくても勝てると思うんです。それだけの実力差がありますからね。どのみち体力的に持たないです。でも変更した。あの時間帯に。
そこでなんでだろうって考えるわけです。40分ハーフだってこととかシエロの極端に守備的なフォーメーションとか自軍ベンチの顔ぶれとか去年の健康の森での悪夢とかを考慮しつつ。

そしたらちょっと仮説が立てられるようになります。ちなみに僕はこのシーン見て「各選手のポリバレントさのテストしてる」って仮説立ててみました。これから夏場そしてシーズン後半に入ってくるとやりくりで悩まされることになりますからね。そしたら後半アタマからさらにポジションチェンジしてたので、この仮説はちょっと当たってるかもな、って合点がいきました。もちろん僕がひとりで勝手に解釈してるだけなんで、そんなことないよって言われたらああそうなんですねってだけの話です。

不思議なもので、こうやって自分ひとりで色んな解釈してニヤニヤしながら見てると、チームの批判しようって気が起こらなくなってくるんですよ。そりゃそうなんですよね。だって正解を知らない前提だから色んな解釈するわけですし、正解知らないから批判のしようがない。

サッカー観戦ってのも観客にとってはせっかくのレジャーですから、そこで勝った負けたでストレス溜めてたら本末転倒です。そのスタンスで10試合以上も見たらどうしてもしんどくなります。うまいこと付き合わないとね。

あー。今年は年に一回のサンガ@鴨池見れないのが残念っす(苦笑)

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