僕は無条件に立候補する人を尊敬してる。
J2クラブライセンス申請に伴う鴨池の改修にあたって、お客様からちょくちょく話を聞かれることが増えてきました。同時に、ちょうど県知事選があるというタイミングということもあり、おまえからももっと働きかけろよと言われることも増えてきています。
僕としては、どちらに投票するつもりとかそういうことは口にしませんし、今まで家族にも誰に投票したかを言ったこともありません。これは昔からの田仲家のしきたりなのでごめんなさい。もっと言うと、政治についてはまず仕組みを理解しつつ軽々に語ることは田仲家ではナンセンスなこととされてきたのでこれを書くことすらすこし恥ずかしかったりします。三つ子の魂百までってやつですかね。なんだかムズムズするのです。
僕個人としては、鴨池の改修を選挙の争点にすること自体がいいのか悪いのかわかりません。いちサッカー好きとしては、J2クラブライセンスが取れたらいいのになあとは思いますが、それが知事選という大きなイベントにとって相応しいのかはわからないのです。
ただ、これからの鹿児島を考えるにあたって、スポーツエンターテイメントをどう考えどう位置づけるかというのは大切だと思っています。なぜならば、鹿児島に限らず地方は人口の減少、流出が著しいからです。
地方が存続していくためには今何をするべきなんでしょうか。グローバル化でモノづくりは途上国に奪われ、教育環境は都会のほうが充実しています。参加者が減って投入される税の割合が増え、市場競争は歪みつつあるし、情報環境と世代を超えた濃密な人間関係がが相互監視社会を実現しつつあります。
僕はおよそ2年前、そんな地方こそエンターテイメントが重要だと考えて、そのお手伝いができればと、このお店をすることにしました。毎日往復100kmの道のりを通っています。我ながら、よくもまあ続くなあと思うこともあります。そして当然、今まで以上に鹿児島やサッカーやお客様に愛着がわいています。
人は何故そこに住むのか。
なぜそこに愛着がわくのか。
そこは自分にとって他と違う何があるのか。
もし鹿児島に素晴らしい未来があるとして、その未来から遡って今を見たときに、やっておいてよかったこととはなんなのか。
僕はスポーツエンターテイメントにその可能性を感じて信じてます。知事選に立候補される方がどう考えているかは知りたいところです。
現実は、社会保障の充実や教育環境の整備、景気対策といった、もっと心の中にある不安を取り除きたいという方が多いでしょうし、そのために政治があると考える方も多いでしょう。そしてそこに重点的にお金を使うべきでしょう。僕もそう思います。
ただ、それだけで地方は存続できるのか。存続する意味は見出せるのか。
人はパンのみにて生くるにあらず、というわけじゃないですけど、スポーツエンターテイメントはそんなそこに住む人々の心の柔らかいところをハッピーにできるとても重要なものなんじゃないかと思うのです。
あなたがそこにいるだけで、それはすでに価値がある。何かをしなければとあせる必要はない。やるべきことはやるべきときにやれることをやればいい。あなたが自分を肯定し、現在を受容できるために、そのお手伝いをスポーツエンターテイメントが少しは担えるかもしれない。
僕が考えているのはそういうことです。ぼんやりとしていると思われるかもしれませんが、そこはそういうものだと思っていただければ。
たこやき屋からは以上です^_−☆
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