マイコシンス禁止後の緑トロン解説

<本記事の概要>
・《マイコシンスの格子》が禁止された2020/1/14~執筆時点での緑トロンを扱う
・デッキリストサンプルとMOから作成した対戦データの公開(4カーン無トロン69マッチ、4カーン有トロン58マッチ)
・現在の環境に関して/現在の緑トロンの立ち位置

はじめに

本記事の執筆は2月中旬ごろには半分ほど終えておりまたが、現在のメタゲームにおいて緑トロンを持ち込むことは「あまりお勧めできない」という結論に至りました。しかしながら、多くの時間費やしてMOの記録を分析をしておりましたので、明日のモダン神などで「もし現環境で緑トロンを持ち込むなら」といった想定で執筆致しました。

また、執筆時間が足りないことや、近くに禁止改定を控えていることから記事内容は最低限に留めておりますことをご容赦いただければと思います。


お久しぶりです。おたっくんと申します。
およそ半年ぶりの記事になります。

まさか死ぬとは思っていなかったマイコシンスが死んでしまいfoilがファイルで眠っていますが、皆様はいかがお過ごしでしょうか。
パイオニアフォーマットが出来上がってモダンが競技から遠ざかりつつありますが、一番好きなフォーマットなので続いてほしいものです。

モダンの環境定義

さて、1月13日に大きな禁止改定があり、モダン環境が大きく変化しました。

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《オパールのモックス》禁止
《王冠泥棒、オーコ》禁止
《マイコシンスの格子》禁止

環境を定義していたオーコと共に、2種のアーティファクトが禁止されました。この禁止が正しかったかは置いておきまして、オーコによって押さえつけられていたフェアデッキ達が息を吹き返すようになりました。

更に、テーロス還魂記から《イリーシア木立のドライアド》がモダンで広く使われ始めており、《原始のタイタン》を用いたデッキでは大幅な恩恵を受けることとなりました。

現在(2/14のGoldfish参照)の使用率の高い(2%以上)デッキは以下。

・赤単果敢
・アミュレットタイタン
・ジャンド
・エルドラージトロン
・バント石鍛冶
・ドレッジ
・青白コントロール
・グリクシスシャドウ
・シミックタイタン
・URストーム
・青黒ウルザ
・緑トロン
・5C人間

サンプルリスト

実際にMOのリーグで試していた2種類のリストです。

サンプル① 創造者カーンなし 41-22 Winrate: 59.4%

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灯争大戦発売前のようなリストです。現在の緑トロンではこちらの形の方が主流となっているようです。

<メリット>
・《むかしむかし》を複数積むことができるため初手がより安定する
・クリーチャーが増えるため、フェアデッキへの強度が上がる
・環境に応じた柔軟なサイドボードが可能

サンプル② 創造者カーンあり 43-15 Winrate: 74.1%

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メインボードはこれまでと殆ど変わらず《マイコシンスの格子》だけを抜き、今のメタゲームに合わせて調整を加えました。

<メリット>
・《むかしむかし》に枠を裂けないため、サンプル①の方が安定感は多少落ちる(生物も少ないため無理やり増やすのもNG)
・《大いなる創造者、カーン》によるロックが可能、アーティファクトを多く使うデッキに対しては、これ1枚で勝てる場合もある
・《大いなる創造者、カーン》採用により、アンフェアデッキへの耐性が多少上がる(《三なる宝球》にメインからアクセスできる)


単純に勝率が良かったのもありますが、《大いなる創造者、カーン》によって得た勝利が多く、《マイコシンスの格子》が禁止されても必要に感じました。

MOでの対戦データ

「一定のキープ基準」で「一定のプレイング」を心がけてプレイしました。記事の上にあるものと同一画像ですがデッキリストも載せています。

・サンプルリスト① 創造者カーンなし

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対戦記録は最初の5マッチを除いて、テーロス還魂記実装以降のものです。(全てマイコシンスBAN後)
69マッチは全てMOのリーグでのデータとなります。


・サンプルリスト② 創造者カーンあり

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タイタン系のデッキが少ないように見えますが、色々なバリエーションが存在しており、(まとめていないだけで)かなりの数存在していました。


現在の環境に関して・緑トロンの立ち位置

MOでは特に顕著に表れてきていますが、現在のモダンフォーマットでは頭一つ抜けてタイタン系のデッキのパワーが強いと感じます。また、これに有利な赤単果敢デッキであったり、丸く戦えるジャンドやエルドラージトロンなどが増えてきています。対して、緑トロンはタイタン系には相性が非常に悪く、3ターン目にカーンを出した所で間に合っていないケースが殆どでした。

ここ最近ではオフライン大会にはあまり足を運んでおらず、メタゲームが掴めていません。先日のモダン神挑戦者決定戦トライアルに久々に参加して、ざっと周りのデッキに目を通してみると実に多種多様なデッキが存在しており、タイタン系のデッキはごく僅かでした。このことから、モダンフォーマットの大会参加者の一定数は、自分の使い続けているデッキをメタゲームに合わせてチューンしてくると強く感じ、メタ外のデッキにも柔軟に対応できるデッキを選ぶのが一番であると考えます。ただ、プロプレイヤーや普段モダンに触れていない競技志向のプレイヤーがタイタン系を使ってくる可能性は高いので、確実に上位卓には存在しているでしょう。

以上が現在の環境分析となります。
明日のモダン神ではどういったメタゲームになるのかは分かりませんが、少しでも対戦データや環境分析が役立ちましたら幸いです。


3/9の禁止改定により確実に何かしらのテコ入れが入ると考えているので、短いですが、これにて本記事を締めさせていただきます。
ここまで読んでいただきありがとうございました。

何かあればこちら(@otakkun_yuri)までご連絡ください。




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