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花海咲季にハマったので

課金する財布も乏しいので、まだリセマラいけると思って回した。
初回のアカウントはサポカが揃いも揃ってボーカルばっかりだったので、ダンス&ビジュアル寄り目指して4時間ぐらいガチャガチャしていました。
そんなわけで花海咲季2着目を手に入れたわけですが、いやあなんというか……いいですね、うん。
だって供給が多い。すごい。声たくさん聞ける。
これだけサンプルがあれば脳内で勝手に喋らせることも可能なわけで、とても脳内の妄想が充実しています。ソロが2曲も。衣装も、グッズも、ライブ情報も、ねんどろいども!
わーい、沢山イラストがあるーーー!
こんな供給の多いキャラを好きになったのはオタク人生では初めてのことなので、だいぶ戸惑ってる。

まずライブに申し込んだ。抽選なのでまあ、当たる気がしないけど、配信視聴ができるそうなのでヨシ。おそらくそっちで観ることになるだろう。す、スマホしかないけど観れるよね……?
しかしライブなんていつぶりだろう。イルカ(人名)と岡本真夜と、あとはB'zのドームコンサートに連れて行ってもらったぐらいしか経験がない。中坊のとき以来ということで、もう何もかもがわからない。自発的にチケットを取ったのは初なんじゃないか?
デレのときはどうしたって気持ちが死んで観られなかった。ライブ情報や感想が流れてきてみんなが興奮する中、隅の方で下向いてスルメ齧ってじっとした。なので、今こうしてライブってなに?からスタートするのはすごく新鮮な気持ちでいる。
そもそも推しのCD買えるのが奇跡だ。再生機器がないから、そこから用意しなきゃいけないけど。

花海咲季にハマった理由を色々と考えてみたけど、総合すると、彼女が気持ちのいいアスリートだからという理由な気がしている。
自制と努力、勝利と敗北の経験、対戦相手へのマナーと勝者の心構え。そのあたりが最初から完成されていて、尊敬できる。
アスリートとしてはほぼ完璧な精神性を持っているが、唯一「自分の才能に限界を感じて諦めてしまう」という欠点があることで、プロデューサーの役割が活きてくる。
お前の才能をもっとちゃんと信じろ、と隣で言い続けることで、早熟型から早熟(鍋底)型へと進化する物語が美しい。

姉という属性の使い方が好きだ。
妹への愛は本物だし、サポートも本気だ。その才能に脅かされるのは自分だとわかっているのに、サポートを辞められない所が良いなと思っている。
姉妹愛が少し過剰だけど。
同じ学年で、でも姉だという事実が咲季の人格を形成する一端になっているんだと思う。
双子ではないのに同じ学年というのは上からしたらなかなかきつい。学年は一緒なのに年齢は年上なのだから、それに応じた結果を出さなければ「姉」で居られないのだ。
咲季がことあるごとに「お姉ちゃん」を強調するのはこのせいだと思う。姉であることはアイデンティティの一部である。特に独り立ちするまでの間は、どうしたって姉や兄は「そうであるように」振る舞うことを求められる。
花海夫妻はおそらく人格者で、姉妹を分け隔てなく愛し、認めてきたはずだ。姉妹の関係を見ればそれは伝わってくる。
でも周囲の環境は咲季を「姉」から離してはくれない。同学年、同競技に妹がいる。双子ならまだ良かったかもしれない。しかし花海姉妹は年子の、れっきとした年齢差のあるきょうだいなのだ。
「どちらが姉か分からない」などと言われたらどうしよう、という不安が常に付き纏う中で真っ直ぐに妹を愛すには、自分が最強でなければならないのだ。この葛藤と覚悟でご飯3杯いける。

咲季は素晴らしいものをそのままにしておけないタイプの人間だ。相応しくなるように磨き、置き、ベストな環境で光り輝いていないと我慢できない。
十王会長と似通った所があるけど、咲季はそうして披露された才能を見て満足する反面、そこに立っているのが自分じゃないことに寂しさを覚えるタイプだ。割り切ってプロデューサー側に徹することができるほど器用ではない。首席を取れるほどの才能マンなのに、そこだけは凡人と同じだ。
目を背けられない妹との才能の差。
姉であることの自負と善良な心根。
誰かを傷つけることなく辻褄を合わせて納得するにはどうすればいいか?それが彼女がさまざまに競技を変えてきた理由なのだろう。
誤算があるとしたら、妹が姉のことを大大大大大好きで勝ちたくて、追いかけてきてしまうところだろう。
何度も「佑芽はそのままその競技で大成してくれ」と願ったことだろう。
逃げて逃げて逃げて、もう逃げ場がなくなって飛び込んだのがアイドルで、そしてそこでも妹は天性の才能を開花させている。あとはもう「納得のできる敗北」を考えるだけ。主人公枠にあるまじき後ろ向きな思考だ。
誰よりも早く成長したのに、卵の殻を破れないまま終わっていく終焉をなん度も繰り返してきた、勝ち逃げに見えてその実、敗北まみれの「お姉ちゃん」。
しかし学マスPは「敗北の運命にあるお姉ちゃん」を花海咲季から引っ張り剥がし、「強大な才能に立ち向かうチャレンジャー」に仕立て直していく。
挫折と再始動からの挑戦、そして勝利。王道スポ根物語の構図。
旨みが溢れてバーガーにしたいぐらい美味い。
花海咲季、美味しい。ライブでペンライト振れるなら振ってみたい。そう思わせる女である。

ところで佑芽サイドから見るとラスボスすぎて手に負えないの怖すぎるんだが?
お姉ちゃん全然加減してくれない…