エリクソン研究会記録『ミルトン・エリクソンの心理療法セミナー』P495L14~P502L6 第20回

※本記事はめんたねにて2013年3月〜2017年6月まで行われたエリクソン研究会のメモ書きを文字起こししたものです。テキストは『ミルトン・エリクソンの心理療法セミナー』を使用しました。メモ書きなのでテキストを読んだ前提でないと、わからない書き方になっていることにご注意ください。
またエリクソン研究会では現在は別のテキストの『2月の男』を読んでいます。
http://mentane.net/workshop/pg167.html

P=ページ数 L=行数
読んだページ数P495L14~P502L6

P496~497 
サリーの解説

意識→セキがでたので左手動く
無意識→左手動かしたいのでセキをする
偶然セキ→右手でおきればいい。このセキは偶然ではない左手のため

左手を自由に→抵抗する
暗示に反応することには抵抗していない
左を上げたままでは疲れる
暗示に反応していたいが疲れたので下ろしたい→葛藤が生まれる
葛藤処理のために症状を使う
サリーは正面からの抵抗が出来ない

P497最後2行
何故ローザの名前を間違える?
突然全然関係なく間違える
強烈に引きつけられる、集中が集まる
ローザに話しかけるのはクリスティーヌへの話をぶったぎるため
クリスティーヌの話に引きずられるとエリクソンの向かいたい方向に行かずマズい
催眠トランスは曖昧で、混乱の状態
クリスティーヌはサリーを覚醒させてしまう
エリクソンはトランスに入って貰いたい

P498
エリクソンが重視すること

カウンセラーはクライアントに対して車輪の中軸のようにあるべき
クライアントはカウンセラーの周りをぐるぐる回る形
カウンセラーが回ってはいけない

誰になにをさせるか?許可をするのはエリクソン
「あなたが抵抗して良いですよ」→抵抗OKー指示はエリクソン
抵抗を許可するのも車輪の中心にいること
エリクソンが中心にいて指示や許可を出す
催眠はこの感覚が重要
上位相補性はエリクソンが持つ

ローザは結構逆らう
エリクソンはローザの逆らいも含めて教育
抵抗を招き入れ許可をする

P499
ローザの名前を相変わらず間違える狙い
ローザの抵抗を分散させる 
ローザは抵抗が強い

ローズという間違い
「抵抗することはすばらしい」「従う」
刷り込む
抵抗と従うは相反しない→周りが混乱する→全体トランスに入れたい

P499L8
「ローザは前方へ~」
ローザはコレまで足を組み後ろに距離を取っていた
前方に動くということは楽になる
距離を空けなくても大丈夫になった

抵抗がプラスの意味につながっている


P499辺り
Noセット
①No,No,No,No,No
Noに対してNo!対立的に
これで動かすときもある。反発心の勢いでその結果Noと言わせる

②No Ok No Ok No  Ok
相手がNoということに対して
Noと言うことはすばらしいと承認を与える
こうすると相手は安心してNoがいえる―ラポールがとれる
途中からひっくり返ってYesに
Yesが答えやすくなる
ポイントは相手がNoということをウェルカムと喜びの気配を乗せて受け入れる。

エリクソンが持って行こうとするのはNoはよいこと、抵抗はよいことということ。
ただエリクソンは、本当は抵抗させたくない
ローザを抵抗させたままなのも良くない―最後はYesとさせたい
受け入れてもよいことまでNoと言うのは避けたい
Noのポジティブな面を強調する
この人相手ならNoといっても大丈夫と思わせる
こっちが先回りして心配してあげれば大丈夫
抵抗しても大丈夫?―してもいいんだよ―大丈夫間に合ってますから
抵抗しろでは押しつけられた感じ


何か言われたとき、間をおいて考えて言う
影響―変化
こっちが言葉を投げた後、相手の顔、反応のを見るのは重要
すぐに返答があるのはよく考えていない、自動運転
メタに見る
この人は何故Aというのか?どういう狙いなのか?
文脈破壊も狙いがある。何か得で、都合がいい。

今回ローザはたくさん抵抗した。
そして、抵抗に承認を与えた
ローザはたくさん抵抗する人
ローザとのラポールがとれる

ゼロサムゲーム
 ・敵対ゲームA勝つB負け
 ・協力ゲームA勝つB勝つ
       A負けB負け
協力ゲームが催眠・カウンセリング
クライアントの世界観は敵対ゲーム
上手いこと働きかけて協力ゲームに移行させる
メタな視点では
一方(クライアント)は敵対、一方(カウンセラー)は協力で
この視点では敵対ゲーム
しかし途中で協力がおもしろいと協力に乗り換える
協力したいけど不安だから敵対ゲームのケースあり


P500後半~P501L1
一緒に楽しむ→何故?
催眠誘導は一方が他方を誘導の形を壊す
クライアントとの協力関係を作りたい
意識が上に立たないようにクライアントの無意識の望みを手伝い
手が動く、動かない一緒に楽しむ

催眠誘導はエリクソンとっしょに催眠を楽しむ
相手をねじ伏せるゲームではない

P501後半
サリーはまず視覚で動いた足は動いていない
エリクソンはサリーがどのくらいトランスに入っているのかを見ている
頭と体が分離して切り離されている「乖離」
体の感覚がぼんやり→そういう人に足を動かせといっても目でそこを見る
眼球が動く→足が遅れて動く
その反応をエリクソンは見ている
今まで分離→これからもどる

P502L4
サリー笑う
意識は催眠にはいることを受け入れがたかったが
実際に体験してしまった→だいたい笑う
意識で捕らえきれないものにギャップがある、混乱する→笑う

P502L6
「先生 普通は、そんなに骨の折れることですか。(サリーは笑い~)」
トランスに入っていたよね?とダメ押し
エリクソンはトランスに入っていたことを認めさせたい
サリーの笑いを確認
自分の体で起きたことを意識で捕らえあぐねている
情報をとる

P502後半
サリーがトランスに入りキャンティーを受け取ったときの
うれしい感覚を呼び起こす
トランスの気分を引っ張り出す

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