エリクソン研究会記録『ミルトン・エリクソンの心理療法セミナー』P441~P442L15 第13回

※本記事はめんたねにて2013年3月〜2017年6月まで行われたエリクソン研究会のメモ書きを文字起こししたものです。テキストは『ミルトン・エリクソンの心理療法セミナー』を使用しました。メモ書きなのでテキストを読んだ前提でないと、わからない書き方になっていることにご注意ください。
またエリクソン研究会は現在は別のテキスト『2月の男』を読んでいます。
http://mentane.net/workshop/pg167.html

P=ページ数 L=行数
読んだページ数P441~P442L15

P441~P441L9
「私は頭を下げ続けています」
上・前が未来
下・後が過去
時間の感覚も位置としてシンボルに
P441L11
「そしていつか、あなたはたくさんの人と出会います」
相手が小さい子供であるという前提で話している
過去の子供の頃という前提
基本は子供、小学校に上がる前まで戻す
その時代に根本的な親子のパターン
子供の頃は意識が発達していない
エリクソンは無意識にアプローチ

P442
カウンセリングに来る人は今まで他人の手を掴んでひどい目に遭っている
再学習をさせる
受け取ることが自分にとってプラスになる
エリクソンの援助をサリーが受け取りいやすアナロジー

追いつめられるほどに原初的対応=親とのコミュニケーション
子供に戻るのは心理療法やりやすいが取り扱いには注意
セラピーには向いている。ガードがかかっていない。

ちゃんと子供時代に戻ってキャンディーをあげる
エリクソン優しくて、サリーに親切にしてくれるいい大人
エリクソンは親の代わりに成ろうとせず優しいおじさんになろうとする
重要なのは記憶に残らない楽しい感覚を記憶させる
一つでも入れてしまえば成長する

P442L15
「転移」
患者とセラピストにお互いに信頼関係ができ、本当の問題に近づこうとすると転移が起きる
転移は再演する
多くの人間にとって最初の人間関係である親子関係を再演する
人生の一番最初に身につけたコミュニケーションのパターン
子供時代に親との間でやりとりしていたパターン、感情
投影ともかぶる
投影は自分では受け入れられない感情をよそに向ける

いきなりセラピストは患者から攻撃される
実は良い傾向
トランスに入る→自然と幼児の頃の気持ちに戻る。甘える

逆転移→セラピストもつられて戻る
それがすばらしいとする立場の人もいる
親子関係がシンボルとしてある

必ずしも戻らなければいけない訳ではないと言う流派もある
エリクソンはそっち寄り

一番小さい子、出来ない子
能力なくて助けてもらえる
50過ぎのオッサンでは無理

困ったとき→別のやり方
自分のパターンに気がつく
そのためには自分の小さい頃の記憶
日常でも小さいレベルで退行

エリクソンは催眠→退行→さくっと転移の状態を作るのが早い
子供の頃のシンプルな人格がでる
PCを直すとき電源を入れては直しにくい

赤ちゃんにとって一番大切なのは養育してくれる存在
エリクソンは良い養育者のポジションに入りたい
キャンディをあげる→養育的な関係
催眠の中でのラポールであり、それ自体が治療
キャンディをあげる以外一緒に楽しいお喋り
冗談を言い合って笑わせる
「バンビちゃんはお耳をパタパタさせて飛んでちゃったの?」
子供は「ん?え?」と思いながら聞く。
耳をパタパタさせて飛ぶのはダンボだから
このやりとり暖かい楽しいもの

子供時代に戻って「何か困ってることは?」
「犬が怖い、学校の途中怖い人」
「どうしてるの?」
「遠回り」
最初のその話聞いているときには怖いこととしても立ち向かって打ち勝つことが出来るというたとえ話

アナロジー類推
似たようなパターンを解決させる
すでに出来ていることを活性化させて引っ張り出す

弁護士試験の話のスタイル
海水浴
トランス下でそこを楽しむイメージ
一旦健忘。忘れさせる

海の光を見ると思い出す
思い出すきっかけを作る
しかし出所を忘れている。感覚だけが思い出される
怖いよりも楽しい感覚が勝つ

今の問題を扱えばうまくいくという立場がエリクソンの立場
トラウマをいじらないと直らない立場フロイトなど

わざと変わりやすい構造に戻してやる
大人になると変わりにくい

戻す作業
負担が多いトランス、催眠誘導じゃなくても
小学校の頃シャーペンが禁止だった
という話をすれば子供時代の思い出に戻る
アナロジーはなるべく子供の頃みんなが体験していたような内容
自転車に初めて乗った話とか
アナロジーは気がつかないのが良い
無意識には気づかれないといけない

尾谷が小4の男の子の家庭教師をしていた頃の話
姿勢がグニャグニャしていて正されない
勉強が嫌いでいやなんだと思った
書くときも左手一本で右で紙を押さえずに書いていたから紙が動いた
雑談をした
その男の子は父親がアイスホッケーのコーチをしていた。男の子もアイスホッケーが好きだった。
小6はバックスケーティングが出来るからディフェス
小4小5は下手だからオフェンスをやる
アイスホッケーでディフェンスをするとき膝をしっかりと曲げるのは動きたい方向に動くため。頭を上げるのは周りを見回すため
との場所で守るか一番良いとこを探すため
アイスホッケーは姿勢が一番難しい
その話をした後、男の子の姿勢が正しくなって直っている。
本人には解らない

重要なのはだから勉強でも姿勢をきっちりした方がいいとは言わないこと
働きかけられていると気がつかない働きかけの方が上手くいく

アイスホッケーと勉強の共通構造
物事を上手くやるにはそれに適した姿勢がある

好きなこと、体のレベルで既知のこと
既知のことを使って未知のことを伝えるのがアナロジー
既知のことは成功体験、リソース
その人がすでに持っていて問題解決に役に立つ技術

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