徹底追及 統一協会 関連団体で留学生に接近正体隠し日本語弁論大会〜すべてがNになる〜


                       2023年5月23日【1面】

公共施設など28会場で計画

 統一協会(世界平和統一家庭連合)の関連団体「世界平和女性連合」(WFWP)が6月から7月にかけ全国各地で、女子留学生を対象にした日本語弁論大会の開催を計画していることが22日までに分かりました。関連団体によるイベントは、統一協会の信者が正体を隠して行う伝道と一体の活動です。問題のない団体だと思わせる宣伝材料にもなり、新たな被害につながるおそれがあります。(統一協会取材班)
 世界平和女性連合は、統一協会の開祖・文鮮明(故人)と妻の韓鶴子総裁が1992年に創設した国連NGOを名乗る団体です。国際ボランティアや青少年健全育成、留学生支援などを表向きの活動にしていますが、本部の規約には「(創設者が提唱する)神主義、頭翼思想を基本理念として運動を展開する」と明記しています。
 女子留学生日本語弁論大会は、97年から開かれています。公式サイトに掲載されたスケジュールによると、今年は6月10日から7月29日にかけて20都府県の計28会場で開催します。

複数回の開催も

 大阪府内5大会、東京都内4大会、千葉県内2大会など、地域ごとに複数回の開催が予定されている都府県もありました。公式サイトでは会場名を明らかにしていませんが、公共施設も使われます。
 さいたま市中央区で7月16日に開催予定の埼玉県大会の案内資料によると、会場は市民活動で利用されている与野本町コミュニティセンターです。同月22日の三多摩地区大会は、武蔵野スイングホール(東京都武蔵野市)の多目的ルームが会場とされています。いずれも市の指定管理者が運営する公共施設です。
 与野本町コミュニティセンターは、世界平和女性連合浦和支部の名義で予約があると認め、「布教活動でなければ貸し出している。市や指定管理者の市文化振興事業団から統一協会の関連団体だという理由で不許可とする通達も来ていない」としています。

水戸市は「断る」

 一方、水戸市は「市民の不安を解消するため」として、統一協会や関連団体に市の施設を貸し出さないよう指示しています。過去に弁論大会の会場として使用された国際交流センターは「世界平和女性連合から利用の申請があった場合、お断りすることになる」と説明します。
 地方大会で選抜された留学生は全国大会に出場します。2021年の全国大会は、国立オリンピック記念青少年総合センター(東京都渋谷区)が会場になりました。
 世界平和女性連合を巡っては、これまでに自民党の萩生田光一政調会長と加藤勝信厚生労働相の政治団体が会費を払っていたことが発覚。今後について、萩生田氏は「一線を画す」とし、加藤氏は「いっさい関係を持たない」と述べています。

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