世界同時多發サイクリング

世界では同時に樣々なことが起こつてゐる。それはサイクリングも例外ではない。この同時に多發するサイクリングに主體的に參加しようとしたのだが、想定外のところに高い壁が存在した。

當初名古屋でもシェアサイクルのサービスがいくつか存在するので單にこれを借りればよいと考へてゐたのだが、これがまづ不可能だつた。どのサービスもSMSが受信可能な携帶電話番號が必要だつたのだ。今やスマホアプリ市場を席捲するAppleやGoogleと云つた赤色企業に獨占禁止法違反の疑ひがかけられて久しいが、このケータイキャリアに每月定額を拂ひ携帶電話番號を得ないと、全くこれと關係のないサービスを利用できないと云ふ現狀は何かに引つ掛からないのだらうかと思ひつゝも、アプリストアはそのプラットフォームを通さないと通常配信すらできないのでやむを得ずその賣上げから手數料を3割拔かれることを許容してゐると云ふのとは異なり、各サービスが本人確認をしたいがために大多數の人間が利用可能なSMSと云ふプロトコルを自主的に利用してゐるに過ぎないとすれば、恐らく難しいのだらう。しかし普段は携帶電話番號を使はないのにも拘はらずこの手のサービス登錄の時だけ番號を要求されることが續くとなると、民間による管理社會の住みづらさと云ふものを痛感せざるを得ない。

と云ふわけで3大ケータイキャリアに對する怒りの方が高まりつゝもあつたが、本題に戾る。タリバンは20年で國を取戾したが、日帝は昭和天皇の御聖斷から76年經つた今もまだ國を取返せてゐない。吉田茂を筆頭に行なはれた賣國政策は、未來米國を擊滅するために必要な力を溜めるまでの假の姿として解釋した場合のみ肯定的な意義を持つ、筈である。ところが今や西側の生活にすつかり染まつた市民は、便利で快適でそれなりに自由なこの社會を受入れた。上空の制空權が米軍に握られてゐやうが、土地がいつでも米軍基地に轉用可能と云ふ條約になつてゐやうがこの生活體制が維持されればよい、と云ふことが了解されてゐる。今や以前のやうに天皇陛下の爲に死ぬと言ふものはゐない。中東や中央アジヤとは異なりアメリカによる民族淨化が完了したこの國で、誰もそれを望んでゐない米軍追放を夢見ることはむつかしい。しかしそれでも、橫田基地から米本土に逃歸る米軍戰鬪機を、胸がすく思ひで見屆けたいと云ふものもゐるのである。世界で同時に多發した〇〇は、さう云ふものからすると今でも特別な意味を持つてゐる。

なほ、以下は世界同時多發サイクリングで氣分を上げるのに役立つ曲目の一例である。
・大東亞決戰の歌
・アメリカ爆擊
・倒せアメリカ
・進め一億火の玉だ
・米本土空襲の歌
・勝利の日まで