陰嚢(いんのう)湿疹と戦った男の話【第9話】~緩和~
男性の5人に一人がなるといわれる「いんのう湿疹」。
陰嚢湿疹を患ってしまった私が、男としての困難を乗り越え、無事完治した話を何話かに分けて綴りたいと思います。
陰嚢(いんのう)湿疹に悩む方への参考になれば幸いです。
(「第8話~漢方~」はこちらを)
漢方薬を飲み始めて、半月ほど経過したころでした。
ある日、仕事から帰ってきて、風呂に入った時にふと気が付きました。
「あれ?今日は一日、カユ美、来なかったな…」
これまで毎日のように付きまとっていたカユ美の影が今日は無かったのです。
とりあえず、その日の風呂上りも、プロペトを袋にベットリと塗りたくって寝ました。
プロペトは白色ワセリン。
これを風呂上り、朝出かける前、日中、と
一日3回塗るのが日課になっていました。
カチカチクルミの殻のような袋を持ち上げ、丁寧に塗ります。
深く溝の入った袋は表面に塗っただけではダメで、
溝を広げるように塗る必要があります。
この時、無駄な刺激を袋に与えないように最善の注意を払う必要があります。
いつカユ美が現れるかビクビクしながらの生活です。
次の日の昼間も、カユ美の姿がありませんでした。
昨日今日と調子がいいなぁ。
と思っていた矢先…。
お風呂で無意識に足の付け根を掻いてしまったを皮切りに、どんどん袋に方にカユ美が移り、あっという間に、袋をガシガシ掻いていました。
2日ぶりにがっつりカユ美と向き合った感触…。
それはもう快楽の坩堝(るつぼ)です。
恍惚となりそうな快感を味わいながら、ガシガシと袋を揉みしだく…。
もうガシガシが止まらない。
エンドレスガシガシ。
調子に乗ったカユ美は攻める手を緩めません。
象さんの鼻の付け根あたりまでカユ美が責め立てます。
象さんの付け根もかなり柔らかくデリケートなのですが、カユ美の攻撃に思わずガシガシを増してしまいます。
エレファントガシマシ。
ひとしきり快楽と痛みを存分に味わった後は、恐ろしいほどの背徳感に苛(さいな)まれます。
またヤッてしまった…。
敗者モードの間は何も考えられなくなります。
するとまた次の日。
「あれ?今日もカユ美、来なかったな…」
こんな風に、これまで毎日のように訪れていたカユ美が、2日に一度とか3日に一度くらいの頻度になってきました。
カユ美が来た時には、遠慮せずに思いっきり揉みしだき、袋は真っ赤っかになっていたのですが、その後しっかりプロペトで保湿してやっていたせいか、カチカチのクルミ状態ではなくなってきました。
そして、気が付けば日中、夜間問わず、カユ美が来ることが少なくなって来たのです。
(最終話につづく)
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