アイドルの起源って??日本政府がアイドルを作ったワケとは

日本でアイドルといえば、一般的には、人々の憧れの対象となっている人のことであり、今の日本においては女性の方が若干多い感じでしょうか。
日本において、当初「アイドル」という言葉は、主に日本国外の芸能人を対象にした呼称として用いられていました。

1960年代になると、グループ・サウンズのブームが巻き起こる過程で、「スター」と並行して徐々に「アイドル」の呼称が用いられるようになったのです。

その後、男性の新御三家やジャニーズがアイドルとして定着していくようになりますが…これがアイドルの先駆けなの??
いや、違うのです。実は、アイドルはスターになるという事以外の目的があり、日本政府によって作られたものでした。では、その目的とは何だったのでしょう?

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【答え】
戦場で兵士の高揚を促すため

【解説】
戦前から日本の映画女優はアイドルっぽい活動をしていました。
原節子、高峰秀子、南田洋子・佐久間良子など、平成まで長く活躍した大女優の多くが、戦前デビューだったのです。映画の少女役でデビューして人気女優になると、歌を歌い、大人になると本格派女優になる。

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そして、その過程で起きたのが日中戦争と第二次大戦だったのです。
そこに目を付けたのが日本政府。彼女達を必要としたのです。
なぜか??

戦時中、600万人以上の軍人が家や出身地を離れて従軍しており、そこの重大なテーマは「戦意高揚」。規律ある日本軍といえども、厳しいだけでは軍隊という巨大組織をまとめることはできません。

日本軍や政府は戦意高揚のために映画製作を奨励しましたが、戦争物も見続けても飽きるだけ。兵士とはいえ人間。青春映画や恋愛物が見たいのです。そこで日本軍が目を付けたのは若い女優達で、兵士達の心の拠り所として利用する事にしたのです。

政府は、戦時中にも映画雑誌や芸能雑誌製作を奨励、軍部でも、アイドル雑誌を発行し兵士に配布していました。「慰問雑誌」と呼ばれる軍が作ったアイドル雑誌を見てみますと、美人よりはかわいい系が多く、ピュアな感じで受け答えは模範回答で、最近のアイドルに似た感じの人もいます。その裏には兵士達が求める理想の女性像を作り、兵士達の心をまとめ、戦意高揚させるという重大な使命を持っていたのです。戦後に大女優になった戦前デビューの女優達は、このように軍に重用され人気女優に育っていくのでした。

マリリン・モンローがブレイクしたワケ


この「アイドル」作戦は日本軍だけではなく、世界各国で採用されており、女優や俳優を戦意高揚に利用しました。アメリカ最大のアイドルのマリリンモンローも、戦場の兵士慰問に熱心だったのです。1954年にニューヨークヤンキースのスター選手、ジョー・ディマジオと結婚後、新婚旅行で日本を訪れます。日本滞在中には、東京にある陸軍病院に収容された米兵一人一人を慰問したのです。大女優の慰問に緊張と感動のあまり固まってしまう兵士や戸惑いを隠せない兵士、どさくさに紛れてマリリン・モンローの頬にキスをする兵士等がいたそうです。また、朝鮮戦争停戦後も韓国に駐屯する米兵のために、単身日本から韓国に渡り、3日間で13,000人の海兵隊員達の前で慰問公演を行ないました。

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