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障害児を授かって③ 【娘 1才6ヶ月~3才】障害児を育てるのに適した住環境は?

(2022.02.11 投稿)

みなさんこんにちは、おっさーと申します。

わが家では、重症心身障害児5才の娘と健常児3才の息子を育てています。

今回の記事では、娘の生後1才6ヶ月から3才にかけての出来事をお話したいと思います。

障害のある娘を授かったことで海外駐在先のバングラデシュから日本に帰国した僕は、日本で家族が落ち着いて生活できるための物件を探していました。

結果としては、東京の郊外に戸建を建てることに決めたのですが、その理由もあわせてお話ししたいと思います。

障害児を育てるのに適した住環境は?

僕が勤めていた会社の部署は、基本海外駐在することが前提の部署でした。

当時僕は、無期限、家族帯同での海外駐在をずっと続けるつもりでいましたし、妻ともそのように話をしていました。

ところが、障害のある娘を授かったことでそれは続けられなくないことに。

仮に今後、僕がまた海外駐在するにしても単身赴任です。

いずれにしても、妻と子どもが落ち着いて生活できるための物件が、日本に必要になりました。

約7年間、海外生活をしてきたので、僕は日本に住所がありません。

会社は東京だったので、近郊に賃貸マンションを借り、そこに住みつつ毎週末には物件を探しに行きました。

当時僕らは車を持っていなかったので、その賃貸マンションからベビーカーを押しながら毎週不動産屋や住宅展示場へ。

かなり大変ではありましたが、楽しい時間でもありました。

物件探しにあたっては、あらかじめ決めておかなければならないことがありました。

それは、「賃貸か持ち家か」、「都内マンションか郊外戸建か」という問題です。

これを、これから障害児を育て続けていくという前提に立って決めなければいけません。

ここからは、それぞれのメリット、デメリットについてお話ししたいと思います。

障害児を育てていく上で適した住環境とは? 参考にしていただけるとうれしいです。

賃貸 VS 持ち家

まず賃貸マンションですが、一番のメリットは、

ライフスタイルの変化に合わせて住み替えがきく

ということ。

デメリットは、

物件の条件が同じだった場合、持ち家に比べ割高になる。

(これは、大屋さんに対してのマージンが発生するためです)

そこに住み続ける限り、家賃が発生し続ける

といったところです。

一方で、持ち家のメリットは、

物件が自分の資産になる

建て替えやリフォームが自由にできる

デメリットは、

●一度買ったら住み替えがきかない

●多額のローンを背負うことになる

といったところです。

最近では、一般家庭の場合、賃貸の方がよいという意見が多いようです。

理由の一つ目は、持ち家の場合、自分のライフスタイルの変化に合わせて住む場所を変えられない、基本的には一生そこに住み続けなくてはならないということ。

せっかく大きな戸建を建てたのに、子どもが巣立ってから2階にはほとんど行かなくなってしまった

転勤により、購入した家に住めなくなってしまった。

離婚により、家族が出ていってしまった。

このように、自分の生活環境が変わったとき、持ち家だと簡単に住み替えることができません

理由の二つ目は、デフレ、少子化高齢化による家余りなどによって、持ち家が資産とならない可能性が高いということ。

建物自体の価値は年々下がっていく上に、地価は上がらないどころか下がっていき、結果として、財産ではなく負債になってしまう可能性が高いためです。

都内マンション VS 郊外戸建

持ち家の場合、都内マンションか郊外戸建かも決めておかなければなりません。

都内マンションのメリットは、

交通の便がよく通勤も楽、車がなくても生活に不便しない

○都内だと、マンション価格が値崩れしにくく売却もしやすい

デメリットは、

物件価格が高額で部屋が狭い

●修繕費が年々高くなっていく上に、そのマンションの中で修繕費を滞納している世帯があると、マンションが老巧化したときの修繕ができなくなってしまう

といったところです。

とくに、タワーマンションなどの世帯数が多い物件は、リスクが高いです。

郊外戸建てのメリットは、

○土地が安くて広い部屋に住める

○リフォームや建て替えが自由にできる

○専用の駐車場と庭を持てる

○騒音を気にしなくてすむ

デメリットは、

●交通の便が悪く車必須

●通勤に時間がかかる

●災害などにより倒壊してもすべて自己責任

といったところです。

結論 郊外戸建にしました

このようなメリット、デメリットを踏まえた上で、わが家の判断は「郊外の戸建て」でした。

この先ずっと肢体不自由の子どもと生活していくという前提では、郊外戸建てがベストだと考えました。

その理由はこうです。

郊外の、自然のある静かな環境で生活させてあげたい

○肢体不自由児との移動は車が必須。必ず車を持つ前提であれば、郊外の方がむしろ生活しやすい

○マンションだと駐車場から部屋までの移動が大変。エレベーターの乗り降りもしないといけない。戸建てであれば、庭を駐車場にしてリビングから簡単に出入りできる

(わが家では駐車スペースを広くとり、福祉車両のスロープをめいっぱい出した上で、車いすで前後左右から通り抜けできるスペース + 訪問リハなどで福祉サービスの車が来たときの駐車スペースの合計2台分を確保しました)

○もし、娘が発作などで深夜に騒いだり泣いたりしても、マンション程には近所への騒音を心配しなくてよい

○娘の身体能力がこの先どれだけ成長するかわからないが、娘の成長具合に併せて自由にバリアフィリ―にリフォームできる

○親なきあと、施設に入所しなければならない場合、土地を売却して娘のその後の生活の資金にあてるとができる

親なきあと、施設に入所しなければならない場合、土地を売却して娘のその後の生活の資金にあてるとができる。

僕は都内に勤務しているので、毎日の通勤時間が長いのは正直かなりしんどいです。。。

ただ、通勤時間に本を読んだり、ブログ記事を書いたりすることで、有益な時間にするようにしています。

また、これから在宅勤務も増えてくるので、正直無理して都内の高いマンションを買うメリットは薄いかなと考えています。

一般的には賃貸の方がよいという意見が優勢のようですが、わが家のように、この先ずっと障害児との生活が続いていくという前提では、「郊外戸建て」がベストかなと思います。

ただ、いずれにしても不動産の購入は、人生における最大の買い物になります。

家族構成や仕事など、この先の人生がある程度見えてきてから購入した方が無難です。

僕が前に働いていた会社では、新築のマンションや戸建てを購入したあとに海外駐在の辞令が出た人たちがかなりいました。

せっかく新築したのにそこに住めず、新築早々貸出しているという始末です。。。

家族4人の住み家

妻は、新居への入居後すぐ、第二子となる息子を出産しました。

新しい家族も増え、家族4人、この家を拠点として新しい生活のスタートです。

僕は、海外駐在の生活には一旦区切りを付け、新しい挑戦について考えていました。

次回の記事では、娘の生後3才から4才にかけてのお話をしたいと思います。

僕は、海外駐在ありきの会社を辞めて転職。

転職先の会社へ出勤するまでの2ヶ月近くもある休暇期間をつかって、家族4人、車での長期旅行に旅立ちます。


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