【詩】あめんぼのおかえりさない。

ぽつぽつと
池の中に波紋をつくる君たちは
覚えている

しとしとと
すぐに消えてしまう
雨の足跡を

ひと粒ひとつぶの
ただいまと、さようなら
小さな挨拶を君たちは
覚えている

そして返事をすることができるんだ

たとえ、太陽が空に鍵をかけていても
ひと粒ひとつぶを
抱きとめた身体で

おかえりなさい、て

【短歌】かげろう-2

幸せに
　　　ま
　　　　　か
　　　　　　れ
　　　　　る
　　　よ
　　う
　　　に

じれったく　

ふ　　ふ
　わ　　わ

漂う　蜻蛉の糸

【短歌】かげろう-1

かげろうが
くるくる虹羽　揺らしては
揶揄うそよ風　追いかける

今日はおやすみ🌃🌠

【短歌】うとうと

うとうとの頭にかかるカーテンは
おやすみ奏でるオルゴール

【8音+短歌】梅雨の金魚

　梅雨から生まれた
ひと粒が
　延びてひれから
尾ひれへと
　　窓に瞬きの
金魚をえがく

【短歌】ビー玉

閉じ込めた色の世界が
コロコロまわる
たどり着くのは
ラピナキュヴア

【短歌】星屑ノック

ぺかぺかと
寝ぼけ眼にのっかった
夜のまじない
星屑ノック

今日・明日は投稿おやすみ

【短歌】熟した四葩

脇道に熟したミュール散らばって
あかい四葩の幻想を映す

【短歌】包む眼差し

幾年も重ねつづけた眼差しは
永い眠りを包む織物

【短歌】夢

真夜中に隠れた猫が
いざなう　む
月光が燈すおとぎ話

〖ひとりごと〗初夏の蜜

通り舞う有純色に息をのみ
初夏の熱を帯びた
蜜を零す

〖ひとりごと〗やわらかで不器用

レンズ越し日常色は
やわらかく
広げたがよう紙下手に彩る

今日も19時投稿。zzz. . .

〖ひとりごと〗過去をうつして

思い出を象った街を映しては
指先フレーム歪むシャッター