2024/08/24の日記

今日はとうとうバイトの飲み会だった。
普段遊ぶ時は、
会う人と同じテンション値、雰囲気に合わせるので
今日みたいなプラベで会ったことがない人達とはどれくらいに合わせていけばいいのか分からないので困る。

着くと私は店長の隣の席に座らされた。
皆好きに注文しだした。

来たばっかりでよく分からんからとりあえずカシオレを頼んで、
オーナーの話を盛り上げようと横を向いた瞬間、
店長のTシャツに違和感を感じた。

なんかセリフみたいなん書いてある…。

横の席なので何が書いてあるのかは分からないが、
なんかネタTシャツなんだろうなというのは分かった。

向かい側に座っているギャル達がさっきから冷笑しているのはもしかしてコレか…？？

店長がトイレに行くのに席を立った瞬間しっかり見た。

クレヨンしんちゃんのあの豚が「3時間しか働けない」みたいな事を言っているTシャツだった。
しかもその黒いTシャツをゴロリみたいな形のカーキ色の作業ズボンみたいなやつにインしているので見た目が完全に自衛隊って感じなのもポイントだ。

ダサすぎる…！！！！
センスがない私でもさすがにわかるレベルだ。

しかもクソおもんない！！
いや！
でもツッコミ待ちかもしれへん。

よし突っ込もう。

帰ってきた店長に
「その豚知ってるで！」
と言うと誇らしげに
「可愛いやろ！^^」
と言ってきた。

あかんこれは完全にオシャレやと思って着ているやつや。

そのままスルーしようとするがギャル達は笑いを堪えきれない様子だった。

二次会は近くのラウンジに行った。
中に入ると、タバコと革の夜のお店独特の匂いがした。
キャバの友達と遊びに行く時は毎回こういうお店に入っていたので少し懐かしい。

そして事件は起こった。

私達の卓についてくれたお姉さんが店長を見て開口一番「え！何そのTシャツ笑」
と言い出したのだ！

しかもギャル達も一斉に「ね！やっぱりヤバいっすよね！？」「ダサすぎ爆笑」「センス終わり」
などと口々に言う。
オーナーまで「お前そんなんやからな、彼女できひんねんぞ」
と言い出す始末だ。

店長も最初はノッて「えー！！なんでなんすか！かわいいでしょ！！！」
と言っていたが、
嬢が「デートに着てこられたら帰るよ笑」と追い打ちをかける。

どんどん店長が激凹みしだした。

なんでいつも無神経な所あるのに、そういうとこナイーブなんだよ笑

いやまあ確かに可哀想だが、正直こんないじられで不機嫌になるのもどうかと思う。
そんな弱さでラウンジに着いてくるんじゃねえ。

私なら普通に会話ふられて美味しいのでふざけてしまうな。
次にトイレ行ったタイミングでTシャツ裏返しに着てしれっと座るね。

そう、これは嬢の優しさでもある。
結局面白くない男は
こういう場に一緒にいると居ると酒も不味くなるので
面白い男ポジションに行けるよう
店長の良さを出すために弄りをふってくれているのだ。

しかしそんな嬢に向かって
「今日喋りの調子いッスね笑」
「というか俺そもそも服興味無いんすよ！」
とチー牛のような必死の反撃をしだした。
言ってやったぜ！！みたいな顔をしていたが、苦し紛れの言い訳としか聞こえない。
可哀想になってきた。

いじられ耐性が無いやつが居ると本当に場がしらけるし、周りの気遣いも必要になってくるのでホンマにめんどくさい。

そんな奴がネタTシャツ着てくるなマジで

私も笑わないと場もシラケるし、
実際ここで「いや！かっこいいよ店長！」とフォローに入っても逆にそれが店長を傷つける可能性がある。

そこで私はカラオケという手段を使った。

ようは店長の弄るポイントを変えてやればいいのだ。

「店長サザン歌ってーや！」
というと歌の方に注目が行くと店長も分かったのか乗り気でデンモクを触りだした。
よしよし。

店長のかなり下手な、いとしのエリーはかなり盛り上がった。

店長の美声の次はギャルも歌いたくなったようで皆どんどん歌い出すし私も歌う。

なかなかいい雰囲気に戻って来たのも束の間
店長がトイレに立った瞬間、下半身のダサさにも嬢が気づいてしまい嬢の笑いが止まらなくなってしまった。
もうええて！嬢も嬢だ。しつこい。接客下手くそか。どけ！俺がやる。

こうなったら標的を私に向かせるしかない。

オーナーが察したのか、
私が天然に見せかけた小ボケを上手く拾ってくれてポンコツ最年長としてのポジションができあがり、
店長も私をいじり出した。


そうだ。お前はいじられよりいじる側の方がまだ面白い。

ていうかおもんない男の特徴あるあるやけど、
いじる際、粗品の真似しだすよな笑


私は結構目立ちたがり屋なので、一気にキチゲを解放しさっきから可愛いなと思っていた嬢を口説きだした。


普通に子持ちだった。

〜完〜