カムカムエヴリバディ57話考察

 新たに気づいてしまったので書くことにする。カムカムエヴリバディのるいとジョーは同じ魂の持ち主であると。
 るいとジョーは心に深く傷を負っている同士でそれが故にトミー曰く「共鳴」しているのだが、何故ジョーがるいの傷を受け入れられたかというと、彼にはトランペットがあったからだ。るいとジョーの葛藤の正体は「自分は果たして生きてていい人間なのか?」である。ジョーにはトランペットがあったから、何も持たずに傷ついてるるいを支えることが出来た。
 それがなくなったということはジョーの生きる根拠がごっそり無くなることを意味する。るいも自分も支えるものがなくなる。人の心に聡いジョーはこのままでは共倒れと感づいて57話で「お前とは終わりや」とほぼ自殺と言える言葉をるいに告げ、傷つけるかも知れないがこのまま「破滅」に一直線の自分からるいを離れさせ生きさせようと図った。
 ……これが私の答えだ。これから何が起こるかも大体わかる。
 多分るいはショックを受け(そりゃそうだ)何度もジョーの言葉を反芻して自分の過去を思い出す。母に告げた「I hate you」母は自分を捨てたのではなくて自分が酷いことを言ったのだ。だから母は行ってしまったのだ。多分一番思い出したくない自分と対峙しなければならなくなる。だが、その結果として愛の象徴である「あんこ」を手に入れることが出来る。その支えでるいは今度はジョーを支えることになると思う。
 いやー鬼の脚本ですね。

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