ハラスメント賛成な人なんていない

こちらではお久しぶりです。
とうとう自分の団体「ProjectAmythos」を立ち上げた長田咲紀です。

前代未聞の六行会ホールでの旗揚げ。
沢山の困難を乗り越えて、teamCANNANの顔合わせを終えました。

宣伝もしたいところですが、今回は初めての取り組みに関して想いとかをつらつらと書き残したいと思います。


今回から、長田咲紀企画、もといProjectAmythosはハラスメント対策を実施します。

昨今問題になっている演劇界のハラスメント。
SNSの告発等を見て、私はずっと疑問でした。
何故・・・告発に至るのか。
そもそも、法的解決を試みる段階を超えて告発している方が殆ど。
そりゃそうだ。証拠がないから。
法的解決を試みてもほぼ不可能なのだ。
そんな被害者ができる事は、大きなデメリットを背負ってのSNSの告発しかないのです。

ハラスメントとは結局は相手がどう思うかで決まる。
所謂グレーで曖昧な部分が多いのだ。
自分がされても大丈夫な事が相手にとってNG行為である場合もある。
無意識的に相手の事を想像しきれなかった結果がハラスメントになる時もある。
明らかな性的な加害は勿論論外だけれど、知らず知らずのうちに加害者になっている可能性は誰にだってある。
ハラスメントほどナイーブな話は無い。


私は、ハラスメント反対を掲げた団体からハラスメントを受けた事がある。
本人達に自覚があるかどうかはともかく、私にとっては立派なハラスメントだった。
私だけでなく、他の子からもその団体からハラスメントを受けたと相談された事もある。
時間が経っても正直許せていない。
今もその団体はハラスメント反対を掲げている。
そしてハラスメントを告発された主宰や団体を、大きな正義を掲げてSNSで指を刺して叩いているのだ。
ものすごく強い言葉、そして攻撃的な言葉で。ハラスメントの勉強が足りないと。
私からしてみれば、人のこと言えるのですか?と思うのだけれど
複数人で囲って攻撃をする事は私刑でしかなく、意味はあるのかと
・・・ただ攻めるのは簡単だ。色々な考え方もある。
彼らは彼らなりの想いがあってやっている。
確かにそこでは彼らは絶対的な正義かもしれない。
だってハラスメントが許されてはいけない事には変わりはないのだから。

大きな矛盾の原因はただ一つ。
「自分達は絶対にやらない。」という思い込みだ。
私だって彼らと同じように知らず知らずのうちにハラスメントをしてしまっている可能性がある。


SNS告発にも私は大きな疑問を抱えていて。。。
告発の行為自体ではなく、何故それに至らなければならなかったのか。
告発する前にどうにか解決出来なかったのか。
私は告発系のツイートを一通り読み漁った。
どの告発も、何度か相手と話をした上でしている。
その上での最終手段を取らざるをえなかった気持ちは痛いほどわかる。
誰も得しない。誰かが、そして自分がもう一度傷つくだけの告発をしなければならない被害者の思いは本当に辛いものだ。
だからこそ、目を背けずに原因を探さなきゃならないと思って私なりに向き合ってみた。
勇気を持ってネットに傷つけながら告発した人の行為を無駄にしないためにも。

ハラスメント関係の話し合いは殆ど主要人物のみで完結している。
個人間で問題を解決しようとしているのだ。
実際どこまで他のキャストやスタッフが知っていたかはわからないけれど、ナイーブな話ほど皆必要最低限の人物で解決しようとする傾向がある。
その方向性はわからなくも無い。正しいとも思える。
けれど、それは結果的に根本的な解決に向かわなかったのも事実である。
だからこそ、SNS上で告発は行われたのだから。


つまり、「自分は絶対にやらない」という過信と「個人間、又は必要最低限の人数で認識・解決しようとする」ということが結果すれ違いを大きくし問題を作っているのだ
・・・と一応自分の中で結論をつけてみた。
もちろん。これは一つの考え方でしかないし、これも間違っている可能性もある。
だからこそ、やってみようと思い対策を実施することにしました。
失敗するかもしれない。もしかしたらもっと別の問題に発展するかもしれない。
でも労働基準監督所の無いこの業界では、とにかくやってみるしか無いのだ。

誰だってハラスメントに反対している。
でも何故か頻繁に演劇界で起こるハラスメント問題。
果たしてそれは加害者の人間性が悪いと一方的に片付けてしまっていいものなのか。

どうやらハリウッドでは沢山のハラスメント対策がされているらしい・・・と言う事で、参考にしてみました。
匿名で上層部に告発できるやり方と、上層部で隠蔽できないようにする仕組み。
そして個人間でのみ問題を抱えるのではなく、座組み全員に問題を周知させていく
そして対策をすると掲げる事によって座組み全員が少しでもハラスメントに対して意識を持ち、注意する環境を当たり前にして
変にハラスメントに気を使うのではなく、気持ちよくみんなでハラスメントに気をつける対策を。
そして、いきなり告発に繋げるのではなく、法的手段を取れるように如何にして証拠を残すか。

やらないより。やる。
誰だって反対してるなら明確に対策をとっていかなければその連鎖は止められない。
一番の問題は明確に行動しない事だと思ったのでさっそくやってみました。
やり方はどこかでまた改めて語られたら。
結果と共に。

対策を取るだけ無駄だったね。
長田のハラスメント対策意味なかったね。
そうなるとは思っています。
でも、少しでもみんなが意識を持つ事ができる。

良き現場と良きものを作れるように

何卒サポートをお願いいたします! サポート分の金額はこれからの活動に充てていきます!