オープンレイズのサイズ議論(追記あり)
一言で済ませると、「レーキ有 100bb はIP3ベットが強すぎる」から。
厳密な話はできないので、文脈の前提共有は箇条書きで済ませる。
・レーキ、スタックサイズ、だけが「厳密」なプリフロップ構造を決める
・厳密なプリフロップでは、「3人目がプレミア」の影響が大きい
・LJ~COの大きなオープンレイズは、IP3ベットを容易にさせる
大きなオープンレイズはSPRを相対的に大きく下げてしまうので、
「後ろの4ベット」が牽制していたIPの高頻度3ベットを誘発する。
具体的には、超高頻度レンジCBがかなり厳しくて、プリフロを守れない。
各種プリフロソリューション、Pio Edge、Simple GTO Trainer、
「すべてのイメージがそう示してる」としか言えない。
現在の対人ポーカー環境で、オープンレイズはある程度大きくて問題ない。
・レーキが掛かると、狭い範囲で大きなオープンレイズが有力になる
・レーキが掛かると、コール範囲は急激に狭くなり、3ベットが多用される
・レンジ優位が保つ頻度×量、を超えたベットへの最適応答は高頻度レイズ
・高レベル環境以外、IP3ベット、「3人目の4ベット」も不足しがち
・「技術差から最大の利益を引き出す」のが、対人ポーカーの要点
大きいサイズでやや広くオープンしてコールなり反撃を誘ってから、
技術差を活かして中くらいのポットを多く獲得するイメージ。
勝った「量」の多寡が大事で、環境が強くないなら、そうなるのが大事。
追記1
下記の文脈も付け加えると、より「それっぽい説明」になるかもしれない。
・オープンレイズは、ベット頻度100%、フロップレンジCB、に等しい
・フロップ~ターン、OOPは最初のベットがIPより小さく低頻度
・すべてのストリートで、OOPはIPより小さなベットサイズを好む
LJのオープンレイズは、おそらく以下の状況にとても近い。
SBvsBB SRP AcTd5d ポット650
SBはEQ優位だが、レンジトップ優位が薄く、ポジションを持たず、
LJの「高いEQ+後ろに5人分プレミア+ポジションない」と似る。
SBが全頻度CBを打つ最適サイズは 1/6~1/4 とごく小さい。
BUのオープンレイズは、おそらく以下の状況にとても近い。
BUvsBB SRP Kc8d3h ポット550
EQ優位、レンジトップ優位、ポジション、すべてを持ち、
BUの「高いEQ+後ろに2人分プレミア+ポジション確定」と似る。
BUが全頻度CBを打つ最適サイズは 1/4~1/3 と少し大きくなる。
・・・プリフロップ、フロップ、を区別するから煩雑に感じるのでは?
ベットに係るルールは共通、ボード進展が3枚か1枚か、が違うだけで、
EQ分布、ハンド性質、ポジション、に適したサイズ・頻度を選べばいい。
追記2
ポーカーAI 「Pluribus」 のプリフロップ統計データから、
LJオープンサイズの平均値は 2.18bb
BUオープンサイズの平均値は 2.30bb
レーキのない環境で 0.12bb 差は、均衡戦略の観点からは割と大きそう。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?