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「新京成電鉄消滅」の小さな衝撃

新京成電鉄が、2025年3月31日をもって消滅することになりました。

正しくいうと、京成電鉄が吸収合併を行い、法人組織としての「新京成電鉄株式会社」は解散することになります。
1946年から設立されている会社ですから、約80年の歴史を持つ鉄道企業でした。

どう違う?

正直、関西の人間からすると「京成電鉄」と「新京成電鉄」の違いって全くわかりませんでした。

最近でこそ電車の色がピンク色になってわかりやすくなりましたが、それまでは「京成のハブ線?」ぐらいにしか思ってませんでした。

正直今でもちょっと怪しく、2つの京成線を結ぶ路線という印象ぐらいしかありません。

1.「経済面」での存在感

ただ、新京成電鉄は経済面から見ると存在感を示していた企業でもありました。

電鉄会社そのものとして見ると、関東圏でのみ知名度があるローカルな企業に見えますが、数少ない上場鉄道事業者(20社)のうちの1社でしたし、神戸電鉄や広島電鉄と同程度の規模があるなど、経済面から見るとそれなりに存在感がある企業でした。

2022年に京成電鉄が買収したことで上場企業ランキングからは姿を消しましたが、京成電鉄自体の時価総額も上がり相鉄HDを追い抜いています。

2.「準大手私鉄」としての存在感

もう一つ、準大手私鉄としての存在感もある企業でした。

労働組合の対企業における区分の仕方ですが、私鉄には「大手私鉄」と「準大手私鉄」という分け方があります。
このうち準大手私鉄というのは僅か5社しかなく、新京成電鉄は最後の関東圏における準大手私鉄でした。

【準大手私鉄企業の一覧】
新京成電鉄/泉北高速鉄道/北大阪急行/神戸高速鉄道/山陽電気鉄道

今回新京成電鉄は解散するので、この枠組みから除却されることになります。残る4社は全て関西の鉄道企業です。

上場企業として、準大手私鉄としての辞書を引くとちょっぴり存在感を示していた新京成電鉄。
500km西に離れたところからぼんやりと見える鉄道企業でしたが、やっぱりなくなってしまうのは少し寂しいですね。

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