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ゲームプレイ記録 ー女神転生外伝 新約ラストバイブルー

 ガラケー世代のオタクですが、当時は携帯でゲームをやるという発想がなかったので(年齢的に親に使用料金を払ってもらっていたからこういうのは買えなかった)気になりつつもできなかった新約ラストバイブル
 G-MODEアーカイブス+にあったのでようやくプレイできました。

 往年のメガテンを彷彿とさせる理不尽な敵が中盤以降たくさん出てくるのがたまらなかったです。やっぱり麻痺ブレス持ち複数出現が怖いよね。
 これぞ!って感じでめちゃくちゃ楽しめたので、ノート書いてしまった。

だいぶ古いゲームに何を今更ですが当たり前にネタバレ記事なのでお気をつけください。

▶︎ざっくりあらすじ

①世界観とか設定とか

 ゲームの舞台となるレガイアという世界には人々の共通した歴史の認識がある。それは100年に一度蘇る魔王と天使に導かれ勝利する人間達という決められた歴史を繰り返していること。
 そしてその恐ろしい魔王と戦う人間はガイアマスターと呼ばれていて。まあ簡単に言ってしまえば天使に選ばれた魔を打ち倒すこの世界の英雄的存在なんですが、主人公の育ての父はそのガイアマスターなんですよね。
 とにかく、「魔王とその手下の魔獣は恐るべき存在、天使様たちとガイアマスターが自分たちを救ってくれるのだ」これがレガイアという世界の共通認識。

 主人公は次のガイアマスター候補生として紆余曲折あってレガイア中を旅することに。旅の道中、魔獣を仲間にする能力を授かったり、他の候補生と出会い仲間になったりする。
 ※デフォルト名は主人公がルイ、女の子の候補生がアリス、男の子の候補生がリゼル。

②打倒魔王の旅

 100年に一度蘇る魔王と天使に導かれ勝利する人間達という決められた歴史を繰り返す世界。このことはレガイアに語り継がれてきた当たり前の歴史だから、そこに住む人たちは誰も疑問に思わない。主人公やアリスは当然のように魔王を倒すものとして旅をする。(アリスは普通の女の子でいたくないから魔獣と戦うという動機が強いからちょっと違うかもだけど)
 最後に仲間になるリゼルはこの世界に疑問を抱く稀有な存在。大神官の息子ということもあって、当たり前のように異端者扱いだし勘当息子。
この世界の真相を知りたいという行き場のない彼も拾いつつ、3人の旅になる。

 レガイア各地を巡って主人公たちは天使に導かれるままに魔王ルシフェルを倒して一時期は英雄になるんだけど…。

相変わらずお美しい…

③突然の裏切り

 冒険していく中で、夢の中で謎の女性に会い「騙されないで、本当に倒すべきは魔王じゃない」とお告げのようなものを聞かされる主人公たち。
 リゼルが元々この世界に対して持っていた疑問。
 ある時天使達の会話を盗み聞きしてしまった際に聞いてしまった意味ありげな会話。

盗み聞きシーン

 魔王ルシフェルを倒した際に聞かされた、この当然の様に紡がれてきた当然の歴史は「誰か」が作り出した理だということ。
 人間も魔も何千年もの間、その「誰か」の掌の上で踊らされているという事実。

何度も蘇り倒される呪われた運命。それは怒る

 要は主人公達は知り過ぎてしまったんですね。天使達にその疑問を臆せずぶつけるリゼルに対して天使は一笑に付してその場は収まるけど、翌日から突然反逆者扱いを受ける主人公達。主人公に至っては親殺しの濡れ衣を着せられ逃げる生活に。主人公の育ての親はあのガイアマスターなので当然としてこの世界の敵みたいになっちゃう。まあもう誰が仕組んだことかなんて明白ですが…。

④この世界の真実

 とにかく逃げる主人公たちを助けたのは、いつかの夢に見た謎の女性。彼女は自分のことを女神だと言い主人公達にこの世界の真実を話す。

タイトル回収…?

 「神」と称されてきた「偏在者」と呼ばれる存在。この偏在者にも寿命があり何億年というサイクルで世代交代していること。自分が先代の偏在者であったこと。現在の偏在者は真の適格者が表れるまでの代理に過ぎないこと。そして今までの文明を滅ぼしこの世界の定められた歴史を作ってしまったこと。天使たちは現在の偏在者の忠実なしもべであること。そして主人公が真の適格者であり、本来ならば偏在者になる存在だということ。

 天使たちと戦うには魔王の力が必要だとして、倒した魔王を蘇らせることに。女神は天使ガブリエルの襲撃を受けつつも、最後の力を振り絞って魔王を蘇生。
魔王の願いは、消えること。この戦いに勝利した暁にはその願いを叶えることを条件にルシフェルが仲間に。

決戦のあと、消えることが願いだなんて悲しいよ

⑤最終決戦、そして

 月にある熾天使の神殿で、自分たちをまんまと嵌めてくれたミカエルとの決戦。それに勝利すると神域に通じる扉を潜り抜け、神域を抜けた先にある異空間で本作のラスボスと最終決戦。この世界を作り出した偏在者「世界を創りしもの」

もしかしてN島…?

 勝利を収めた先にあるのは、主人公が新しい偏在者としてこの宇宙を見守る精神生命、宇宙のシステムになる運命。
どこかへ消えていく主人公、崩れ落ちる異空間から逃げるアリスとリゼル。

 ここでこの物語の傍観者ポジションであった大魔導士エイボンの語りが入り、物語は終了する。

▶︎感想とか

メガテンシリーズの天使が大好きなので、最初から最後まで楽しめました。
(シリーズだと真・女神転生Ⅱが好きです)

①ガイアマスターについて

 主人公の父がこの世界の英雄ってことで想像したのが、物語の序盤あたりであっけなく魔王に倒されてしまうか、主人公と決別して最後の敵になるか・・とメガテンだったらこんなかな?という想像をしたんですがちょっと違った。
 父も父で魔王軍との戦いの中でこの世界の人々が甘い嘘の中で生きている真実を知っていた。悪の根源(と信じられてきた魔王)を討伐することが彼の人生であり生きる意味だった。全てを失った彼は、反逆者の濡れ衣を着せられた主人公達を倒し再び自分が英雄になればいいという天使の誘いに乗ってしまうんですよね。で、主人公と戦い負けるわけなんだけど、そこに天使が現れて「役目は果たした」と言ってとどめを刺してしまう(そしてそれも主人公の罪としてしまう。最悪だな、天使様さすがです)

慈悲もない

 英雄として自分とガイアマスターという造られた生き様に溺れて、独りよがりの英雄だったのが悲しいね。人間だものね。
 戦いのあと父は主人公に謝りながら、天使のことを悪魔と表現するところはなんとも。メガテン界は天使が悪魔以上にアレだからね…。

②リゼルの父について

 この2人は最初から最後まで分かり合えなくて悲しかったな。大神官という立場ある聖職者として、この世界を否定する息子とは確かに相容れなかったんだろうけど、魔獣に囚われた時にいの一番に助けに向かったのリゼルなんだよ〜
 助けた後も和解できず、結局勘当のまま。主人公達が濡れ衣着せられて逃げた時も、逆に命狙ってくるし。
 この世界のシステムをただ盲信し続けた親と、異端と言われても定められた歴史に疑問を抱き続けた息子。主人公とはまた違った父と息子だった。

③天使について

 前述の通り私はメガテンシリーズは天使の皆々様が大好きなので、最初にミカエル達が降臨した時「来た来た〜!」となりました。笑

お美しい…

 本作でも清々しいくらいに下衆で目の前で主人公の父にトドメ刺しておきながら、ルイ(主人公)達の仕業です!とガイアマスターの部下達に言ってのけるところはもはや笑ってしまった。

 そんなミカエルにも、ミカエルなりの「人間のためにやっている」という行動原理があって。ウリエル、ラファエル、ガブリエルには自我はないけど、ミカエルだけには自我が与えられていた。主(世界を創りしもの)は敢えてミカエルに自我を与え、自分が作り出した理想の世界のことを教えたらしい。ミカエルはその考えに賛同して主に仕えることを決心した。
 不完全な人間が創り出す世界はどうしても苦しむ者や悲しむ者が出来てしまう。それならば、主が与える完全な幻を信じて永遠に幸福を感じていればいいと言う本当にもうロウルートの世界だね。

 主は誰よりも人間を愛しているから主を否定する主人公達が間違っている、主の願いを叶えるために剣を取るんだと。最後にいきなり襲いかかって来るのではなく対話を試みてくるミカエルに、ミカエルなりのこの主が創造した完全な世界への矜持と、主への忠誠と崇拝を垣間見ることができた最終バトルだった。

完全な存在故の傲慢さもたまりません

やっぱり大天使属はいいね。

④ラスボスについて

 ラスボス戦前、イベントバトルでYHVHとの戦いがあります。(普通にカタカナ表記で出てきて、いいのか!?と思いました。アプリだからまあ…と言うところなのかな)
 イベントバトル後には、世界を創りしものと最終決戦になるんですが、もうめちゃくちゃ理不尽に強くてマジで15回くらい戦った。
 最初は運ゲー狙いで左の翼が神曲撃たないことを祈りながら集中砲火で行こうと思ったんだけど、本体の全体攻撃でほぼ一撃で沈められると言う鬼畜仕様。
レベル72くらいじゃダメそうってことで、ルシフェルと同じ位まであげて挑んで辛勝…。本当にアプリゲームか?ってほどにやりごたえのあるボス戦だった。戦闘BGMもとても良かった。
 ちなみに熾天使の神殿は手元にマップ書きながらやりました…迷路かよ。

一番厄介な左翼落としたときこの有様です。急死に一生なシーンばかり

 先にミカエルから聞かされてはいたけど、本人からもレガイア創世神話を聞かせてもらえる。
 この星がまだ「地球」と呼ばれ「カガク」と言う力によって支えられた古代文明が栄えていたこと。人が人を敵と見做し、世界の犠牲者として無数の人間が死んでしまう混沌とした世界に耐えられなかったという。

 永遠に繰り返す善(天使)と悪(魔王)の戦い。その中で人間は常に善の側に立ち、悪を滅ぼし続ける。単純な御伽噺のような伝承を人の生きる意味にして幸福を作り上げ、それを見失わない世界にしたかったということよね。
 この思想に対して、人の力で未来を切り開くんだぜ!というのがカオスルートの思想になると思うけど、本作は主人公自身が新たな偏在者となることで世界を新たに造りかえるニュートラルエンドのような終わり方だった。

 結局この世界を創りしものが誰かというのは分からず仕舞いなんだけど、出立ちと「戦うことを放棄した豊かで小さな国で生まれた」という発言でほぼ日本生まれなのが確定だし、中島朱実が関連した存在なんだろうか…なんて思ったり。

▶︎やりこみ要素

 やりこみ要素は、ひたすらメタい存在だったエイボン絡みのダンジョン。
あとはクリア後要素として合体解禁になる悪魔がちらほら。

 天使の皆様がミューテーション(合成事故)で作れるとのことだったので全員作りました。お美しい…。

何度もロードして合成事故起こるまでやり直した

 隠しボスはこんなメンツで。
 ぶっちゃけラスボスの方が強かったかな〜。テンタラフーが通るので、ひたすらかけ続けて、ランカインを打ちつつクリ殴りで10ターン以内のお題もクリア。

喋り方可愛かった

 図鑑はコンプならず。エンロール序盤のボスにやるの忘れてしまった。

95%。悔しい

▶︎最後に

 アプリゲームだから据え置きともまた違うけど、久しぶりにゲームのめり込んでやりました。理不尽な場面たくさんあって何度も道中全滅しました。エンカ率もめちゃ高いし、やっぱり状態異常付与持ちが怖いよ…笑

 偏在者になって新たな世界を創生することになるんだけど、どんな世界になるのかね。ⅡもⅢもアーカイブスで買ったので落ち着いたらやろうと思います。
 個人的には、結局何も変わらなかった世界になってるんじゃないかななんて予想しつつ。

 ここまで読んでくださった方、ありがとうございました。

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