「教師を志すある学生のつぶやき」

この記事はklis (筑波大学情報学群知識情報・図書館学類)Advent Calenderの6日目(12/6)の記事です!


 記事を書き始めている11月中旬。気温が急激に下がり、体調を崩す人が続出している。私もこの記事を書いている当時はのどの痛み、鼻づまりを訴えていた。
 もう11月も終わるころだが、雙峰祭(学園祭)が終わったことはまだ記憶に新しい。私が所属している演劇のサークルも公演を行い、予想を上回る沢山の人に観てもらい、内部外部関わらず沢山の人にお世話になりながら、私の3年次の雙峰祭は幕を閉じた。

 3年のこの時期も終わると周囲の人たちは「大学の卒業」が見え始め、「進路」について本格的に考える。25卒がどうとか、インターンがどうとか、内定がどうとか。そもそも就職するのか院進するのかとか。ひたすら現実逃避して、学生のままで、若いままで、何か好きなことを自由にやっていたいところだが、時間はそう簡単に待ってはくれないらしい。

 私は1年の時は総合学域群という、大学生という肩書きだけが貼られたところに所属しており、2年からこのklisに入ってきた。理由は「どうやら教育工学を研究している先生がいるらしい」という、あっさりとしたものだ。
 というのも、私はずっと、高校の教師を志している。

”なんで教師なんて目指してんの?”

 そう聞かれることも、これを少し丁寧に包んで聞かれることも、少なくない。そりゃそうだ。教師というのはブラックな職業のひとつとして有名だ。とにかく時間外労働が多く、「やりがい」を売りにしている仕事だ。そんなことはわかっている。じゃあ、なんでそれを分かっていながら目指しているのか?

 聞かれるたびに、「うーーん、なんでだろう?」と頭の中でぐるぐるして、自分でもはっきりとしていない。いつも「まあ、高校の数学が好きだったからかな」とか、ちょっとテキトーに答えてごまかして、流してたり。長々と答えるのもちょっとめんどくさいしね。

 ある時、ふとその答えについて考えたことがある。

 わたしが教師を志したのは、いつからだろう。

 さかのぼって、私が中学生の時。当時の担任の先生はとても熱血な先生だった。おじさんで、サッカー部の顧問で、声がでかく、うるさい数学の先生。自分がちょっと苦手なタイプかなと思っていたが、授業だけでなく、部活にも学校行事にも、何もかも生徒と一緒に全力で取り組み、それを楽しもうとする姿勢が好きだった。
 今思えば、そんな意識とか姿勢を、自分でも無意識にしている気がする。その意識は、そのころからだったように思う。

 その時から、「生徒が全力で取り組むものを応援したい」「近くで支えたい」という気持ちがあり、先生をひそかに志すこととなった。

 じゃあなんで今は中学の先生じゃなくて高校の先生を目指してるのか?という話になるが、その話はやっぱり長くなるのでここでは割愛する。
(理由のひとつに中学生の時よりも高校生の時の方が何となく楽しかった気がするから、みたいな理由があるが……)

 そんな過去を思い返してみて、思うことがある。これは教職の授業を取っていないと分からないこともあるかと思うが、最近は「部活とか進路相談とか、授業以外のことは先生に任せたらアカン!専門家におまかせするぞ〜!(意訳)」(チーム学校?だっけ……)みたいなことをしようとしているらしい。

 そんなの実践出来ていないところがほとんどであると思うが、それを大学1年の初めの方に聞いた私は、少し寂しい気持ちになってしまったような気がする。

 まあ確かに、ブラック職業だと言われている教師の負担を減らすべくこんなこと言っているのも分かるし、それによって教師人口増やそうとしているのも何となく分かるが、授業だけやって帰っていくような先生は、自分が好きだった、理想としている先生像とは少し違うような気がしている。

 こんなことを言うと「お前だけやってろよ!」みたいなことを言われそうで怖い。もちろん授業に専念したい教師もいれば、私と同じような気持ちを持つ教師(または教師を目指す人)もいるだろう。私みたいな気持ちの人はきっと少数派だろうけど、完璧に分けてしまうのもな……というのが正直なところである。

 こんなことを今の時点で考えていたって、どうせ将来その身になれば私も「大変だ~仕事減らせ~給料増やせ~」と言い始めるのだろう。でも、今の段階からそれを考えていても嫌になるだけなので、今は考えないでおく。
 せっかく将来を考えるなら、楽しいと思っていた方が良い。


……klisにも全く関係ない話を長々としてしまいましたが、周りに教職を取っているような知り合いもなかなかいないので、今回ばかりは許してくださいな。

 ここまで読んでくださった皆様、ありがとうございました。以上、「教師を志すある学生のつぶやき」でした!

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