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「やっちゃったわ」を書けるsyudou

syudouの「やっちゃったわ」聴きましたでしょうか。個人的に衝撃を受けたのでその旨を記します。

※この文章はMV投稿前のものです。「曲」のみを受信して書いているので解釈違いがありそう。

・やっちゃったわの「なんか死にたい」

曲調も歌詞も全体的に明確に暗いわけではない。けれども退廃的な、すっごいリアルなもう ”終わる” 人間が見事に表現されている。サビで繰り返される「なんかヤになるガッデム」を筆頭に、全体の歌詞が等身大の私たちの希死念慮を表現しすぎている。全てのことが「なんとなく」、でも人間として「毎日ただ頑張る」。この生き方は「仕方がない仕方がない……」、それを繰り返す。明確に大きい理由はないけどなんか死にたい、いや別に理由がないこともなくて要素の蓄積が大きいから死にたい、の演出が素晴らしい。もうやめてくれと思うくらいバッド入ってる人間を描くのが上手い。曲聴いてるだけで健全な精神状態のこっちまでバッドに入るほど。間奏部分も「oh yeah」の連呼も私たちの心にまとわりついて離れない。それでいて沼ハマで言っていた「歌詞の韻踏みの中に今っぽい言葉を入れて親近感を湧かせる」的な歌詞(マジかよとか)がちゃんと作用して私たちに親近感を持たせる。全ての手法や要素が作用して精神に影響を与えるレベルの曲ができている。すごすぎる。逆にこんなものが書けるsyudouの精神状態が心配になってくる。マジで鬱の人を演出するのが上手すぎて不安だよ……。てか「人間 依存 性 愛の末路」ってよすぎるよすぎるあああああああ

・「やっちゃったわ」の現代性

この現代でこの曲を作れるsyudouは今後とんでもないことになるぞ、とやっちゃったわで観測させられた。このみんなが表現しようとしてしきれない、でもみんな求めている同調の救いを一身に受けるミュージシャンになるのではないかと。現代人の情緒をここまで言語化できるか……。3年後が怖い、本当にとんでもないことになる。syudouは止まることを知らない。

新曲出る度に「好きなタイプの曲だ!」って騒いでるような。あと2番サビ前のところがビタチョコとか必死を彷彿とさせて昔から地続きのsyudouを実感できて良かったです。