Lauge-Hansen分類の問題の解き方(自己流)
整形外科に関わる人なら必ず聞いたことのあるLauge-Hansen分類。
足関節の外傷で使われる分類です。
試験問題に出てくるととても難しいのでコツを自己流で考えてみたので共有させていただきます。
もし違うところや、この方がいいというアドバイスがあればコメント欄にお願いします。Twitterでもいいです。ではいきましょう。
※基礎がある程度ある人向けの記事です。
例えば、足関節の回内、回外、外転、内転の意味や足関節周囲の骨や靭帯の解剖学的知識がないと難しいかもしれません。
Lauge-Hansen分類の画像については今回割愛しています。下記日本整形外科学会HPなどからご覧ください。
コツ1 〇〇-外旋(◯ER)のとき:外外 内内
回外→外果骨折(厳密には前脛腓靭帯)から反時計回り(=前脛腓靭帯→外果→後果→内果)SER
回内→内果骨折から反時計回り(=内果→前脛腓靭帯→外果→後果)PER
(距腿関節を下からみたとき(CT水平断と同じ)に反時計回り)
外外内内で覚えましょう。
4過程あり、Grade4まである
コツ2 SA PAのときも外外 内内
Aが内転かわからなくなる!
→SAd PAb (悲しいsadパブpab)で覚える
または真面目に覚える(回外してたら物理的に内転しかできない)
回外→外果骨折から内果 SA (grade2まで)
回内→内果骨折→脛腓間→外果 PA (grade3まで)
やはり外外内内で覚えましょう
コツ3 距骨が内転(Ad)する時、外転(Ab)する時、距骨がどこに当たるか
外転→距骨が脛腓間に当たる→脛腓間に当たる→脛腓靭帯損傷などおきる PA
内転→距骨が内果に斜め下からぶつかる→垂直に近い斜骨折がおきる SA
解剖図をみて距骨の動きがイメージできますか?
コツ4 内果が横骨折してたら
内果から骨折(回内)だと横骨折する(暗記)
→PERかPA
コツ5 腓骨が近位で折れてたら
その時、内果も横骨折している(暗記)ので、PAかPER (コツ4)
回旋がかかることで腓骨の近位で螺旋骨折
→○外旋。x外転。よって回内–外旋(PER)
ちなみに、一番多いのは?
SER(40−70%)(暗記)
(実際にはPERの受傷機転でSER型損傷がおきるという報告もある)
以上!
では練習問題にいきましょう!
コツ3より、回内-内転(SA)型。
腓骨の遠位骨折あるいはそこに付着する外側の靭帯の損傷があると予想される。
答え:c、d 診断:SA型stage2
外旋でありコツ1を想起。
重症と書いているのでstage 4のことだろう。
CDEはいずれも外旋外力で生じることが予想される。
Aは脛骨骨幹部骨折はきたさないのでx
Bは腓骨の遠位骨折のことであり、SERなら正解。PERなら不適(コツ5)
SERだと答えはBCDE。PERだとCDE。
答え:CDE 診断:PER型stage4 (なぜSERでないかは作問者のみぞ知る)
横骨折ときたら回内型(コツ4)
PAかPER
PERだと回旋力で腓骨は斜骨折になるはず
→PERではなくPA型だとわかる
PA型の特徴を選ぶ。距骨は脛腓間にぶつかる
→A
答え:A 診断:PA型stage 3(腓骨骨折があるので3)
足部が固定された状態(体重を負荷した状態)で生じた足関節外傷に用いる分類である。AO分類やWeber分類などを用いる。
答え:E
最後にまとめです!
・外外内内:回外→外果骨折、回内→内果骨折から
(SERstage1は前脛腓靭帯、stage2が外果)
・横骨折→PERかPA
・内果の垂直骨折→SA
・腓骨の近位斜骨折→PER
・足が固定されて荷重がかかった状態で受傷したときに使える分類である。それ以外はAO分類などを用いる。
ではまた
整形外科はむでした
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