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チャイム


【おれ・・・また待ってるよ】


いつもの様に神社で遊んでいた
木の葉を集めて山にして
その中で隠れて

「この葉隠れの術だ」

でも出て来てもそこには誰もいない
今度は狛犬にまたがり

「走ってー!」

大声で叫んで笑っていた
そんな毎日を過ごしている時

「ねえ、何して遊んでいるの」

1人ピンクの服を着た
女の子が話しかけて来た
少し鼻水を出しながら
不思議そうな顔で
こっちを見ていた

【おれリゲルだよ】

「あたしも一緒に遊んでいい?」

【いいよ!でもこっからここまでおれの縄張りだからな】

そして別々に遊んでいたけど
いつしか高鬼とか
かくれんぼして
仲良く遊んでいた

夕日が見えて
ゆうやけのチャイムがなると

「あたしかえるねー!またあそぼー」

女の子は神社の横にある
身長と同じ位の壁を乗り越えて
帰って行った
見た目は・・・
ワンパクな女の子
元気で活発で
なのに何かトロくて
鼻水をよく垂らしていて

それからよく
遊ぶようになっていった
今度は近所の犬を相手に
手を繋いで近寄り
吠えたら走って引き返す
くだらないけど
それが楽しくて

今度は踊りの見せあい
交互に踊りを披露して
どっちが上手とか
ここがこうとか

そしてまた夕日になり
チャイムがなる

「ねえ、リゲルちゃん。あなたのおうちは何処なの?」

え・・・おれのおうちどこって・・・どこだろう

【おれな、あっち方だよ】

何故か適当に指をさしたんだ

【おまえはどこなんだ?】

「あたしはそこの壁の向こうに見えるおうちだよ」


そしてまた
チャイムが鳴り、壁を乗り越えて家に帰る


ある日
1人神社で遊んでいると
見た事ないおじいちゃんが
近寄って来た

「なあ僕、喉が渇いてしまってな」

【そこの水あるよ!】

神社の禊の水
普段は止まっているのだが
裏手の下にある栓を
ひねると水が出る仕組み

【ほらおじーちゃん、水出たからのみなよ】

するとおじーちゃんは
笑いながら

「おーおー、君は凄いな、神様みたいだな」

【神様?おれ神様じゃないよ!リゲルだよ!】

「そーかそーか、リゲルくんか、ありがとう」


何故かずっとはっきり覚えている

「おーおー、君は凄いな、神様みたいだな」
【神様?おれ神様じゃないよ!リゲルだよ!】
「そーかそーか、リゲルくんか、ありがとう」

それから暫く
女の子は遊びに来なかった
いつもの様に
1人で遊んでいるけど
なぜか淋しくて

あの屋根の見える
家だから言ってみよう

そして家にいくと
女の子は出て来て

「あのね、今日は忙しいから遊んじゃだめだって
遊ぶの明日でもいい?」

【うん!わかった!】

そして次の日

なんか心ワクワクして
女の子の家に行った
やっと遊べるぞ
今日は一緒に川に行こう

そして彼女の家に着くと


家には何もない感じに

「え・・・・どうしちゃったの」

玄関も開いていて
窓も開いていた
でも家の中は
何もない感じに

そして家の裏手に回ってみると
1人のおばあさんが家を掃除していた

【ねえねえ、おばあちゃん、ここに居た女の子は?】

「あー、今日の朝に引っ越したんだよ
大阪に引っ越すって言っていたよ」


【おおさかってどこなの】

「ちょっと遠い所だね~」

【そっか・・・わかった】

でも・・でもね
おれは淋しくなかった
だっていつも1人だったから

おれはいつも1人で遊んでいるから


「ねえ僕」

「なーに」

「そういえばお手紙置いてあったよ、多分僕に書いたお手紙じゃないかな」

「リゲルちゃん、きょうもあそんだらだめだって
おでかけするから、かえってきたらまた神社いくからね
待っててね」


うん・・・待ってる



おれ・・・待ってる


俺はこんなんだから、最近に新海監督を知った
そして、同じ匂いを感じる
多分・・・同じなのかな

それが妄想でもはずれでも構わない

天気の子、君の名はを見た時
何故か頭に感じるインスピレーションが降った
何かを感じる
なんだろう・・・・

桃太郎が隠れている
そう感じた
別に何処にもそんな描写はないし、言ってもいない
だけど俺には感じるんだ

そして彼は批判も多い監督と言うのを知った
とてもわかる。凄くわかる
なんでかと言うと、それは意図しているから

多分ね、新海監督はこんな感じなんだと思う


【ほれ、つまんねー作品を作ってやったよ!ばーか】と


こんな気持ち、誰も理解出来ないよね

君の名は
最後は隕石で地球丸ごと破滅とかにしたかったんだろうなって感じる
それで批判が来たら、両手を上げて喜んだんだろうな

今日から公開のすずめの戸締り
さっきインスタで見たけど、3.11?の描写があるらしい

それには正直・・・・うん、そうだよねと俺は頷いた

【アメノウズメです】なんて言えば君らは楽しいんだろ
だから言ってやるよと、心の声が聞こえる

あんたこれ桃太郎だよね?なんて言ったら
どう反応するんだろう


正直に、俺がこの監督の好きな作品は

「秒速5センチメートル」

さっき見終えたけど、最高の作品だった
これも多分、批判と非難殺到なんだろ

本当に膝から崩れ落ちそうな程、最高だった

でも世の中は、映像美、美しい、アニメを越えたとか
本当はあなたイライラしているんだよね

でも世の中はきっと、君の名はがいい
天気の子がいい

そして新海監督のコメントを見た

【批判はしたければすればいい】

【天気の子はサービス、すずめの戸締りもサービス】

俺はニヤってしたよ
多分、この流れだと
次はドッカーンと来て、姿を消すのかな

いや、評価が上がるかもね

宮崎監督も、トトロを出した時に感じていたと思う

「オメーラの為に作ってやったぜ」と

だから態々あんな事件を元に作ったのは、人を鼻で笑っていたから
震災の描写を入れたのも、隕石も
鼻で笑っている姿が見えるよ



俺が消した沢山の動画
監督が見たら、大笑いだったんだろうな

でもね、監督

世の中数字じゃないんだ
求められている物を出しても、自分を拭えないんだ
だから俺はここに存在している

それは回りに皆が居たから

確かに、動画だって今じゃ2000回数しかいかない
求められたものの頃は、10万回なんてざらだし
YouTubeだけで生活が余裕で出来た
でもそれじゃ、ただのYouTuberじゃんね

本当に伝えたいのは、みんなが大っ嫌いな「愛」でしょ
そしてendはないんだ
愛はゴールを映すのではなく、過程が全てなんだと

みんなはすぐにゴールを欲しがる
結果は、結末は
でもそんなの関係ないんだ
その過程が全てなんだ

だから秒速センチメートルは俺にとって最高の作品なんだ

でもさ、それじゃ
死ぬ間際に「あれ、やっておけば良かったな」って後悔するだけだ
どのクリエイターも、最後の作品で
自分を表している

ドラえもんもそうだった

宮崎駿もそう
奥さんに許可を得てないとか
もう俺は年寄りだから好きな作品を作る

逆を言えば、好きな作品なんて作ってねーよって裏返しでしょ


それじゃつまらなくね

俺も金は欲しい
金さえあれば、こんな貧困脱出できる

でもね、貧乏でも

みんなの愛は温かいんだよね

この前の旅もそうだった
行く先々で
「今日もありがとう」
「この場所に出会えてありがとう」って

入れ墨入れたヤンキーが呟いているんだぜ


今回の旅のおすすめは!?

「空き地と田んぼです」なんて面白いじゃん

おかげでnoteもインスタも投稿できひん
まさかの空き地とかただの道路とかさ
でもそれでいいんじゃないかな
求められているものより

自分が好きなものを出して、求められれば
それが少人数でも

だからブレスレットも、オーダーはやらないんだ
自分が作りたいものを作る


ま、そんな事を言いながら
俺もこっちの垢で投稿するのは

同じ匂いなんだろうね

新海監督さん、予告通り
次は自分の作品を書いてね
楽しみにしているよ

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