ご相談 その23. 絵本の執筆に行き詰まっています。(ダンデドンダディダダディード)
すみれさん。なんと高校生の時から、読んでいただいていたのですね!
ありがとうございます。
絵本作家の夢、実現させましょう!
今回は八幡様とお話しをする前に、ちょっと僕の体験談を紹介させてください。
僕の営業マン時代
僕は若い頃、保育教材の営業マンをしておりまして、とある地方の幼稚園や保育園をぐるぐると回っていました。
ある日、上司から命じられたのは、競合他社と比べると勢いが弱かった絵本事業のテコ入れ作戦。
上司:「鈴木、時代は絵本や! 大々的な絵本キャンペーンをやるぞ!」
僕:「やりましょう!」
上司:「オレが欲しいのは、売れる絵本のリストや!」
僕:「いいですね。僕も欲しいです!」
上司:「アホか、お前が作るんや! これから人気が出る絵本。お前ならええのん見つけてこれるやろ!」
はい! と会社を威勢よく飛び出した僕ですが、営業車に乗り込んだ途端、絵本についてはまったくの素人だということに気が付きました。カラスもアホウと鳴いています。
ならば! と僕は、園長先生や主任先生、給食のおばちゃんにまで、これからどんな絵本を子どもたちに読ませたいかをインタビューし、生のニーズを集めることにしました。
知れば知るほど、大人たちの絵本への期待が相当大きいことが分かってきました。
当時は「情操教育」と言うキーワードがもてはやされていた時代で、子どもの心を豊かに育てるには、こうしたほうが良い。ああしたほうが良い。と、喧々諤々な状況でした。
みんなの意見の中に答えがあると信じてヒアリングを始めた僕ですが、蓋を開けてみれば、あまりに多くの意見がありすぎて、逆に煮詰まってしまうという事態に陥りました。
そうです。その時の僕は、今なら分かりますが、「本当の目の前の人」を忘れていたのですね。
それに気付いた僕は完全に路線変更。保育園で子どもたちに直接教えを請うことにしました。
子どもの声
僕:「ねぇねぇ、絵本は好き?」
男の子:「うん。しゅき〜。」
僕:「どんな絵本が好きなの〜?」
男の子:(少し考えて)「う〜んとねえ、なみだがポロンって、おちる絵本がしゅき。」
僕:「え? 悲しい絵本が好きなの?」
男の子:(首を振って)「ちやうよ。胸がぎゅうっとなって、なんでかわかんないけど、ポロンって落ちてくるのがしゅきなの。」
これは衝撃の情報でした。涙が出るほど子どもの胸を打つ絵本が、たしかに存在する!
残念だったのは、その子は絵本のタイトルはわからない、とのこと。でもきっと大丈夫! 僕は「胸がぎゅうっとなって涙がポロンと落ちてくる」そんな絵本を求めて、そこらじゅうを探しまくりました。
本屋さんを探してもこれといったものがなく、図書館に行っても人気作品は常に借りられてしまっていて、見当たりません。ポロンと涙が落ちる絵本。実はなかなかに難しい課題でした。
そんなある日、集中力も欠けていたのでしょうか、僕は幼稚園のブランコの修理をしている時に手順を誤り、左手と唇に大怪我を負ってしまいました。
流れる血をハンカチで抑えながら病院に行って、救急で数針縫う処置をして頂き、お薬の処方を待っている時です。
同じ待合室で座っていたお母さんと年長さんくらいの男の子が、長椅子の横に置いてある小さな本棚の中から、絵本を取り出しました。
最初は子どもがお母さんに読んであげているようで、本の絵を見ながら指さして「きゃはっ」などと可愛く笑いながらだったのですが、だんだんその子は真剣な面持ちになっていき、読み終わった後は顔を歪めました。
そしてなんと、ポロリと涙を落としたのです。
その光景に僕は目がまんまるになりました。そして心を落ち着けて、ゆっくり立ち上がり、その親子のそばにいきました。
そして挨拶をして、本の名前を聞きました。涙目の男の子は、ブルブルだよ、とだけ言ってくれました。
ブルブルとは、ライオンの名前です。本の正式な名前は、「やさしいライオン」。文も、絵もやなせたかしさん。あのアンパンマンの作者ですね。
男の子は「はいどうぞ」と言って僕に本を渡してくれました。読み進めると、僕が小さい頃に読んだことのある本だということがわかりました。
なんとそれも、僕が喘息の病気で通っていた病院に置いてあった本だということを思い出したのです。
そのままむさぼるように2 回、その本を読んで、2 回とも、涙してしまいました。
絵の技術は、とてもうまい! と言えるものではありませんが、心の中に届く優しいタッチ、ライオンとワンコのキュートで愛らしい表情と、シンプルで胸を打つストーリーと文章が、スーッと柔らかく、心に入ってきました。
そして僕は思いました。
「この絵本。しゅきだ。。。」
僕は傷の痛みも忘れて、この本を絵本キャンペーンのリストの中に入れるべく、筆圧強くノートにメモしました。
後日の営業会議。
これは新しい作品ではない、ということで、社内の販売商品としては選定されませんでした。でもこの本に心を打たれた僕は、営業先の園長先生には僕の教材会社ではなく、他の教材会社を通して注文してもらおうと働きかけたのを覚えています。
子どもたちみんなが感動してくれるという確信があったからです。
今なら、amazonのunlimited(読み放題サービス)でも読めるようです。人によっては好き嫌いがあるかもしれませんが、よろしければ参考に読んでみてください。
絵本を書くために
八幡様:「あれは驚きましたね。」
僕:「はい、子どもからは学ぶことばかりですね。すいません。自分の話を長々としてしまいました。 質問、良いでしょうか?」
八幡様:「どうぞ。」
僕:「僕も昔、児童文学研究会に入っていて、絵本を書きたいなと思ったのですが、文才も絵心もなく。結局人形劇バカになって、絵本を書く事は諦めたクチです。
絵本作家になるために、これからどんなことをしていけば良いのでしょうか。
今、子育てでお忙しいすみれさんに代わって、その辺のことをお伺いしたいと思います。」
八幡様:「およそ人の心に届く芸術は、物語があってこそ大きな広がりを見せます。絵画は特に、物語ありきで作られています。逆に、そうでない場合は、伸び悩みます。」
僕:「伸び悩む、とは厳しいですね。なぜそう言い切れるのですか?」
八幡様:「みなさんもご存知のはずです。身近な例で言えば、商売も同じです。はじめに物語があってこそ、愛のある商品ができてくるのです。
こんな商品を作りたいな。作ってみよう。ではなく、作りたい!描きたい!と思ったら、すぐそこで、なぜ? を問うのです。」
僕:「なぜ、を問う・・・。」
八幡様:「絵本の場合、誰のために、何のために、どうしてそれを描きたいのか。自分の中で、答えが出るまで描かないことが重要なのです。
商品も、その答えがないのに、なんとなく作ってしまっては、その中に乗るエネルギーが軽くなってしまいます。後から注入することも可能ですが、最初から入っているものには敵いません。
人の心に必ず届く物語を揃えた状態で商品を開発しなくては、絵を描かなくては、大切なものが入っていかないのです。」
僕:「その大切なものとはなんですか?」
八幡様:「それは、思いやりです」
僕:「そ、それって当たり前のように思えるのですが?」
八幡様:「そうです。しかし、相手を思いやる心の力は、そう簡単には出て来ません。」
僕:「お言葉ですが、僕はそうは思いません。
例えば、すみれさんだったら、子どもたちに対し、毎日が思いやりの連続だと思います。
例えばそろそろお腹が空いてきた頃だろうから、用意してあげなくっちゃね。遊び疲れて眠そうになってきたな。お昼寝の時間だな。今日も泣いてるわ。そんなに大声出したら、喉が枯れてしまうよ。そうだ。喉が枯れないようにお水用意しておこう。
みたいな感じで、子どもたちに対していつでも愛情を注いでるんだと思います。」
八幡様:「それは思いやりではありません。」
僕:「はい問題ハツゲン! 人への思いやりって、相手のことを考えて、相手が喜ぶ行動をすることですよね?」
八幡様:「思いやりと言うものは、お互い様です。」
僕:「え? あ、これも、双方向じゃないといけないと言うことでしょうか。」
八幡様:「その通りです。一方的な思いやりは、ただの押し付けです。優しさではありません。」
僕:「ええっと、ちょっと消化するお時間をください。いや、消化というか、反省する時間が欲しいです。
今まで僕は全部間違っていたかもしれません。良かれと思ってやっていた事は、押し付けだったのかもしれないです。。」
八幡様:「全てが押し付けだとは言い切れませんが、そう思うのであれば、考え方は改めていきましょう。
思いやりと言うものは、相手があってこそ発動されるものです。相手が喜ぶかどうかは分かりません。しかし、相手が喜んでくれるように思って、行動に移す事はとても尊いことです。
しかも、相手に気づかれないように、そっと心を尽くすことが、奥ゆかしくて清々しい時もあります。
しかしそれで終わってしまっては思いやりではなくなってしまうのです。相手が、自分を思いやってくれたことに対する感謝の思いやりを返さねばならないのです。
思いやりの応酬ができてこそ、初めて、思いやりと言う言葉が成り立ちます。」
赤ちゃんの思いやり
僕:「っくー。難しい。。。あ、素朴な疑問なんですが。赤ちゃんは、いや子どもと言ってもいいですが、相手の思いやりに気づくのでしょうか。
しかも、思いやりを返すことなんて、できるんでしょうか。」
八幡様:「アニキは、赤ちゃんを見てどう思いますか?」
僕:「可愛くて仕方がないです。赤ちゃんが笑っていると、僕も笑っちゃいます。何もしなくても、見てるだけで幸せな気持ちになります。」
八幡様:「それが答えです。赤ちゃんは笑顔で、その爛漫な声で、その柔らかい感触で、思いやってくれているのです。
子どもは、親の気持ちをわかっています。親が発する言葉の意味も、その態度から見える思いも、その笑顔やその涙から、心で察しているのです。
どうせわからないだろうからといって、汚い言葉を吐いたり、人を蔑んだ言葉を使ったりすると、成長するとやがてそれを真似していきます。よく観察をしている証拠なのです。
そして親が発した思いやりに対し、子どももちゃんと思いやりで返していきます。もちろん、子どもたちも忙しいので毎日返すことができないかもしれません。
しかし、自分のできることを探して、少しでも親からの思いやりに対するお返しの思いやりを行動に移しています。それに気づいた時、親としては再び思いやりで返せばいいのです。」
僕:「なるほど・・・。しかし絵本の話が、気がつけば思いやりのメカニズムになっていますね。八幡様。いつも思うのですが、本題にはいつ入るのでしょうか?」
八幡様:「いつも言いますが、既に入っていますよ。では、私が今言ったことを踏襲して、絵本の物語の原作を作ってみましょう。」
僕:「えええっ! いやいや、またそうやってスタンドプレイする! それこそ思いやりの押し付けじゃないのでしょうか。」
八幡様:「押し付けになるかどうかは、これを読んだ後の、すみれさんの考え方次第になります。私からの思いやりは、きっと受け取ってくださると思っています。」
僕:「な、なるほど・・・。分りました。では、八幡様、絵本の原作ですね? よろしくお願いいたします。」
八幡様:「喜んで。」
ダンデドンダディダダディード
原作・八幡
今日のママは、久しぶりに出張から帰ってくるパパに喜んでもらうため、そして美味しいご飯を作るため、朝から慌ただしい。
お掃除をしたり、マニキュアを塗ったり、服を着替えたり。
時計を何度もみながら、いまか今かと待っている。
準備万端整ったと思ったら、あれ? 僕の存在を忘れてる?
僕、カゼひいてるんだけど。おはなもズビズビなんだけど。
僕は一人で遊び続けるしかない。ママは僕が飽きないように、ぬいぐるみの親子セットを時折り持ってきて交換し、ニコッと笑う。これで遊んでおきなさいと言わんばかり。
僕はまんまとそれに乗り、ぬいぐるみの親子でお話しさせるんだ。
母馬が言います。
「デエデエ、ダンデドンダディダダディード?」
小馬が答えます。
「ダッデババノゴダボン」
僕は自分の声にギョッとした。いつも喋ってる言葉が出てこないじゃないか!
待てよ、ひょっとすると、僕は宇宙人に変身したのかもしれないぞ。(鼻が詰まってうまく発音できないだけ)
ママは「ゴダボン?」と笑って言いながら、新しいぬいぐるみを持ってきてくれる。
ゴリラの母子だ。
母ゴリラが言います。
「デエデエ、ダンデドンダディダダディード?」
子ゴリラが答えます。
「ダッデババノゴダボン!」
なんてすごいんだ。やはり僕は新しい言語を生み出している。
しかも、この親子はちゃんと会話が成り立っているじゃないか!
ママがお化粧台から、
「ねえねえ〜! それなんて言ってるの? ダンドダンドドディード???」
僕は、こう答える。
「ジガウ! ダンデドンダディダダディード!」
そうか。
ママは僕の言葉がわからないんだ。やっぱり僕は宇宙人になれたんだ!
魚眼レンズの広角で見たように、世界が宇宙になっていく。
どれを見ても、宇宙。部屋の中が星でいっぱい。
うわ。浮かんでる! 部屋のものがぜんぶ、無重力になっていく!
ママが言った。
ママ:「ねえ。この服って可愛いかなあ。似合ってる?」
そこに電話がかかってきた。パパから。ママはウキウキしながら取ったんだ。
なのに、だんだん声は暗くなっていき、最後は聞き取れなくなった。背中にはブラックホールが出来始めている。やばい。こういうときのママは触っちゃダメだし、見てもダメ。
きっと、パパが帰ってこれなくなったに違いない。
期待が大きかったぶん、ママの落ち込みはひどい。髪は乱れて、ひたいに手を当てて言った言葉。
「あれ? あたし熱があるかも。あああ〜。」
確かに、顔が赤い。思い返せば、朝からずっと赤かった。そうか。僕がカゼをうつしたのかも。ママごめん。
ママはソファにぐったり。何もしたくないみたい。そりゃそうだよ。パパのばか。
ママを助けなきゃ。心がポッキリ折れてる今、僕が元気づけてあげなきゃ。僕が熱出した時って、どんなだっけ。ママはいつも。。。
そうだ。
回想:まずは神棚にパンパンしてた。。
僕:ママのカゼが早く治りますように。
回想:次は、ベッドだ。僕のベッドを綺麗にしてくれてた。
僕:僕も、ママのベッドを綺麗にして、ママの大好きなラベンダーのアロマシュッシュをサービス。
回想:それと、力水(おばあちゃんにもらった井戸水)! 僕に飲ませてくれるママの顔の心配そうな顔も大事なエッセンスだ。
僕:背伸びして冷蔵庫の力水をコップに汲んで、ママに運ぶよ。
こぼさないように、そっと、そーーっと。ママは、僕の行動を眺めていたけど、気付いたみたい。コップをゆっくり差し出す僕。それを受け取るママ。唇を真横にぎゅっとして、目にはこぼれそうになってる涙。鼻からも涙。
僕:「おびずどんでで。ばば。」
涙と鼻水でくしゃくしゃになったママは笑顔を作って言った。
ママ:「アダダッデ、ダンデドンダディダダディード?」(あなたって、なんでそんなに可愛いの?」
「ダッデババノゴダボン!」(だってママのこだもん!)
二人とも、宇宙人になった瞬間だ。
そこにパパが急いで帰ってきた。
パパ:「やっぱり! 電話の声がいつもと違うと思ったんだ。熱があるのか?」
ママ:「アダダ、ジゴドバ?」
「仕事? それより君の体の方が大事だろう!」(解読できるパパはすごい)
ママ、ますます泣く。僕、ますます笑顔。
パパ:今日は僕が晩飯作るから。きのこ雑炊だぞ。君は寝てなさい。
パパと目が合う。突然ティッシュが覆い被さってきた。
パパ:「はい、ふーん!鼻かんで!」
勢いに押されてチーンとかんだ僕。
「ズビズビズバズバーーー!」
人間に戻れた僕。ママの手を握ってこう言ったんだ。
「ママの服、可愛いよ。似合ってる!」
おわり
物語のコツ
僕:「おもしろかった〜! これぞ、親子の思いやりの応酬だ。絵もいろいろと思い浮かびますね!」
八幡様:「大切な事は、作者自身が物語の中に入って楽しむことです。
物語を考えるときはこのように、ご自分の身近な話題からスタートさせると良いと思います。
子どもの事、お父さんの事、おばあちゃんの事、友達の事、飼っている動物のこと。周りには題材がたくさんあります。一つの題材を拾ったら、心の動きをどんどんデフォルメしていくのです。
ストーリーを作るときに大切な点です。これが、物語を面白くするエッセンスになっていきます。」
僕:「デフォルメが物語を面白くするエッセンス・・・。」
八幡様:「ただ、あったことを淡々と書いていくのでは物語にはなりません。物語は、読む人がいてこそ物語になっていきます。
読む人は、心を躍らせて、弾んで、悩んで、楽しんで、どんどんその世界に引きずり込まれていくわけです。読んでいて心地よい形に変形させていく作り手の遊び心が、エッセンスになっていきます。」
僕:「参考になります。ただ、色々変形しすぎると、わざとらしくなってしまう可能性もありますよね。」
八幡様:「わざとらしくなっても、良いのです。書いた後、見直しをします。」
僕:「でも絵を描いたら直すのは大変ではないですか?」
八幡様:「絵はまだ描きません。まずは、文章。物語の推敲を徹底的にするのです。
もし文章的におかしいところがあれば直します。物語の順番がしっくり来なければ、それも直します。最初に考えていたタイトルと、物語の内容が違ってくる場合もあります。その場合、タイトルも熟考します。」
僕:「で、いよいよ絵を。」
八幡様:「まだ絵は描きません。」
僕:「いつ書くんですか?」
八幡様:「描きたくなってから描くんです。」
僕:「え? じゃぁ、もし物語が出来上がったとして、まだ描きたくない時は、描かないで良いのですか。」
八幡様:「はいそうです。描きません。ほとばしってから描き始めます。」
僕:「ほとばしってから? じゃあ例えば、もし、もっと物語を作っておきたい! とほとばしった時は、絵を描かずに、別の物語を作っても良いのでしょうか?」
八幡様:「そういうことです。ほとばしった方を、選んでください。
ほとばしると言うのは、もうどうにも動きたくて、動きたくてしょうがない状態です。思いも考えも、自分の手までもうずうずしてきます。絵は、うずうずしてきたら、一気に描き上げていきます。」
僕:「そうか、なるほど。絵を描きたくなる気持ち。それが大事なのかもしれませんね。」
八幡様:「反対に、物語は、書き終えた後、熟成させるのがよろしいかと思います。」
僕:「あ、それもわかります。書き終えた後に、1 日寝かせるだけで、足りなかったものが見えてきたり、いらないものが見えてきたり。さらに、人に読んでもらうことによって、ますます深みが増していきますよね。」
八幡様:「そうです。その時は見えなかったものが、後々熟成させることにより、しっかり見えてくるものなのです。」
僕:「分かりました! もしかするとすみれさんは、物語も絵も、一緒に考えようとしていたのかもしれませんね。
ちょっと今回のコツをまとめます。
絵と文章は別々に考えて良い。
物語は大げさに演出すること。
わざとらしくてもいいからどんどん書いていくこと。
そして書き終えたら、熟成させること。
絵が描きたくなるまで放っておくこと。
描きたくなったら、そのほとばしる力を存分に使って描ききること。
こんな感じでしょうか。」
八幡様:「はい。それができれば、面白くなってきます。ネタ帳も増えていきます。」
僕:「ネタ帳!」
八幡様:「普段の生活で、感動したこと。他愛もない会話でたくさん笑ったこと。大切な人を失うことで、気づいた深い愛情など。全てが、あなたの絵本のネタになっていくはずです。」
僕:「すみれさんの絵本、読んでみたいな〜。もし書けたら、ここで紹介してください。誰かの目に留まれば、そこから何かが生まれるかもしれません。」
八幡様:「絵本と言うものは、ただ出すだけでは爆発的に売れる事はあまりありません。
しかし、誰もやったことのないきっかけと、誰も聞いたことのないようなやり方で、絵本をたくさんの人に見ていただくための手法を見つけましょう。
画期的なものであればあるほど、話題になっていくはずです。話題になれば、それを読む人は必ず増えます。
今の世の中の最新のマーケティング術を使えば、おそらくあっという間に広がっていくことでしょう。
しかしそこでやはり重要なのは、盤石な物語です。しっかり吟味しながら、楽しみながら、どうぞ考えてみてください。」
おわりに
すみれさん。いかがだったでしょうか?
もしよかったら、参考にしていただいて、八幡様が考えた物語も、どうぞ自由にこねくり回してみてください。
もちろんセンテンスをこのままリアルに使って下さっても構いません。
楽しみながら、子育ても面白がりながら、ネタを探して毎日を過ごしてくださいね。
今回は僕も、ロードムービー原作創作のヒントになりました!
ご質問ありがとうございました。
ではまた次回、お愛しましょう♡
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