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おりおりいっぴつ #031 (外国語が話せないからわかること)

文化の違いなんて

笑顔の前では無くなるのよ


僕は、英語を話せません。韓国へ仕事に行っても、韓国語も話せません。ではどうやってコミュニケーションをしているのか?

最近では、同時通訳ソフトと、大きなジェスチャーと、笑顔の日本語です。

八幡様には英語を学べと何度も言われましたので、単語だけはなんとか理解できるようにと中学生英語は少し勉強しなおしましたが、覚えられず挫折。

英会話の練習アプリも紹介されてやってみましたが、挫折。

ならば究極の初級者レベルからはじめようと、子ども用の「歌で覚える英会話」の音声を購入し、聞いてみましたが、挫折。

結局気付いたのは、自分の中で「英語を習得しなくてもなんとかなる」という変な自負があること。それが勉強をストップさせていると知るまで、たくさんの挫折を経験したわけですね。

でも、今はもう、多分どの国の人とでも喋れます。なぜなら、恥ずかしくないからです。

外国で話した相手が、僕は日本語しか喋られない人だとわかった途端。相手はジェスチャーを交えて話してくれますし、なんとなくわかるような英語に切り替えてくれるし、どうしてもわからない場合は、絵に描いてくれます。

きっと、目の前にいる笑顔の日本人に対し、何をどうすれば伝わるのかを懸命に考えてくれて、僕を驚かせたいし、喜ばせたいし、分かり合えた時にハグしたいのです。

僕と話している人は、最後はみな、喜んでくれます。満足感というものでしょうか。

言葉を知らない赤ちゃんが、自分の言葉を理解してくれて笑ってくれた時の至福感のようなものが湧き上がったかのように、僕も、相手も、お互い笑顔でバイバイとなります。

こうして、日本人と外国人。異文化と異文化の相互理解は、言葉があればもちろんスムーズですが、言葉がなかったとしても分かり合えるものです。

最近の八幡様は、僕が頑なに英語を喋らないのを見てこう言います。

「いっそのこと世界中を旅をして、人形劇で日本文化を伝えてみてはどうですか?」

なるほど。面白いですね。できそうですね。

と答えると、

「旅する人形劇企画を文化庁に出してみなさい」

と。

文化庁〜〜〜!? とは思いましたが、そういえば赤鬼ゴンちゃんも、人形浄瑠璃からヒントを得て作った人形です。外人さんが、赤鬼ゴンちゃんに会いに日本に来たくなるような可愛い動きで、世界をめぐって歩き、地元の人たちと日本語で交流すること。やってみたいな〜。

「奈良の東大寺を思い出してみなさい」

と言われた時に、僕の中でピカっと光りました。そういえばコロナ前。東大寺の南大門前から、赤鬼ゴンちゃんと、二月堂まで練り歩いたことがあったのです。その時、観光客の外国人はみな、近寄ってきて声をかけてくださって、写真まで撮ってくれて、笑顔でバイバイ。

そうか、これだ。

日本の人形劇文化の優しさとしなやかさは、人の心にダイレクトに届きます。しかも、いつでもどこでもストリート人形劇で楽しんでいただけます。これなら、可能かも。

異文化なんて、人形がもたらす愛ある笑顔があれば、違和感はなくなるんだ。

赤鬼ゴンちゃんを演じ始めた約10年前につけたタイトルは、

「鬼のゴンちゃん一人旅」

です。今こそ、やらねば!

今日も、あなたに幸あれ。

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