ご相談 その29. 人間関係に疲れ、死んでしまいたいです。 (後編)
やまゆりさんからのご質問にお答えする、後編です。
やまゆりさんは、子どもの頃から人間関係で苦労をされてきて、大人になった今も、職場で上司や先輩の心ない態度に悩んでいらっしゃいます。
自分が舐められたり下に見られることの改善方法を求めていらっしゃいますが、疲れにともない、辛い思いを抱えていらっしゃいます。
前回の八幡様との会話、最後はこんな感じでした。
では早速、ご回答の続きをいただきましょう。
八幡様、どうぞよろしくお願いいたします。
毒の処理方法
八幡様:「復讐ではありません。トゲトゲした言葉から毒だけを取り出し、漬け込んでおくのです。」
僕:「つ、漬け込む?」
八幡様:「時間をかければ発酵して毒は抜けます。抜けるどころか、逆に美味しい珍味になっていきます。」
僕:「ああ。なんかそれ、わかります! 発酵玄米もそうですし、たしか、フグの卵巣のぬか漬けも同じ原理だったような。。。」
八幡様:「さすがアニキは美味しいものに詳しいですね。」
僕:「おかげさまです。で、人間でいうと、毒は話のネタになるってことですね?」
八幡様:「そうです。ネタになるということは、それは誰かの傷を癒したり、誰かの不安を解消したりすることのできる薬にもなり得ます。」
僕:「なるほど。で、そうこうしているうちに、トゲの簡単な抜き方や、毒自体の抜き方、ため方や、重くなった気の抜き方なんかもわかってくるのかもしれませんね。」
八幡様:「そうです。そして、やまゆりさんは、全く悪くありません。」
僕:「お、2回目。そこ、強調されていますが、なぜでしょう。」
八幡様:「何度も繰り返して唱えることを推奨しているからです。では、アニキもリピートアフターミー。」
僕:「やまゆりさんは悪くない。」
八幡様:「もっと強めに。」
僕:「やまゆりさんは、悪くない!!」
八幡様:「そうです。やまゆりさんは、舐められているのではなく、誤解されているのです。」
僕:「誤解、ですか!?」
八幡様:「本当のやまゆりさんの姿が見えないので、周りの人は探っています。試されています。押されています。
どんな対応をするかを、確認しているのです。」
僕:「じゃあ、現状はやまゆりさんのその対応が?」
八幡様:「誤解を招いている原因になります。
さてアニキに質問です。
会社の人たちは、なんのために仕事をしていますか?」
僕:「あ。それは、大きくいうと2つですかね。お給料と、社会貢献です。」
八幡様:「おっしゃるとおりです。では、お給料をもらうためには、何が必要ですか?」
僕:「それはもちろん、会社の売り上げですね。」
八幡様:「そうです。会社で働く方は、会社の売り上げを立てて、社会に貢献するために存在します。
逆に、それができない人を排除しようとする動きをするのが人間です。」
僕:「やまゆりさんにはそれができないというのですか?」
八幡様:「できないどころか、できすぎてしまうのです。」
僕:「そっか、逆に優秀過ぎて!」
八幡様:「優秀なパフォーマンスのためには、必要なことがあります。それは前回お話ししましたね。」
僕:「ええっと、あれだ。会社!」
八幡様:「そうです。つまり正しい環境が必要です。」
僕:「正しい環境・・・。でもそれって、なんというか、受け身というか。自分じゃどうにもならない部分なんじゃないですか?」
八幡様:「いいえ。環境は自分で作ることができます。」
僕:「ど、どうやって?」
八幡様:「周りからお試しされる必要をなくせば良いのです。」
僕:「はい、まあ、それはそうなのですが。でもどうやって?」
八幡様:「やまゆりさんの能力が、一体どういうものなのか。仕事で何が得意で、何が不得意か。
それをまだ隠した状態でいるから、周りは試そうとするのです。」
僕:「あ、つまり、やまゆりさんの正しい姿を知られていない、ということなのですね?」
八幡様:「そういうことです。」
僕:「でもそれにしたって、なんでわざわざお試しをするのか、理解に苦しみますが・・・。」
八幡様:「いいえ。そのお試しは自然な流れです。
そのお試しが強くなればなるほどトゲは大きく、毒の量も増えていきます。
何も対策を講じることなく時間が過ぎると、もう修復不可能になっていきます。そうなると最終的には?」
僕:「仕事を辞めざるを得ない、ということですか?」
八幡様:「はい。そうならないようにするために、受け流して立つ。の、立つの部分が大切になってくるのです。」
僕:「おお。受け流す、はなんとなくわかり始めていたのですが、どうやって立つか、のお話ですね?」
八幡様:「起き上がり小法師には、安定させるために重しがあります。それがなければ立てないのです。
あえて、重しを土台にしているのがこの人形のすごいところです。」
僕:「立つための土台になっている重し・・・。」
八幡様:「しかも起き上がり小法師の重しは計算されていて、バランスよく立ちます。
重しはいわゆる『計算できる得意技』です。
つまり、必ず得点を入れられるくらいの練習を積み上げた技です。」
僕:「重しは、得意技。そういうことか! やっとわかりました!」
八幡様:「やまゆりさん、あなたはこれから、『私にはこれがある!』という得意なことを作ってください。」
僕:「これは必須な重しですね。でも、やまゆりさんは優秀な方だから、ききっと得意技がすでにある思うんですが?」
八幡様:「であれば、それを周りの人にもわかるように、しっかりと掲げてください。
誰よりもそれが好きで、誰よりも素早く丁寧に行動できて、誰よりも上手にできる。そんな特技を持って居れば、悩む必要は全くありません。
むしろ誇ってください。」
僕:「得意技はプライドですものね。それさえあれば、立ち続けることができる!」
192時間の使い方
八幡様:「そうです。そうなると、周りから一目置かれます。つまり、尊敬されます。
何事にも一つ、誰よりも努力をした証があると、周りの目が変わります。そこが、七難を隠し、八美を表面化させていきます。」
僕:「たしかに、なにか突き抜けている人って、尊敬しちゃいますよね。。」
八幡様:「さらに、なんといっても、お試しされることが劇的に減っていくはずです。」
僕:「しかし八幡様。やまゆりさんはたくさん働いて、疲れ切っています。この夏はさらにお疲れになってしまったのではないでしょうか。
そんな状態でも得意技を見つけ出し、それを表面化させることはできるでしょうか。」
八幡様:「忙しい毎日。そして、お仕事の人間関係で疲れ、好きな人すらできないことを悩む時間。
つまり、ため息をつく時間が毎日30分あったとしましょう。では、それを1週間合計すると?」
僕:「1週間分で、30✕7だから、210分。つまり、3時間半あります。」
八幡様:「一年間の合計ではどうでしょう?」
僕:「55週あれば、192時間と30分あります。うわ、すごい時間だ。」
八幡様:「その時間を使って、この人生を楽しむための土台を作れるとしたら、その時間を無為に捨てますか?」
僕:「それだったら絶対に捨てません! 大事に使うと思います。」
八幡様:「がっかりする時間より、自分には何ができるだろう。と向き合う時間を作る方が、周りの目を変えるきっかけにもなります。」
僕:「ため息タイムより、前向きタイムを選択すれば良いのですね。」
八幡様:「はい。さらに言えば、それくらい前向きにものを考えることができるようになれば、会社も放ってはおきません。
仕事のやり方も変わりますし、今やっていることから大きく変化する可能性だってあります。」
僕:「もう、今日から。仕事っぷりもさらに進化するかも!」
八幡様:「そのためにも、作らなければいけないのは、自分の時間です。」
僕:「大事ですね。自分の時間。でも、それは持っていらっしゃるのではないでしょうか?」
八幡様:「自分のためになる時間です。自分の役に立つ時間です。」
僕:「自分の時間ではなく、自分のためになる時間。。。」
八幡様:「トゲをいちいち拾っている暇などないのです。そこに憂いて、毒を浴びている時間はないのです。」
僕:「なるほど・・・。」
八幡様:「貰ってしまったらそれを発酵させ、トゲも相手にぶすりと刺さっていくイメージでやり過ごし、自分の土台を作って起き上がり小法師になる。そう決めて動くことで、何かが変わるかもしれません。」
僕:「納得しました。やはり、やまゆりさんは全く悪くありませんね。
それと、やまゆりさんは、きっとご自分の得意技を192時間で見つけ出せるはずです。」
八幡様:「もちろん、できます。」
僕:「あとは、私ならできる。って毎日繰り返し唱えればいいのですね。」
八幡様:「そうです。大事です。繰り返し、繰り返し。唱えること。
自分の心を守るために、それを続けることです。
しかも、誰のせいにもしない。
むしろ、言ってくれる人に感謝しつつ、トゲを自分で突き刺している人たちをいずれ助けてあげてください。
毒を抜き去ってあげてください。
そこまでになるには、誰よりも輝ける得意技を探してください。
必ずあります。」
僕:「僕もそう思います。やまゆりさんは、ここにご質問をしてくださいました。
この勇気、この開き直り、この愛情。
自分の悩みを投稿することによって、同じ悩みの人たちを救おうとする心は、観音様と同じです。」
八幡様:「いい表現をしましたね。
やまゆり観音さまに、繰り返しお伝えいたします。
あなたは、誰のために、何のために生きているのか。
それをはっきりさせるために、仕事を転々としてきました。
いまだにそれがなにか、見つかっていないというだけです。
どんなに試されても、自分が悪いとは思わないでください。
そうなった時点で、前向きな挑戦はできなくなってしまいます。
どんなにトゲが飛んできても、かわしてください。
刺さっても抜いてください。
誰かを仲間にしてください。
そして、「いや〜ん。また試されている私(笑)」とほくそ笑んでください。
ついでに、貰った毒を長い時間発酵させましょう。
つまり忘れるくらい、置いておけばいいのです。
最後はアニキの言うように、ネタにします。
アニキのネタは無限です。失敗したと思う出来事こそ、宝物なのです。」
僕:「あ、はい! そこは僕を見て安心してください。」
八幡様:「これからは起き上がり小法師のように、こねくりまわされて、投げられても、倒されても、必ず起き上がって微笑む。
そういう生き方を、どうぞしてみて下さい。
そうすれば、緊張していても、胸がドキドキしていても、光明が必ず見えてきます。それをお楽しみに。
これからあなたのコミュニケーションは広がって、深まります。
以上です。応援していますよ。」
おわりに
起き上がり小法師。
なめてましたね。僕の中ではただのおもちゃでした。
深くて温かい、祈りの賜物であったこと。
それが昔から人間の間で、縁起物として大切にされてきたこと。
そして今でも伝承されているということ。
やまゆりさんは、今の忙しさから自分の凄さを忘れているのかもしれません。
忙殺されて、自分のことを見る時間がなくなっているのかもしれません。
僕もそんな時期があり、なんのために生きているのかわからなくなった時もありました。
しかし、そんな時、気づかなかったけど、そばにいてくれる人がいました。
話を聞いてくれる人がいました。
泣きながら甘えました。叱咤激励をいただきました。
僕は一人で生きているのではなかったことに気づけたのです。
僕も罵倒される立場にいることが長かったので、みんなが僕のことを蔑んでいると思っていました。
それは違うと、今だからわかります。
僕が、周りの人たちを尊敬していなかったのです。
理解していなかったのです。
みんなは、本当は自分の味方ではないと思い込んでいたのです。
大きな間違いでした。
人形劇に没頭し、結局一人でしか活動できない性格(仲間とのコミュニケーション下手)だったこともあり、僕は一人芝居を極めていきました。
気付くまでに30年もかかってしまいましたが、今はそれが僕の誇りです。
だから、どんな風が吹こうとも倒れることはありません。
決してうまくはありませんが、誰にもできないことができるようになってきました。
やまゆりさんもきっと、見つかります。
僕を助けてくれた人の顔が今では鮮明に思い浮かびます。
その皆様から貰ったものを、自分の表現でお返ししていこうと思っているところです。
ですから、死なないでください。
あなたは、起き上がり小法師。
可愛い笑顔の起き上がり小法師です。
くるくる回りながら、周りをほっこりさせながら、一緒に、この世の役割を全うしていきましょう。
そして、いつかどこかでお会いして、お互いくるっと一回りしましょう。
それが笑顔の合図ですよ〜!
それではみなさま、また次回、お愛しましょう♡
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